風俗嬢恋物語① | 風俗嬢あいりの日常

風俗嬢恋物語①

彼との出会いは5年程前。



当時週一で通っていたバーがあった。



そこはハッピーアワーといって、特定の時間のあいだだけ、ドリンクが安くなっていた。



いつものように、友達と一軒目のバーで合流し、そこのハッピーアワーが終わった後、二軒目のバーへ。




二軒目のバーも一軒目のバーと同じ日に、真夜中までハッピーアワーをやっていて、沢山の人でいつも賑わっていた。



そのバーは入口ドア入ってすぐにビリヤード台がある。



その日も、数人の外国人の男性グループがプレイしていた。



ドアを開け、入った瞬間に、私は一人の男性に目を奪われた。



長身。
ブロンド。
端正な顔だち。



ありきたりの形容しかできないけれど、ハンサムな男性だった。



友達とビールを飲みながら談笑している間もずっと、私は彼を目で追っていた。



ビリヤードのキューを構え、ボールを見つめる姿。



ガッツポーズをしてみせる子供みたいな笑顔。



私はずっと見ていた。



せめて。



「Hi!」と微笑みかけられたら。



けれど。



バーの薄暗い照明の中で。



キラリと光るもの。



彼の左手薬指の指輪。



心にブレーキがかかる音が聞こえた。