大学1年の夏


ようやく学校の生活にもなれてきた。


女とはほぼ話さない。


話すとしたら、部活の先輩と部活の同期と少し話すぐらいだ。


基本的に女と話すのは苦手だ。


中学、高校とほぼ女と話すことはなかった。


制服だったから服もダサダサだ。


学校ではあいかわらずそうやといる。


そうやは学校にあまり来ない。


テストは思ったより難しい。


なめてて、勉強をほとんどしなかったら悲惨な結果になった。


それにしても大学の授業はつまらない。


下手くそな授業をする。


給料をもらってるんならそれなりの授業はしてほしいものだ。


オレが入ったバドミントン部はというと、意外に大変な部活だった。


スポーツ自体も大変なスポーツだ。


あんな小さなコートなのによく動く。


それにしても部活というものは疲れる。


先輩、後輩の関係とかが特に。


後輩がすべての準備やら、片付けをやらないといけない。


自分で使ったものは自分で片付けてもらいたいものだ。


スポーツというものは夏に大きな大会があるのはつきものだ。


甲子園、インターハイ。


オレが入っているバドミントン部も例外ではない。


大学に入って初の大会。


大会のために吐くほど練習した。


試合はすぐに負けてしまった。


試合以上に大変だったのは先輩のお世話。


コールぐらいは自分で聞いてほしいと思った。


長い夏が終わった。


もう5年前になる。


大学1年の春。


オレはA大の医学部に入った。


別に入りたくて入ったわけではない。


なんとなく入ってしまった田舎者。


だからこそ初日で嫌気がさした。


この学校はみんな部活に入るらしい。


勧誘がすごい。


「うちの部活は○○だよ~、楽しいよ」


陽気な声が飛び交う。


オレは全く面白くなかった。


そんな日が続いたある日、合宿という名の仲良しお泊り会があった。


くだらないと思った。


オレは根暗な人間だった。


何に対しても見下していた。


合宿の中でみんなはドッチボールをしたりして楽しんでいた。


オレはすみで座っていた。


もう外も暗くなっていた。


オレは眠くもないのに、布団の中にいた。


イケイケのやつは大きな部屋で女の子を呼んで、飲み会を開き大騒ぎ。


オレはうらやましいとさえ思わなかった。


「オレさ~彼女できたことないんだよね。大学に入ったら彼女ほしいな~。」


さえない男がオレに言って来た。


うるさい。こいつは一生彼女できないなと思った。


一夜明け1つのテーマにみんなで話しあうというくだらない会があった。


もちろんオレは一言も話さず。


そんな中、オレと同じく一言も話さないやつがいた。


なんとなくオレに似てると思った。


名前はそうや。


そうやがオレに話しかけてきた。


「面倒くさい。これ意味ない。」


オレと同じことを考えてると思った。


ようやく合宿は終わった。


入らないといけないと思ったから、しょうがなくバドミントン部に入った。


入った理由は楽そうだから。


学校が始まった。


勧誘の時に知り合ったオタク軍団とオレは机を並べている。


だんだんそれが嫌になった。


もはや一人の方がいいと思った。


そんな時一番後ろで一人で座っているそうやを見つけた。


「ここ座っていい?」


「別にいいよ」


そうやが答える。


そこからオレは一番後ろの席に座ることになった。


なんだかそうやとだけは気があった。