こんにちは、独逸屋の丁稚です。
先日ご紹介したロシア製のトイミシンの修理をしました。
ミシンを修理するのは初めての経験なので、まずは動作をじっくり観察して問題を把握する事から始めます。
こういったトイミシンは上糸だけを使う単環縫いなので、布の裏側で輪っかを作り、それに糸を通して縫っていく - という新たに仕入れた知識を拠り所に - 何度か、機械の部分を凝視しながら糸の動きを観察すると、布の裏側にできるはずの鎖目ができず針は布を突き刺すだけです。
同じような製品で正しく動作する物があれば、それを観察して違いを見つければよいのですが、あいにくと手元にあるもう一台も縫うことができない状態です。つまり、正しい動作を現実に見ることができないのです。
何かが何処かで間違っている事を探すっていうことですね・・・
さあ、お楽しみの時間です! (笑)
とりあえず機械を取り出して洗いました。このごく少数で構成される部品が、単環縫い(チェーンステッチ)を作り出す心臓部なんですよ(後で解りました)。主要な部品はたった二つの板です。素晴らしいですね!
一番上のギザギザが付いた部品は布送りです。その下の鳥の嘴の様な形をした部品が、上から降りてきた針と糸の隙間を突いて輪っかを作り、再度降りてきた針に、その輪に糸を通す役目を担っています、と、簡単に言っちゃいましたが、これを理解するまで結構時間が掛かりました(笑)
初期のミシンはこのような単環縫いのものでしたが、それにしても、これだけの動きをたった二枚の板でやってのける機構を発明して設計した頭脳には脱帽です。
などと感心しながら、指先でこの板をスライドさせながら針と糸の位置や動きを見ながら実際に取り付けて動かしてみると、正常に動作するには、それらの微妙な位置と力関係に依存していることが分かります。むろん経年変化によるズレ等もあります。
頭で考え実物に照らし合わせながら試行錯誤・・・ さらに細かな修正を加えて縫えるようになりました。
ヴィンテージ/アンティーク・トイミシン - 意外にも奥が深いかも。
丁稚でした。


