こんにちは、独逸屋の丁稚です。
今日はベルギーのアンティーク市に行ってきました。
ベルギーという国には、オランダ語系の言葉を話す人々とフランス語系の言葉を話す人々、そして少数ながらドイツ語系の言語を話す人々が住んでいます。アンティーク市でも、蘭仏独に加え英語が混じって、それはそれは国際色豊かなやり取りが展開されます。
独逸屋にとっては、ドイツ製品とは異なる - 特にフランス系の香りが感じられる何か - を期待して訪れたのですが・・・
こんな逸品を見つけました!
フランスはプジョーのコーヒーミルです。
プジョー社は、今でもコーヒーやコショウのミルを生産していますが、日本ではそうした家庭用品より、輸入車や高級自転車のメーカーとして知られているのではないでしょうか。
そのプジョーのコーポレートロゴといえば、同車のフロントバッジなどに見られる、「二足で立っているライオン」マークです。200年の歴史を誇るプジョー社ですので、ロゴも時代と共に変化しながらもプジョー製品にはきっとこの「ライオン」のロゴが付いています。
さて、鋭い方は既にお気付きでしょうが、このミルのロゴって・・・ 「ぞうさん」(笑)
パチモン?!
ちなみに、古い時代のプジョーのライオンマークは・・・
このように古い時代のロゴは、矢の上に乗ったライオンです。
プジョー社が創業時に作っていたノコギリの刃を、ライオンの歯に見立てたのですね。
で、「ぞうさん」なのですが、もちろんパチモンではありません。
今を遡る事100年余り、プジョーの創設者から分家した企業があり、本家とは別ブランドでコーヒーミルを生産・販売していたようです。本家はもちろん創業当時からの伝統ある「ライオン」マークを使い、本家から分かれたプジョーファミリーの一員が他の資本家と起こした「Peugeot & Cie」社が「ゾウ」のマークを使っていた、と言うのが「ぞうさん」マークの真相のようです。
確かに、百獣の王であるライオンに唯一対抗できるのは象しかいませんよね(笑) ちょっと微笑ましい選択ですね。
以上はロゴにまつわるお話でしたが、実はこの製品自体も凄いんです。プジョーというメーカーとこの製品の素晴らしさを見ることができます。
およそ100年前の製品なのですが、引き出しと本体の隙間に注目してください。
直線的でスクエアな本体の造形を生かすために、引き出しが外に出っ張らず本体にぴたりと収まっています。
ちょっと開けると・・・
このように、本体と引き出しの両方に斜めの切れ込みを入れることで「ピタリ」と合うようにしているのですね。
やっぱりフレンチは侮りがたし。 ぞうさんにもびっくりしたしね。
以上、丁稚でした。




