年々暑さを増す夏の対処法を考えていたところ、これに至った。それは、甘酒である。甘酒は冬の飲み物と思っていたが、実は夏の季語にもなっていて江戸時代はかなり多くの消費がなされていた、と小泉武夫著「発酵は錬金術である」(新潮選書)に紹介されている。

私が子どもの頃は、冬によく家庭で造って飲んでいたが、温めた時の独特の匂いが嫌であまり好きではなかった。

そこで、その独特の麹菌発酵の匂いをフルボ酸を添加することにより対応できないか、考えた。

 

 

 

 

ヨーグルトメーカーを使い、必要な材料にフルボ酸を添加して甘酒が完成したが、過去のイメージとは全く異なり変な匂いもなく美味しく飲むことができた。古いイメージの甘酒というより「麹ジュース」である。

 

因みに、甘酒の効能、飲用効果を前出の「発酵は錬金術である」から少々長いが引用させていただく。

(引用開始)「甘酒を分析したところ、大変なことが分かった。多量のブドウ糖だけではなく、なんとビタミンB1、B2、B6、パントテン酸、イノシトール、ビオチンなど全てのビタミン類が入っていたのである。それも、全て天然型のビタミンなので、体に効率よく吸収される。どうして甘酒には、そのようなビタミンが多く入っているのかというと、麹菌が蒸し米で増殖するときに、大量のビタミンを作っているためである。(中省略)さらに驚くべきことに、甘酒には必須アミノ酸や一般アミノ酸など全てのアミノ酸が大量に入っていることが分かった。麹菌が作ったタンパク質分解酵素が米のタンパク質を分解してアミノ酸にするのである。つまり、麹菌が、ブドウ糖もビタミン類も全て生産し、それが甘酒に溶け出してきていたのである。」(引用終了)

 

蛇足かもしれないが、フルボ酸を添加したものとそうでないものでは、フルボ酸を添加した甘酒の方が圧倒的に甘さを感じた。甘過ぎるくらいだった。このことから、フルボ酸は麹菌の働きをさらに強める作用が働いているのではないか?と感じた次第である。