『ハン・ゴンジュ』<한공주> | Doki Doki KOREA - 韓国にカタオモイ

Doki Doki KOREA - 韓国にカタオモイ

★ 韓国・ソウルに10年住んでいました
★ 日本での生活&韓国語備忘録(韓国語学習日記)&映画鑑賞メモ
★ 台湾にも興味津々です♪




タイトル:『ハン・ゴンジュ(HAN GONG JU)』

監督:イ・スジン

主演:チョン・ウヒ


<あらすじ>

17歳。 誰よりも平凡な少女ハン・ゴンジュ。

音楽が好きだけど、もう歌うことはできない。

友達がいたけど、地元を離れるしかなかった。

もう笑うことなどないと思ったけれど、

転校先の学校で出会った新しい友達と歌によって、

彼女は笑顔と希望を取り戻す。


そんなある日、

転校前の学校の生徒の保護者たちがコンジュを探し出し、学校に乗り込んでくる。

ハン・ゴンジュ、彼女にいったい何が起きたのか?


(NAVERの映画情報より)



゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚   ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚



今、話題になっている韓国のインディー系映画です。

海外の映画祭で賞をとったり、

昨年の釜山映画祭で市民評論家賞を受賞した作品。


実際の事件をモチーフにした作品だそうです。

ある事件の被害者になってしまった少女が、

少しずつ日常を取り戻し、再生していく姿を描いています。


少女に気負った様子はなく、その淡々とした姿が印象的。

一見すると淡々としてみえるけれど、

彼女は必死に戦っていて、必死にもがいているのに、

むしろ、そんな彼女を大人たちが、無神経な発言、行動で更に傷つける。


見ていて、非常に辛いですが、

目をそらしちゃいけないことなんでしょうね。


被害者が保護されず、逃げ回らなければならないような社会でいいのか?!

子供をダメにしてるには、大人たち!!!

というようなメッセージを感じました。



主人公を演じているチョン・ウヒが良かったです。

彼女が注目されたのは、おそらく『サニー』の悪役(ボンドを吸ってイカレてる役)だと思いますが、

今作では「演技力」を存分に発揮していました。

演じているのに「普通に見える」って、実はすごーく難しいんですよね。

それをさらっとこなしてます。

年末の新人賞、私は彼女にあげたいです。ブロンズトロフィー



あと、彼女の下宿のおばちゃん(前の学校の先生の母親)役のイ・ヨンランさんも

ちょっと気になりました。グッド!




*注意 以下ネタバレ、含んでます


゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚   ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚



物語の中盤まで、実際にどんな事件があったのかは出てこないんです。


「もしかして…」 と連想させるような描写はありますが…。


もうお気づきかと思いますが、


コンジュは性犯罪(青少年の犯罪)の被害者です。



同じような素材を扱った映画はたくさんありますが、

コンジュの再生と大人たちの愚かさに焦点が当っていたので、

意味のある映画だったと思います。


大人が自分勝手でアホすぎ!



映画のどこにも、クレジットされてはいませんが、

加害者の数や被害者の親がとった行動などが似ていたので、

モチーフとなった事件は↓これのようです。

(監督さんもインタビューで答えていました)


蜜陽女子中学生集団性暴行事件  (ウィキペディアに飛びます)

あまりにも、実際の事件が衝撃的すぎて、

言葉が出てこない…。

たとえば、映画化されることで、

被害者の女性はまた傷つくんじゃないか…とか、

いろいろと考えてしまう映画でした。

被害者の女性の再生を願わずにはいられません。

『ハン・ゴンジュ』予告↓

http://movie.naver.com/movie/bi/mi/mediaView.nhn?code=99724&mid=23368#tab




にほんブログ村




サニー 永遠の仲間たち デラックス・エディション DVD/TCエンタテインメント
¥4,104
Amazon.co.jp