会いたいけれど

 

もう会えない人がいる。

 

彼女は3年前の冬、天国に行ってしまった。

 

時々、彼女の声や顔、

 

彼女のアロマサロンのドアを開いた時の香り、

 

彼女のマッサージを思い出す。

 

上手だったな、とっても。

 

行くといろいろなおしゃべりをした。

 

お互いの仕事の話、

 

恋の話、

 

家族の話、

 

体の話。。

 

仕事の不安を吐露すると

 

決まって彼女は

 

『◯◯さんは絶対大丈夫ですってば』って

 

豪快に優しく笑ってくれたっけ。

 

懐かしいよ、とっても。

 

お互い、一人暮らしが長かったからね。

 

不安を抱えていたんだよね。

 

そうそう、震災の後

 

仕事で彼女のサロンの近くに行ったので

 

顔を出してみた。

 

すごく喜んでくれて

 

行ってよかった、って思った。

 

一人は不安だから。

 

私も不安だったから。

 

 

 

何度か彼女の入院先に行って

 

アロマエッセンスを枕元に置いてみた。

 

優しい香りで彼女が目覚めてくれることを祈って。

 

行くといつも彼女のお母さんと長話をしたっけ。

 

ある時、

 

『じゃあ帰るね』って

 

彼女の寝顔を覗き込んだら

 

目のところがほんの少しだけ、

 

濡れているように見えた。

 

まさか、ね、、、って。

 

そうだったらいいな、という私の願望が

 

そう見せていたのかもしれない。

 

お母さんと私のおしゃべりを聞いていたの?

 

わかんないね、もう。

 

時々、心の中で交信する。

 

『頑張るからね。。。』なんて言葉ばっかりだけど。

 

とにかく

 

もうちょっと頑張ってみるね。