何かユーウツなことがあって

愚痴ったら、

きっとオカンちゃんはこう言う。

 

「大変だねぇ。

なに食べる?」

 

仕事で嬉しいことがあって

それを報告したら、

きっとオカンちゃんはこう言う。

 

「よかったねぇ。

なに食べる?」

 

オカンちゃんは、いつだって

私のお腹の減り具合を気にかけていた。

特に私が実家を出てから。

 

私が何かを失敗しても、成功しても、

「あぁ、そうなの、大変だ」とか

「それはよかったねえ」で終わる。

 

そしていつも

「お前、お腹すいてない?」なのだ笑。

 

何かね、

それで救われたことはたくさんあった。

 

ユーウツなことで心がいっぱいになっても

オカンちゃんのその一言で

命まで取られるわけではない、って気持ちを入れ替えられたし。

 

成功して天狗になりそうな時も

オカンちゃんのその一言で

ただそれだけのこと、って平静な気持にもなれた。

 

今はもう聞くことはできないけれど

思い出す。

 

おかんちゃんが今、いたら

きっとこう言う、って思い出す。