(夢・・・じゃ、ない・・・よね?)
ロッピスは震えた。
そして、昨日の事を思い出した。
昨日、父親にいなくなって欲しいと思ったとき
ペンダントが光っていた。
もしかしてお母さんのくれた
このルビーのペンダントが私に夢を見せているのか?
でも、ここは夢ではない感覚。現実の感覚。
このペンダントは私が見た夢を現実にしてくれるのか?
でも、前もってどんな夢を見るのが知ることができない。
このペンダントは私の願いを叶えてくれるの?
それとも、私を悲しませるの?
寝る前から、夢を知りたい
それはできない。
もしも私が嫌なことが夢に出てきたら・・・
ロッピスは首から下げていたペンダントを
首から外した。
そしてペンダントを貰った時の箱に
直して引き出しの奥深くにしまった。
だが数日後
ロッピスは久しぶりにペンダントを首から下げたくなった。
お母さんの唯一の形見を
引き出しの奥深くにしまっておくのは
もったいない気がしたのだ。
寝る前に外してしまえばいい
それなら大丈夫だ。
ロッピスは浮きだしからペンダントを出した
やはりいつみてもとっても綺麗だった。
そして寝る前にはペンダントをはずす
という生活を続けていた。
だが、ある日
ロッピスは居眠りをしてしまった。
赤く輝くペンダントをつけたまま。
~つづく~