きっかけは忘れてしまいました。
なにかでとても怒られて、友だちと遊びに行くことも禁止されました。
そのとき私は、
嫌だったこと・悲しかったことをメモして紙に書いて、勉強机の中に隠しました。
なんでもチェックする母はその紙を見つけて怒ったようで、ある日隠していたはずの紙が私の机の上に広げておいてありました。
まずい、見つかった。
そう思った私はその紙をぐちゃぐちゃにして捨てました。
翌日、その紙は丁寧に広げられてまた机の上にありました。
私は紙をビリビリに破いて捨てました。
学校から帰ると、
ビリビリのゴミが机の上に置いてありました。
「繋ぎ合わせろ」と母に言われました。
細かく細かくちぎった紙をひたすら繋ぎ合わせました。
「読め」といわれて、震える声で母の嫌だったところを読み上げました。
その日から私は母に名前を呼んでもらえなくなりました。