こんにちは、独逸屋の丁稚です。

今回は独逸屋で扱っている商品の紹介です。

ボッセ ハリネズミ 左サイドから

写真は長い時間かけてようやく見つけた真鍮製のハリネズミ。1950年代に制作された作品です。
作者は、オーストリア人の造形芸術家、ウォルター・ボッセです。

オーストリア時代の作品には陶磁器製が多いのですが、ドイツに移り住む少し前から金属、特に真鍮製
の作品が登場してきます。このハリネズミもその頃に制作されたものです。

六つの大きさのハリネズミが重なっていて、それぞれが独立した灰皿として使えるようになっています、とは言うものの「灰皿」としてお勧めするには・・・ちょっと高すぎますね!
六個セットではありますが・・・。
と言うことで、灰皿でありながらもはや灰皿ではないのですが、装飾性と実用性を兼ねたデザインに「合体」というギミックが見事です。

ボッセ ハリネズミ 6匹横から

全長12cmと小さいのですが、手のひらに乗せるとずっしりした重みが伝わってきて思わずにんまりしてしまいます。一個一個にばらしてみても、ちっこいのにもちゃーんと目鼻と足が付いているのがなんとも可愛らしいです。

これを書いている間も、PCの横に置いて愛でてます。

ボッセが作った同じ真鍮製の動物フィギュアに、ブラック・ゴールデン(独逸屋へのへリンクです)というシリーズがあります。それに比べると、ほぼ同時期に制作されたにも関わらずこのハリネズミの方が素朴な感じを受けます。素材と対象(モデル)が同じ作品ですが、両方手にしてみるとあらためてボッセの多才さを感じます。

モデルになったハリネズミですが、ここドイツでは大変ポピュラーな小動物で、市街地でもその姿を見かけることもあります。ボッセが晩年を暮らしたドイツのイザローン市は大変緑豊かな街なので、ボッセがハリネズミを見かけることも多かったのでしょう。

このイザローン市は「鉄と森」の街と言われ、かつて「鉄」で世界的な名声を得た街でした。
ドイツ移住を決意した頃のボッセは、金属素材の作品に傾倒していましたから、金属加工業が盛んなイザローン市は作品の制作を継続する地として最適だったのかもしれません。

このハリネズミに必ず付いてまわる話がコピー品の存在です。
このハリネズミの灰皿は当事大変な人気を博しました。ところが、その人気に付け込んでコピー品を販売する心無い業者が続出したのです。中にはマスプロ品まで表れたようで、本物をはるかに上回るおびただしい数の違法コピーが市場に出回ることになったのです。

大変残念なことに、当事ばら撒かれた多くのコピー品が今なお市場に多く出回っています。

地元ドイツでも日本でも・・・アンティークショップでもオークションでも・・・

冒頭で「長い時間かけて」とあるのは本物を探すために多くの時間をかけたためです。

独逸屋のページに真贋の見分け方を書きましたが、もっともっと確実な方法は、作者を良く知りその作品を多く見ることだったりします。

だって、偽者はボッセが愛した動物たちとはとても思えなくて、なにより可愛くなーいんですから!