私の母は、私の弟のことが大好きでした。
同じことをしても、
弟は怒られない、私は怒られる。
可愛いと言ってもらえるのは弟の方で、
私のことは冷たい目で見る。
そんな環境で育って、
高校生くらいのころ、
自分が小さい頃のアルバムを見る機会がありました。
弟が生まれた時の、私の写真。
まだ1歳半すぎでした。
その私の写真の横に添えられた一言、
これからは○○ちゃん(私)だけのママじゃなくなるの、ごめんね。
ああ、優しい言葉だ。
この日までたしかに私は可愛がられていたんだ。
その一言がうれしくて、
いつまでも忘れられません。