ラストナイトinキューバ | どきんちゃんのぬいぐるみ

 今日もまた昨日のメンツで海!
本当は今日はトリニダーで会ったミズキちゃんとハバナで会う約束してたんだけど、みんなと一緒に海に誘おうと思って待ち合わせの前にミズキちゃんのカサに電話して事情を説明して待ち合わせより早く来てもらって、一緒に海に行くことになった。


 たったこれだけの事をしただけなのに、ここはキューバ。すごい大変だった。

待ち合わせの朝10時に間に合わせるために8時すぎに家を出た。まずはミズキちゃんに一緒に海行かない?っていう意思確認のために電話する。ミズキちゃんのカサの住所や電話番号は、待ち合わせで会えなかったときのために、パソコンのメアドに送ってもらってるはずだった。だからまずはホテルにあるパソコンからメールチェックをする必要がある。昨日の夜、待ち合わせ場所のホテルにパソコンがあることも確認して、何時から使えるか、料金はいくらか、なども心配性のRodrigoが確認してくれた。それでも案の定、この日の朝、このホテルでパソコンは使えなかった。壊れてる、だと。かなり焦った。

 彼らが遅れた場合、待ち合わせ場所は彼らのカサの前だから迎えに行けばいいだけだ。でもあたしが遅れたら、たぶん会えない。だから昨日彼らがあんなに心配して、待ち合わせ場所や時間を確認してたのだ。先に彼らと会ってからミズキちゃんに電話すると、ミズキちゃんが家を出てしまう可能性があったからそうしたらもっと困る。

 気を取り直して、近くにあったホテルにあたったけどパソコンはない。警備員に聞いて、この近くでインターネットができるところを聞くと、数ブロック先のホテルにあるという。待ち合わせまであと数分しかなかったけどとにかく急いだ。聞いたブロック数よりはるかに遠いところまで行くと、高級そうなホテルの一階にサイバーカフェがあった。ここでもレセプションがダラダラ働いていて、宿泊客の列ができてる。申し訳ないと思ったけどチェックインほど時間かからないから!と、ずる込みして最前列であからさまに急いでイライラしてる様子を出すと、やっと対応してくれた。そしてミズキちゃんの電話番号をゲット。ダッシュで待ち合わせ場所の近くのホテルに戻ってフロントからミズキちゃんに電話。もう待ち合わせ時間は15分ほど過ぎてた。ミズキちゃんも一緒に海に行くことになり、1時間後カピトリオ前で会う約束をしてほっとして待ち合わせ場所に急いで向かうと…また案の定、誰もいない!

 

 あれだけ昨日10時きっかりに待ち合わせだ、と念を押されたのに。これまで自分は時間にルーズな人間だと思ってたけど、グローバルスタンダードにおいて自分はpunctualな人間なんだ、と悟りました。なんだか気が抜けてマレコン通りの海岸の防波堤で寝転がって彼らを待った。待ち合わせ時間から20分経過、やっとキューバ人の彼が現れた(昨日一緒にごはんを食べに行った彼)。もちろん全く悪びれる様子もなく、あたしの朝の苦労なんて知らず。

 

 30分すぎても来ないからメキシコ3人衆のカサまで迎えに行くことに。ドアをノックして現れたのはパジャマ姿のJavier。「ハーイ、3分で支度するからもうちょっと待っててね」って。他に言うことあるだろう!と突っ込みたくなったけど、ここはラテンの国なのでガマン。ロビーで待ってると、MemoとRodrigoが歯を磨きながら部屋から出てきた。「おはよう!昨日話してた日本人の友達とは連絡ついた?」・・・待たせてごめんね、とかそういう言葉はないのかい!この時ばかしはさすがにちょっと怒りそうになったけど、全く悪びれる様子のない彼らを見てると、何に対して怒ってるのかわからなくなってきた。数日前、ハバナのバスターミナルでキューバに対して漠然とした怒りがこみ上げて来た時もそうだった。なんで怒ってるんだっけ?って。


他のみんなが集合するのを待たずに、RodrigoとMemoと一緒にミズキちゃんを迎えにカピトリオ前に向かった。待ち合わせの時間は10分過ぎてた。でも、ミズキちゃんはいた!うーん、日本人との約束はスムーズでいいなぁ、と感激。そしてカピトリオ前で他のみんなが来るのを待った。

 待ってる間、かわいい女の子たちに会った。すごくかわいい子犬を抱いていて、あまりのかわいさにじーっと見てたら近づいてきて抱かせてくれた。この子たちはなんて人懐っこいんだろう、ってメキシコでも思ったけど、感激。

カピトリオの階段で。10才だって。           


そんなことしてるうちに1時間経過。やっとみんなが来た。結局昨日とあんまり変わらない時間になって、今日は若干昨日とメンバーが入れ替わって出発!途中でまた大量のラムとコーラを購入した。


 またここで不愉快なことがひとつ。ビーチまで歩いてる途中、警官に止められてキューバ人は全員ハバナに帰れ、観光客と一緒にここにいるなと言われた。メキシコ人3人が「彼らとは友達で、俺たちが一緒にいたいから海に来てるんだ」と説得してなんとかセーフ。警官に止められて、一緒にいる彼らのID掲示を求められるたびに、盛り下がる。


 ともあれビーチに着いた。昨日のところと比べると観光客の姿はほとんどなく、ローカルでキューバ人の家族連れが目立つ、落ち着いた雰囲気のビーチだ。
             

(左)左の二人とあたしたちの上にいる3人が家族。娘13才・・・。

(右)奥の太っちょくんと、横向いてるNaniは今日初めて会ったキューバ人。


 昨日のところと違って、日陰があまりなくて暑かったから、まったり浜辺でダラダラしてるおじさんたちはほっといてミズキちゃんと海に突入!うーん、海は広いなぁ。大きいなぁ。そーいえばミズキちゃんと海で遊んでたら、大人っぽいけどたぶん中学生くらいの男の子たちにナンパされたなぁ。なんとなく中学の時によく行ってた御宿の海を思い出した。同い年くらいに見えたんだろか?あたしたちいちおう成人してますが!


でっかいアイスクリーム。このママが買ってくれた。日本円で20円くらいだったかなぁ。多すぎて食べれません・・・


 最後にみんなで集合写真!この写真好き。


 

 日が暮れて、また私たち一行はハバナに戻った。
各自シャワーを浴びて、カピトリオの前に再集合する約束をして一回解散。
ミズキちゃんは一緒にあたしのカサでシャワー浴びた。

 そしてまたここで問題が・・。
待ち合わせが少し遅い時間だったから、2人だけで待つのは怖くて集合時間に10分ほど少し向かった。目立たないようにカピトリオの正面じゃなくてちょっと横に座ってた。1時間待っても来ない。すれ違った?みんなが遅れてるだけ?やばい、会えなかったらどうしよう、って思いながらももう待ちくたびれて彼らの家に向かおうとしたとき、ちょうどカピトリオの正面にみんなの姿を見つけた。こんなときに限って時間ジャストに来て、あたしたとが来ないからカピトリオの周りを探してたみたい。ラテン時間はよくわからない。みなさん、ごめんね。

 

 ごはん食べにいく途中、あたしたちの前に明らかにナンパ待ちをしてるキューバ人の女の子2人組。白いひらひらのロングスカートをはいていて、パンツが透けてる。たぶんわざとだろう。すかさずJavierとMemoが一緒に写真を撮る。彼らは女の子と写真撮るのが好きなようで、海でもキューバ人の女の子となにするわけでもなく、写真撮ってた。気がつけばその子たちも一緒に来ることになった。Rodrigoは彼らのその空気の読めない行動に怒ってた。そんなわけで今日のごはんはさらに安いピザ屋。レストランじゃなくて、キューバペソで買うようなところだ。兌換ペソで払おうとして、そのレートの計算をめぐって店のおじさんとミズキちゃんとRodrigoが言い争ってたけどあたしには全くよくわからず、まかせっきり。用は100÷25=4なのに、向こうは6だと言い張っていたみたい。まぁ、計算が苦手なのはしょうがないよね。

 ピザ10枚買って4ペソ(400円くらい)。やっすーい。あたしたちが払ったら、昨日はいなかったけど一緒に海行った太っちょ(名前忘れた・・・)くんがジュースみんなに買ってくれた。

そしてピザを食べ歩きながら昨日の酒場に行った。ナンパした女の子も一緒。
明るい電気の下で彼女たちを見ると、かなり幼いことがわかった。たぶん、13才くらいじゃないかな。なんかもう、切なくなった。
早く追い返せ、っていうRodrigoと、帰ってほしいけどノリで誘っちゃった手前邪険にできない・・っていうJavier。ほんとにこのおっさんは…!


 なんか新しい人だらけなのと、全然理解できないスペイン語に酔って少し気分が悪くなって外に出た。その酒場はマレコン通りっていう海沿いの道にあった。だから酒場の前は真っ黒な夜の海だ。左の遠くのほうはホテルゾーンのようで、電気不足のキューバなのに部屋の明かりでキラキラして見える。前は真っ暗で何にも見えない。どこまでが海で空なのかわからない。こんな何も見えない海は初めて見るような気分だ。酒場の近くはほとんど街灯がないから、空から水平線ぎりぎりまで星がくっきりいっぱい見える。きれいだった。ちょっとスッキリしてまたみんながいるところに戻った。


 今日初めて会ったこの太っちょくんと、海の近くに住んでるNaniはすごくいい青年(表現がおかしいかもしれないけどそれしか思いつかない)だった。
 このときもそうだったけど、彼らは絶対に私たちにお金を払わせようとしないし、その点ですごく気を使ってるようだった。お金を払わせることで、私たちの間に上下関係が生まれるから?それで友情が崩れると思ってるのかもしれない。ただ、単純に私たち観光客に興味を持って一緒にいるだけなのに、キューバに確かに存在する観光客にタカる人たちと一緒にされたくないような思いがあるのかもしれない。その真意はよくわからないけど、彼らは信頼に値する人たちだと思った。残念ながら、彼らはほとんど英語ができなかったから色んな話をすることはできなかったけど、彼らの話を聞きたかった。Naniの言葉でひとつ印象的だったのは、「キューバは観光に来るところとしてあなたたちにはすごく面白いところかもしれない。でも住んでみると全く、全く違うんだ」と言ったこと。
 もちろんあたしだって一週間くらいしかいなかったけど、そんなことはわかってる。でもキューバ人が公共の場所で政府の悪口を言ったことがバレると捕まるらしい。それは彼なりに最大限の批判だったのかな、と思う。彼の顔にはなんだか諦念のようなものが見えた気がする。


 

Memoは泥酔してぐでんぐでん。このお腹・・・22才の腹じゃない。

Javierはうまいこと女の子を追い返そうとしてがんばってる。

Rodrigoは変なキューバ人にお金を送金するようにしつこく迫られてた。昨日この3人はここの酒場で全然知らないキューバ人の飲み物をどんどん払わされてお金がなくなったらしい。今日はそうゆうのもなく、内輪で平和。昨日一緒に海行った人も集まってくる。ここにはあまり観光客の姿はない。この辺に住んでる人の交流の場みたいになってるのかな。

 最初は気持ち悪くて酒飲んでなかったけど、最後の夜だしと思って飲んで、すごい酔っ払った。夜2時過ぎた頃からトイレが流れなくなった。夜は水が止まるのかもしれない。水道も止まった。トイレはひとつしかなかったからどんどん臭くなる!キューバ5日目になると、そんなのもうへっちゃらー。帰り道はまたみんなに送ってもらった。覚えてるのはレゲエ風キューバ人(キューバでレゲエはたぶん流行ってる)の集団にすれ違って、何がすごいかって、歩きながらみんなでボイスパーカッションしててそれがうまいこと!リズムがほんとにすごいのね。

 寝たのは朝の5時だ。この日はミズキちゃんもカサに泊まって行った。明日はカンクンに帰る日だ。