私の母は、料理が嫌いでした。
何品も作るのは大変だからか、
1品をすごい大量に作っていました。
そして、
めんどくさい、嫌い、
そんな思いで作っているからか、
残されることを異常にいやがりました。
嫌がるというより、禁止でした。
何時までかかっても、
ごはんを残してはいけませんでした。
次第に私はそれをプレッシャーに感じるようになりました。
多すぎる料理、
でも取り分けられた量は必ず食べ切らなくてはいけない。
お弁当も残すのは禁止でした。
わたしは食べるのが遅かったので、時間内に食べきれない日もありました。
そんなときは家に帰るまでにこっそり捨てていました。
ある日、捨てるのを忘れてそのまま帰ってしまったことがありました。
「食べきれなかった。ごめんね」といってお弁当箱をだしたら、お弁当箱に残ったままの焼きそばを見て、母は怒りました。
「今から全部食べろ」と言われました。
朝作ったお弁当、
口もつけて1日持ち歩いて、夜19時です。
腐ってるかもしれない、
こんなの食べて大丈夫かな。
そんな思いで食べたその日の焼きそばは忘れられません。