私は三人姉妹の末っ子で育った。
幼い頃、すでに私は
「女って怖い」そう思ったのだ。
女は派閥を作る。
それが、家族内でおこなわれると
弱者は逃げ場がないっ
この場合の弱者とは、
年齢的序列の中で一番下の者のこと。
私が両親に甘やかされるのを見て、
二人の姉は
意地悪な目をした
そして子供たちだけになると、
二人は私を仲間はずれにしたものだよ
(今だったらとっちめてやる)
三人でボール遊びをするふりして、
わざと竹やぶの中にボールを飛ばされて
「取って来い」と命令され、
「えー」と思いつつも、
遊んでもらえていると思う私は
喜んで取りに行った記憶がある。
竹やぶはうっそうとしていて、
やっとボールを見つけ、
戻ったら、二人はいなかった
大人になった今、
それを仲の良い一番上の姉に言っても
覚えていないんだな。
そんなものだ。
また、こんなこともあったな。
幼児は、言葉がうまく話せない。
何か私が言おうとして
正しく発音できなかったんだろう、
それを二人の姉は
大げさにはやし立て、大笑いした。
幼児の私はいたく傷ついたんだよね
恥ずかしい、
バカにされて、もう話すの嫌、
そう思った。
だからなのかなあ、
小さい頃は、人前で話すのが怖かったな〜。
「おしゃべり」はいいんだけれど、
意見を発表するなんて絶対無理だった。
大人になってからは、
そうも言ってられないことは多々あって
仕事の現場でとても鍛えられた。
だって、何十人も前にプレゼンしたり、
質疑応答で会話のキャッチボールしたり、
撮影現場でクライアントさん、
モデルさんやヘアメイクさんや
スタッフさんたちを和やかに
それでいて時間を意識して引っ張っていかなくちゃ
いけないシーンはたくさんあって、
そんな時はもう引っ込み思案でいるわけにはいかなくて。
自動的にテキパキする自分に変身するんだな。
なんだかね、
社会人としての自分と
生まれた場所での自分と
全然違う。
まぁ、もうすっかり大人になった今、
実家の人たちと接していても
引っ込み思案になるわけではないけれど、
時々ふっと思い出す。
幼児体験は、
恐ろしいくらいに
人間形成に影響を与えるんだなあって。
だから、時々出会う
自分に自信が満ち溢れている人に憧れる。
天真らんまんな人種。
私も目指そう
目指したい