勝桃(BL注意) | どきどきメモリアル2

勝桃(BL注意)

風呂上がりの勝吾がスゥエットのズボンにTシャツ姿でぺたぺたと歩いて来た。
「なんかムカつく‥」
俺はブログを更新したばかりの携帯をぱたんと閉じながら。
「何が?」
と俺の服を着た勝吾を見上げる。
「スゥエット長過ぎる」
ぷらぷらと足をばたつかせた勝吾からは風呂上がりのいい匂いがした。
「俺足短けーみたいじゃん!」
「みたいじゃなくて短いんじゃん?」
「ちょ!桃李っ!!」
がばっと勝吾が飛び掛かって来る。
俺はソファの上でぎゅっと身を縮めると勝吾が上から覆い被さって来た。
そのままソファの上をきゃあきゃあとふたりで転がり回る。
勝吾のまだ濡れた色素の薄い髪が頬に触れた。
隙をつかれて両腕をがっちりとつかまれる。
「わーかった。降参!」
と笑いながら負けを認めると二カッと笑いながら勝吾がソファの上でぐずぐずになった俺の上に倒れ込んで来る。
「桃李の匂いスキだあ~」
「勝吾今日飲み過ぎだろ」
「なんで?」
「だってすごいベタベタしてくるもん。さっきもビール飲んでただろ。もう風呂上がりだからって飲んじゃダメだからな」
「えーっ!折角いっぱい買って来たのにー!!」
「あれ全部飲む気だったのかよ。もうどいて。俺も風呂入りたい」
うーっと唸りながらのっそりと勝吾が俺の上から退いて行く。
まるで大型犬の様だ。
「寂しいから早く上がって来てよ」
と言う犬のまだ乾いていない頭をよしよしとくしゃくしゃに撫で回し。
「いい子で待ってたらご褒美やるからな」
と笑って立ち上がった。


風呂上がりに冷たい水が飲みたくて即キッチンに足を向ける。
水のボトルを手にするとTVの音もしていないのに気付きダイニングに視線を向ける。
「勝吾?」
まるで気配のしないあの大型犬を探して寝室のドアを開けるとちょこんとベッドに乗り込んで既にすうすうと寝息を立てている。
ホントは布団を敷いてそちらに勝吾を寝かせてやろうと思っていたのだがどうやらそれは難しい様だ。
「いいけど、ね」
とクローゼットから布団を引っ張り出す。
久々の連休なのでもう少し遊びたかったのだが遊び相手が寝てしまってはもう自分も寝るしか無いだろう。
ふああーと大きな欠伸をすると、髪が乾くのも待てずに眠りの森へと落ちて行った。


何かおかしい。脳で信号を感じる。これは夢なのか。
この身体の違和感は何だろう?
『桃李‥』
遠くから名前を呼ばれた気がする。この声を俺は知ってる。この声は‥。
「勝吾‥」
言葉が漏れると共に覚醒する。ここは‥。
「あ。起きた?」
俺の部屋‥。と。
「勝吾‥」
途端に身体の違和感に気付く。勝吾に後ろから抱き締められてその手は下着の中だった。
「なに‥してんの」
寝起きの頭が警報を鳴らす。
「ご褒美。くれるって言ったじゃん」
ゆるゆると下着に入った勝吾の手が揺れる。
「あっ‥バカお前‥」
「頂戴。ご褒美」
後ろから耳を甘噛みされてぞくっとした。
一瞬流されそうになるが今の自分の体制を考えてキンと頭が冴え渡った。
がばっと勢いよく起き上がり。下着の中の勝吾の手も引っ張り剥がす。
「酔っ払い!!もういいから寝ろ!!」
と叫んでベッドへ逃げ込む。
すると大型犬はしぶとくベッドにのしっと追いすがって来る。
「じゃあキスさせて。桃李とちゅーしたい」
ベッドの端に追いやられながらもうこれ以上触られ無い様に掛け布団を必死に身体に巻き付けるが勝吾は意に介さずどんどんと俺を追い詰めて来る。
「ねえ。ちゅーさせて」
「‥ちゅーしたら寝る?」
「一緒に?」
「いや別々に!!俺ベッドお前布団」
なんでか片言になる。
「いいよ。ちゅーさせてくれたら寝る」
あれ?なんか俺負け前提の賭け事してないか?
しかし酔っ払いはそんな考え事もさせてくれない。
一気に間合いを詰めて来て軽くちゅっと音を立ててキスをされた。
「桃李の口唇やーらかい」
「‥‥」
ちゅっと2回目のキス。3回、4回と小鳥の様なキスをして今度は深々と口唇を塞がれる。
遠慮無くヌルッと勝吾の舌が入って来た。
「‥‥っ」
性急に口唇を奪われて息が上手く繋げない。
「‥はあっもう‥」
最後に口惜しそうに勝吾がぺろっと俺の下口唇を舐めてするっと離れた。
完全にふにゃふにゃになった身体をへたり‥とさせて呆然と勝吾を見ていると。
「桃李。美味しい」
と眩いばかりの笑顔を残しドサッと勝吾は布団に戻る。
「‥‥はあっ‥」
まだ息を上手く取り戻せ無いでいると。
「何?もっといちゃいちゃする?」
とむくりと布団から勝吾が起き上がる。
「いやっ‥!いい!もういい!」
とおたおたと言葉を返すと。
「フーン‥」
と布団に戻って行く。
暫くそのまま惚けていると下の布団から勝吾のすうすうと言う寝息が聞こえて来た。
「なんだそれ‥」
とまだ力の戻らない身体でがっくりと肩を落とす。
どうやら大型犬は暴れるだけ暴れて寝たらしい。
恐る恐る覗き見ると世にもかわいらしい寝相で寝ている。
「もう‥なんなのお前‥」
早く口唇の感触を忘れてしまいたくて掛け布団をガバッと被る。
完璧にイモムシ状態になって明日朝起きたらとりあえずこいつ殴ろう。とひとりベッドで悶々と考えるのであった。


次の日のブログに早朝の記事はカットされたとか。そんな日常。











桃李ブログに勝吾お泊まりの記事が載ってて踊り上がって思いついた勝桃SS。
もちっとエロくしたかったが が ま ん。
15禁くらいという事でひとつ。