悪人 | どきんちゃんのぬいぐるみ
吉田 修一
悪人

っていう本読んだ。面白かった。すごく。

今までこの人の本読んだことなかったし

タイトルからして好みではないなと思ってたんだけど

バイト先でみんなが絶賛してたのもあって読んでみた。


舞台は九州。出会い系で知り合った土木作業員の男に、若い女の子が殺されるのね。

主役は男だけど、友達やらおばあちゃんやらが出てくる群像劇ってゆーやつ?

そうゆう事件、よく地方であるよね。

だから、ほんとのニュースショー見てるみたいだった。


あたしは生まれてこのかた東京育ちなので、

地方都市やその郊外の空気みたいなものはよくわからないけど

たぶん、そこでは誰もがこの本の犯人や被害者になり得るんだろうなぁ。

と勝手に想像してしばらくブルーになりました。

結局、この土木作業員の男ってたぶん悪くないの。

たまたま、殺しちゃっただけで悪人じゃない。

あたしは圧倒的に、彼の側に立つ。

私にとってこの本での悪人は、

増尾っていう大学生かなぁ。

んー、あたしはあーゆうやつが嫌いです。


必ずしも殺人を犯した人が絶対的な悪ではない、

ということに気づいた一冊です。