ファジアーノ岡山は、2025年にクラブ創設後初めてJ1を戦った。
2009年にJ2に昇格して16年間J2だったけど、ついに抜け出して、歴史として新たなステージへの一歩を踏み出した。


初のJ1、ましてやJ2の5位から昇格プレーオフを勝ち抜いたチームは、苦戦することが多い。

新戦力の獲得もしたが、残った選手も多く、結果的にJ1初経験の選手も少なくはなかった。

これにより、当然岡山は降格候補筆頭NO.1といってもおかしくない流れになっていた


そして、シーズンを終えて、結果は20位中13位。下位3位には入らずに残留できた。


シーズン終盤こそ10試合勝ちなしで苦戦はしたが、年間通して一度も残留争いに巻き込まれなかったうえに、2試合を残して残留が確定したのは、今シーズンのJ1における驚きの1つであり、岡山に関わる全ての人にとって、未来のためにも、地域クラブの1チームとしても、誇っていい歴史の1年だったと思う。


また、初戦の京都戦にホームで勝利し、最終節の清水戦にアウェーで勝利したこと、さらに結果として昇格組(岡山、清水、横浜FC)の中で1番成績が良かったことで、印象としては良い1年だったと括っていい (最終節も勝てなくて11戦勝ちなしだと話は変わっていた)。




それでも、これにより最低でも1年半のJ1継続が決まった。2026-2027シーズンから秋春制に移行することにより、2026年の夏までの半年間は「百年構想リーグ」と称して特別なリーグを戦うことになる。東西10チームずつに分けてリーグ戦を行い、プレーオフを経て順位を決定することになる。引き分けの場合はPK戦を必ず実施し、勝点2と勝点1で差が出ることになる。また、ここに降格はない。


クラブの目標として願いたいのは、1年半後に再び残留していることである。


当然、木山監督が継続して指揮することで、残留ではなく「1つでも上の順位を目指す」と口にする想像はできるし、それでいい。ただし、2年目の壁も存在するので、サポーターの自分の望みとしては「上の順位を目指してほしいけど、まずはJ1定着を目指してほしい」の優先度が高い。


直近の例でいうと、今年の東京Vが結果的には降格の1つ上の順位で危なかった。2024年の昇格年で6位と大躍進を遂げたものの、2025年は17位。ある程度の戦力保持はできたものの、獲得や怪我など上手くいかないこともあり、攻撃の対策をされた影響か得点が昨年の半分以下で、J1最下位の23点に苦しんだ。


この二の舞で降格の危機に瀕することだけは絶対に避けたい事案になる。実際に、対策されて形を作れず、8月後半以降に勝利できない試合が続いたことが尾を引かないことを願うばかりなのが正直なところ。


今年のJ2を見ると、過半数がJ1経験クラブであり、かつ降格した3クラブが1チームも昇格できないシーズンとなった。また、J1の中でも、マリノスが降格候補筆頭まで追い込まれていたこと、昨年17位だった柏が2位、14位の京都が3位になったことからも、強さの入れ替わりやサプライズは毎年起こるとはいえ、少なくともJ1中位からJ2中位までは大きな差はないと捉えていい。


J3でさえも、J2経験クラブが過半数でありながら、自動昇格2クラブは初昇格クラブ、プレーオフ進出の4チームのうち2クラブはJ2未経験クラブということを考えると、J1からJ3(さらにJFL)まで、いつどこでどんな入れ替わりが起きてもおかしく戦国時代なのが今のJリーグといえる。


それでもJ1とJ2とJ3では環境や状況には差があることから、J1に継続して残ることの重要性は非常に高い。



移籍の話はこれからだが、現時点で監督の継続と服部GMの退任は確定済で、既に核のブローダーセンの川崎への移籍の話(山陽新聞にも掲載)が出ていて、日本代表選出の佐藤の残留もどちらかというと薄いと目されているのが現状。


決算結果が出るまで正式な数値はわからないが、売上は増えたとしても、まだJ1で下位であることも確実だろう。ただ、個人的には地域(市民)クラブの限界をここで語るのはナンセンスで、自分たちの立場なりの賢いやり方や活かし方を考えなければならないと思っている。


ここにファンだからという甘い目線は必要なく、単純に同じスタイルで戦い、核が抜けて補強がハマらなければ、厳しい戦いになるのは容易に想像できてしまう(それでも応援するのがサポーターだが)。


岡山は、良くも悪くも監督をシーズン中には一度も交代したことのないクラブであり、そのシステムを簡単に変えるとは思えない。ただし、それはJ2に長くいて、J3に落ちる仕組みがない時代があったからであり、J1にずっと残る上で成績が低迷したときにどうなるかはわからない。


とりあえず木山監督の継続が決定した以上(それ以上の適任はいないし)、何かが上向かないと定着はそう簡単にいかない。


各チームでこれから移籍や更新が頻発するので、その動向を見守りたいが、現時点では次(1年半後)の降格候補の一角にも、残念ながら岡山は間違いなく入ってしまうと思う。


個人の予想は、岡山、東京V、水戸、プレーオフ勝者の千葉、清水、福岡辺りが、多くのいわゆる識者の降格候補に入ると思う(こういうの必ずしも当たらないから面白いんだけどね)。



▶️参考 : 今季の最終順位

1 鹿島 (勝点76)

2 柏 (勝点75)

3 京都 (勝点68)

4 広島 (勝点68)

5 神戸 (勝点64)

6 町田 (勝点60)

7 浦和 (勝点59)

8 川崎 (勝点57)

9 ガンバ (勝点57)

10 セレッソ (勝点52)

11 FC東京 (勝点50)

12 福岡 (勝点48)

13 岡山 (勝点45)

14 清水 (勝点44)

15 マリノス (勝点43)

16 名古屋 (勝点43)

17 東京V (勝点43)

ーーーー降格ーーーー

18 横浜FC (勝点35)

19 湘南 (勝点32)

20 新潟 (勝点24)




ファジアーノ岡山の2025年をもっと具体的に振り返ります。ブログなので、以降もあくまで個人の意見です。


まずザッと簡単に全体を振り返り、そのあと各ポジションの振り返りをしたいと思います。


12勝9分17敗で勝点45の13位。



▶️シーズン成績 ((  )内は得点者)

第1節 vs京都(H) 2-0◯ (田上,木村)

第2節 vs横浜FC(A) 0-1●

第3節 vsガンバ(H) 2-0◯ (柳貴,一美)

第4節 vs清水(H) 1-1△ (木村)

第5節 vs浦和(A) 0-1●

第6節 vs川崎(H) 0-0△

(ルヴァン1回戦 vs北九州(A) 0-1●)

第7節 vs横浜FM(H) 1-0◯(ルカオ)

第8節 vsセレッソ(A) 1-2●(佐藤)

第9節 vsFC東京(H) 1-0◯(田部井)

第10節 vs広島(A) 1-0◯(佐藤)

第11節 vs鹿島(H) 1-2●(佐藤)

第12節 vs福岡(A) 1-1△(ルカオ)

第13節 vs東京V(H) 0-1●

第14節 vs神戸(A) 0-2●

第15節 vs名古屋(A) 0-0△

第16節 vs柏(A) 0-2●

第17節 vs新潟(H) 2-1◯(江坂,一美)

第18節 vs町田(H) 2-2△(一美,木村)

第19節 vs湘南(A) 1-1△(佐藤)

(天皇杯2回戦 vs北九州(H) 0-2●)

第20節 vs福岡(H) 0-1●

第21節 vs横浜FM(A) 1-0◯(ルカオ)

第22節 vs鹿島(A) 2-1◯(江坂,神谷)

第23節 vs広島(H) 0-1●

第24節 vs神戸(H) 1-2●(江坂)

第25節 vsガンバ(A) 3-0◯(岩渕2,木村)

第26節 vs柏(H) 2-1◯(岩渕,ルカオ)

第27節 vs湘南(H) 1-0◯(佐藤)

第28節 vs京都(A) 0-5●

第29節 vs名古屋(H) 0-1●

第30節 vs東京V(A) 2-4●(江坂,一美)

第31節 vs横浜FC(H) 0-0△

第32節 vs町田(A) 0-1●

第33節 vs新潟(A) 1-1△(一美)

第34節 vsセレッソ(H) 1-2●(佐藤)

第35節 vsFC東京(A) 1-3●(江坂)

第36節 vs川崎(A) 1-1△(松本)

第37節 vs浦和(H) 0-1●

第38節 vs清水(A) 2-1◯(ルカオ,江坂)



初のJ1で12勝をしたのは立派

最初の方はホームでばかり勝っていた印象があり、実際に前半戦でアウェーで勝点3を得たのは広島との中国ダービーのみだった。

ただ後半戦で盛り返し、結果的にはホームで7勝、アウェーで5勝。最大の連勝は8月の第25節〜第27節の3連勝。


2タテをしたのは横浜FMとガンバ。あと勝ったのは京都、FC東京、広島、新潟、鹿島、柏、湘南、清水。


一方で、第28節〜第37節は10試合勝ちなし、第11節〜第16節も6試合勝ちなしと、苦しい状態が続いたことが2回あった。


2タテを食らったのは、浦和、セレッソ、東京V、神戸。



ものすごく簡単にまとめると、良かったのは守備、良くなかったのは攻撃です。


失点が43。リーグ10番目で真ん中ではあるものの、8月の京都戦で0-5の大敗を喫するまでは全て2失点以内で、リーグで2番目に少ない位置だった。

その後、9月の東京V戦の4失点と10月のFC東京戦の3失点が良くなかったけど、3失点以上が3試合だけなのは、J2でも強かった守備がJ1でもある程度通用したという証


一方で得点は34。これは下から3番目タイで、降格する19位湘南と20位新潟よりも少ない

昨年のJ2でも得点数は10位で、元から攻撃が得意なチームではないが、それが今年も如実に出た。


チーム内の得点王も佐藤と江坂の6点、次にルカオと一美の5点で、誰も2桁には届かなかった。また、ボランチとDFで2点以上取った人が誰もいないのも得点力不足を表している。


アシストも、江坂と田部井の5点がトップで、その次が神谷と加藤の3点であり、これはどう考えても物足りない。


また、試合が動きやすい後半終盤の得点力が非常に低いことも問題で、これは交代策が実っていない/途中出場の選手が活きていないことを示している。


ラスト15分(後半31分以降)に得点したのは以下の通りである。

第3節 vs清水 木村 (後30) ※おまけ

第12節 vs福岡 ルカオ (後50)

第24節 vs神戸 江坂 (後50)

第25節 vsガンバ 木村 (後50)

第26節 vs柏 ルカオ (後45)

第36節 vs川崎 松本 (後50)

第38節 vs清水 江坂 (後31)


25節〜26節のハマっていた3連勝の一角を除けば、おまけ含めてわずか5得点。これはさすがに得点力ないとはいえ少なすぎる。後半32分〜後半44分には1点も入らないんかい!となってしまう。



ポゼッションがJ1の中でも最下位レベルではあるが、それにしてもチャンスの作り方や決定力のクオリティはもっと上げられるはずで、これで満足はしていないだろう。徐々に相手から対策をされるようになって、攻撃が全然機能しない試合も増えたが、それはどこもそうなので、上回らないといけない。



そんな中で、ブローダーセンと佐藤龍之介と江坂任の3人の存在は非常に大きかった


J1に上がったことで残る選択をした選手が多く、草刈場にならなかった。ただし初のJ1や経験数が少ない選手がそこそこいる中で、ブローダーセンこそ昨年からいたものの、そこに加わった実力のあるベテラン(江坂)と若手(佐藤)から得た恩恵は大きすぎた。


この3人がいなければ..と考えると恐ろしい。


さらに、相変わらずカップ戦の優先順位が低いのは変わらなかった。考え方としてそれはいいのだが、天皇杯もルヴァンカップも初戦の北九州戦(J3)で敗れ、リーグ戦以外で2試合しか戦えなかった。


J1に残留するうえで負担がかからないというポジティブな見方もできるが、出場時間が少ないメンバーや若手の経験値が全く積めなかったとも捉えることができる。また、J3でも上位の相手とはいえ、0-1と0-2で敗れており、ポジション争いのうえでも良いプレーを見ることはできなかった。


前述のとおり、監督が変わらないため、多少メンバーが変わっても今年以上に対策されることが想定されます。そのため、守備は継続しつつも、攻撃に変化を加えないといけないのは間違いない


補強はどのポジションにもポイントがありそうだが、優先順位をクラブがどう捉えているかはわからない。今後の移籍動向も関わってくるでしょうね。


ただ、やはり資金的には上位のクラブではなく、いかに上手く..がポイントとなるかもしれない。ただ、J2の時代と違って、成長を望むだけでは足りず、J1で戦える力がある選手が必要となる(当然成長を考慮した獲得も必要)。



今シーズン、基本的には3-4-2-1のシステムで挑んでいました。


次に、その各ポジションについての振り返りをします。


ちなみに開幕前の見たら結構違います。まぁこういうもんです。


今シーズンは現地で11試合(全アウェー)、残りは全てDAZNで見てきました。



▶️GK

ブローダーセン(37試合(S36)/0G0A)

川浪吾郎(2試合(S1)/0G0A) ※6/6〜完全加入(広島0試合)

金山隼樹(1試合(S1)/0G0A)

川上康平(0試合)

佐々木雅士(0試合) ※6/6期限付解除(いわき20試合(S20)/0G0A)


✏︎表記 : 名前(◯試合(S△)/◇得点□アシスト)

※Sはスタメン数


レッドカードで退場したことで欠場した1試合を除いて、全試合でブローダーセン。これは当然で、実力がまるで違う。PKは2本ともストップしたし、セービング率も上位。正直「ブローダーセンがいなければ降格していた」と言われても頷くぐらい。


当初は佐々木が第2GKとして確実な実力はあったけど、シーズン途中で期限付を解除。なお、佐々木は期限付をJ2のいわきに替えて活躍した。


そこで人数が足りなくなったため、川浪を急遽広島から獲得する流れになり、そこから第2は川浪になった。ただし、ブローダーセンの代わりに出場した試合の失点の仕方は良くなかった。チーム内での存在感は非常に大きいだが、位置的には次の金山的なポジションになるだろう。


経験値としては金山が圧倒的に高いし、チーム内での意識の底上げには非常に貢献してくれた。ただし、実力については、今年で引退すること、ラストのホーム14分の出場だけだったことが証明している。


大卒の川上は出場0だが、サブメンバーとして入る試合もあった。また、天皇杯では出場もしたけど、良くない印象だけで終わってしまった。


岡山は守備が整っていて、J1でもある程度通用したから残留という見方ができる(得点数は下から3番目)ため、キーパーは本当に重要。


そんな状況下で、12/7の深夜の2025シーズンが終わった直後に、ブローダーセンが川崎へ移籍という報道が出てしまった。山陽新聞からも報じられていることから、信じないというわけにもいかず、衝撃は非常に大きい。


来シーズンから青森山田高校の松田駿の加入が内定している。U-21リーグの存在や最低でも1年半は降格しないことも考えると、川上と松田の成長は欠かせないし、期待もしたい。しかし、ブローダーセンが抜けるのと金山の引退を考えると、人数的にも実力的にも補強は急務となった。それも成長ではなく、J1で戦えるレベルの補強です。


幸いにも、岡山のGKはこれまで良い選手が多い。中林や一森をはじめ、梅田や堀田なども良いキーパーだった。だから、ここに関しては良い補強があると信じているが、ここが上手くいかないとJ1で岡山が残っていくのは厳しいだろう。


現時点で噂を自分が聞いている(見た)のは、新潟の藤田と神戸のオビだが...どうなるか。



▶️DF

田上大地(31試合(S31)/1G0A)

立田悠悟(28試合(S31)/0G1A)

工藤孝太(25試合(S21)/0G1A)

阿部海大(19試合(S16)/0G0A)

鈴木喜丈(18試合(S17)/0G0A)

柳育崇(4試合(S1)/0G0A)

鷲見星河(0試合) ※6/25〜シンガポールに期限付移籍

千田遼(0試合) ※U-18

藤井葉大(19試合(S16)/0G1A) ※讃岐でプレー


✏︎表記 : 名前(◯試合(S△)/◇得点□アシスト)

※Sはスタメン数


怪我の事情などもあり、出場数は割とバラけているが、中央に田上、右に立田、左に鈴木/工藤が基本の2025年だった。右の阿部に代わって経験がある立田が入り、左の補強に若い工藤を入れた形。


中央の田上の存在は昨年に続いて大きく、クラブとしてJ1初ゴールを決めたのも田上だったし、1番身体を張って守ってくれていたのも田上だった。4〜5月に田上が怪我で離脱してから見事に勝てなくなったみたいなこともありました。


立田が今シーズンから移籍してきたのも大きく、いなかったら危なかったシーンは結構あったと思う。その立田が怪我をしたときには、右に昨年レギュラーの阿部が補っていた。阿部も批判を喰らっていた場面が多かったが、良い経験にはなったはず。


左は鈴木が基本だったが、シーズンを通して怪我で離脱する期間が長く、結果的に半分も出場していない。その間に浦和から期限付でやってきた若者の工藤がぐんぐん成長し、最後には「戻らないで」という声も増えたと思う (最初の方は結構酷くて、狙われていたシーンも散見された)。


一方で、田上が昨年から入ったことで、柳育の存在は消えてしまった。田上が来る前はレギュラーだったのが、たった4試合の出場になってしまい、退団が決まった。


鷲見は期待値は藤井と並んで高かったはずだが、試合に出る前にシンガポールに行ったため、未知数すぎてわからない(正直CBとRWGの両方として、本山の後継者として見ていた人もいるはず)。

千田は世代別の代表にも召集されているため、未来に期待だが、RSB寄りな気がする中で今のシステムで使うならどう考えられているのか。


少なくとも1名、できれば2名、去就次第では3名までは考えられるが、1名は即戦力であってほしい。


讃岐に期限付で出した藤井葉は19試合に出場して経験は積んだが、8月中旬以降出場0をどう捉えるか。ラスト2試合でベンチに復活はしていたが..。個人的には、阿部が秋田で35試合に出場して力をつけたぐらいじゃないと戻すのは厳しい気がするけど、どうかな。


あとポイントとして考えるなら、得点力がないのが気になる。


優先順位は高くないけど、岡山は毎年ではありませんが、得点力があるCBが生まれていたのでね。柳育は2022と2023に4点ずつ、濱田は2018年に3点、岩政は2015年に4点、2016年に6点。もっと言うなら、田上は昨年5点取っていた。


そう考えると、今年は開幕戦の田上のゴールだけと考えると少し寂しい。苦しいときこそセットプレーでヘディングで合わせて1-0みたいな試合を作れたら楽になる。

FWのときにも書きますが、今年の岡山はクロス頑張って上げようとしてるのに、ヘディングで中で合わせるの全然上手くない印象でしたから。




▶️ボランチ

藤田息吹(27試合(S27)/0G1A)

田部井涼(25試合(S20)/1G5A)

神谷優太(36試合(S14)/1G3A)

宮本英治(11試合(S10)/0G1A) ※7/8〜完全加入(新潟10試合(S7)/0G1A)

竹内涼(11試合(S0)/0G0A)

藤井海和(10試合(S5)/0G0A)

輪笠祐士(1試合(S0)0G0A)※6/3〜山口に期限付移籍(12試合(S12)/0G2A)


✏︎表記 : 名前(◯試合(S△)/◇得点□アシスト)

※Sはスタメン数


ボランチ2枚のうち、核は昨年に続いて藤田で、ペアは基本的に田部井と神谷のどちらかだった


しかし、第28節まで27試合スタメンの藤田は、その後シーズン終了まで復活することはなかった。実際にここから10試合勝ちなしが続いたことを考えると、これはかなり心配で、来年以降に影響が出るかもしれない。


代わりに核になったのが、夏に新潟から移籍してきた宮本で、9月こそ怪我で外れたものの、8月と10月以降は全てスタメンだった。ただし、最初の印象こそ良かったが、途中交代が早い試合もあり、全てが完璧だったわけではない。


よって「田部井と神谷が核になりきれなかった」が印象としては強い。どちらにも別の良さはあるが、良くないときがとことん良くないみたいなイメージも残念ながらあった。当然多少はミスもあるが、プロとして、岡山のスタイルと立場としては、少しムラがあった。


大卒ルーキーの藤井は期待されていたが、序盤の起用で上手くいかず、思ったよりチャンスも巡ってこなかった。シーズン終盤に少し期待の片鱗は見せたが、来年以降どうなるか。場合によっては期限付移籍になる可能性もある。


一方で竹内と輪笠は、4番手以降になり、ベンチに入っても出場できないか数分しか出れないことが多く、結果として輪笠が山口に期限付き移籍した。竹内はチームのリーダー的存在ではあったものの、プレーで存在感を示すことはできなかった。2人の岡山への貢献度には感謝しているが、どちらかが契約満了になる可能性は十分ありそう。


おそらく、今のボランチの人数は多いが、1枚は補強しないといけないはずで、そこでどうなるか。

藤田について何もわからないのも気になる。1人いないとダメになるでは困りますから。


得点が神谷と田部井の1点ずつ(どちらも素晴らしいゴール)なのも当然少なく感じるし、これはDFの得点の低さよりも厳しい。ベスト11に選ばれた稲垣の11点ぐらいなんて求めないけど、J1全体の5点までのリストを見てもボランチはごくわずか。それでも2人で2点は少ないし、アシストに広げてももう一歩欲しいところ。


ただ、身体をぶつけることを含めたプレッシャー力、ラストパスの能力、バランサー、得点力(攻撃力)の何を重視するかによる。


あとは、岡山の過去の使い方的にシャドーの欄で書くが、甲府でボランチで使われることもあった田中雄大をどう捉えるか。



▶️WG

佐藤龍之介(28試合(S22)/6G2A)

松本昌也(28試合(S16)/1G0A)

加藤聖(25試合(S19)/0G3A)

柳貴博(19試合(S11)/1G2A)

本山遥(11試合(S6)/0G1A) ※6/10〜期限付加入(神戸0試合)

末吉塁(6試合(S2)/0G0A)

嵯峨理久(2試合(S0)/0G0A)

家坂葉光(0試合)

バイゴリア ユウト(0試合)※8/20〜期限付

吉尾虹樹(35試合(S24)/5G5A) ※鹿児島でプレー


✏︎表記 : 名前(◯試合(S△)/◇得点□アシスト)

※Sはスタメン数


FC東京から期限付で移籍してきた佐藤龍之介が、大きな成長を遂げたのは言うまでもない

シーズン初めはU-20W杯の予選、秋は本大会に選ばれたため、不在の期間はあったものの、結果的にチームトップタイの6点を挙げた。


さらに6月と11月には、A代表に選出された。岡山としては初の出来事で、誇れる歴史である。

(矢島の五輪メンバー選出や、海外移籍したあとの佐野航大のA代表選出はあるが、岡山の所属中にA代表に選ばれたのは史上初)


しかも、3回の月間ベストヤングプレーヤー賞どころか、年間のベストヤングプレーヤー賞まで受賞した。すごすぎるとしか言いようがない。


U-20を見ると、本人的にはシャドーで戦いたかった気もするけど、ウイングで覚醒して結果を残した。(何回か途中からシャドーでプレーはした)


今シーズンの最初は右に柳貴、左に加藤が主だった。そのあと右に佐藤が固定されるようになり、6月の途中からは左に移動して地位を確立させた。


加藤は序盤こそクロスを中心にアシストに繋がる良いプレーを見せていたが、佐藤が左で固定されてからは序列が落ちた。最初こそ体調不良などを耳にしたが、復活してからは良いプレーがあまり見られなかった。岡山は中で合わせるのが上手くないのもあるが、シンプルにクロスの質も落ちていったように思う。


末吉は怪我が長引いたのか6月まで出場がなく、その後も使われる試合は少なかった。昨シーズンの昇格への貢献を考えると期待していたファンは多いはずで、出場した試合では良いドリブルもしていたが、結果で応えることはできなかった。


大卒ルーキーの家坂は、何回かベンチには入ったが出場できず。カップ戦も天皇杯の途中出場の1試合だけだった。そのため、今後どこかでJ3のチームに期限付移籍させることは十分に考えられる。


一方で右は、佐藤が左に移ったあとにレギュラーを確立させた選手はいなかった。柳貴は怪我で抜けたり、良いときと良くないときの差が明白だったりした。高いポジションから攻撃に参加したり、身長が高いことでセットプレーに関われたりするのはストロングポイントだったのだが、19試合の出場は少ない。


また、岡山はJ1に昇格したけど、出身の神戸に完全移籍することを決断した本山は、結局神戸ではポジション争いに加われず、すぐに岡山にレンタルで戻ってくることになった。シーズン終盤こそスタメンを張ることが多かったが、わかりやすい結果は残せなかった。これを岡山と神戸がどう捉えるかは注目が集まる。


嵯峨に関しては全く出場機会がなかった。昨シーズン途中からの加入だったが、岡山では存在を残すことができず、今年の夏の期限付きで移籍のメンバーにも含まれなかった。いわきでは活躍できていただけに、単純に岡山のシステムに適していないようにも思えるが、それを超える実力があれば右にはチャンスがあったはず。


そして、シーズン開始直後に急遽加入が決まった松本昌也は、右も左もできる万能型であるため、ウインガーの中では佐藤と並んで出場数は多かった。

ただし、オフサイドの運に見放されるなどもあり、結果は残留を決めた川崎戦の1得点のみだった。アシストが0なのも寂しすぎる。磐田での経験値が高いだけに、もっと存在感を示してほしかった。


バイゴリアは夏から加入したが出場は0。まだ18歳であるため、U21を意識しているか。



佐藤がFC東京に戻るか、海外移籍するか、岡山に残るか。W杯をどれだけ意識しているかにもよるが、個人的にはどこでプレーしても現時点では厳しいかなと思う。頑張ってほしいけどね。


みんなシャドーもできるとはいえ、左は三苫・中村・前田・相馬が、右は堂安・久保・伊東がいて、さらに4バック時のRSB・LSB候補が現状いますから...。


こうなると、三笘の復帰具合などにもよるが、おそらくまずは町田の相馬を超えないといけない。11月には町田とか広島不選出でしたからね。


帯同メンバーにロス世代を入れる検討をしている報道は出ており、それがあれば含まれる可能性は最も高いかもしれない。


何にせよ、半年はまだしも、1年半も残ることは少し考えづらいため、今後のことを想定して佐藤の穴はどう埋めるかは、GKとFWと並んで最優先レベルで考えないといけない


当然、LSB寄りの選手よりはLWG寄りで得点力のある選手でしょうね。佐藤と同じロス世代の代表の湘南の石井(岡山出身)の名が挙がっていますが、どうでしょうね。今シーズンはスタメン0の13試合出場、1G0Aではありますが...。※佐藤と比較はしないほうがいい


また、注目が集まるのは鹿児島にレンタルで出して34試合5G5Aを記録した吉尾だが、岡山のコーチをしていた村主さんが新監督に就任したため、移籍延長があるのではという噂も耳にした。


複数人の放出や移籍も十分に考えられるため、右でも左でもいいので、少なくとも片方でドリブルや決定機を使って結果を残せる選手を呼ぶか生み出すかしないと、現状のシステムでは厳しいことになりそう。



▶️シャドー

江坂任(38試合(S36)/6G5A)

木村太哉(37試合(S26)/4G1A)

岩渕弘人(32試合(S14)/3G0A)

ブラウンノア賢信(11試合(S0)/0G0A) ※8/20〜磐田に期限付移籍(7試合(S4)/1G0A)

田中雄大(38試合(S26)/2G3A) ※甲府でプレー


✏︎表記 : 名前(◯試合(S△)/◇得点□アシスト)

※Sはスタメン数


シャドーもボランチと同じでわかりやすい。

2枚のうち江坂が主軸で、もう1枚のコンビを木村にするか岩渕にするか。ただそれだけの話。プレースタイルは違うが、共通なのは両者ともJ1は初めてということ。


序盤は両者が使われたが、木村が2点をすぐに取ったこともあり、昨年チームトップスコアラーの岩渕には、これが現実と言わんばかりに中々スタメンのチャンスが来なくなった。途中出場でも空回りすることが多く、「なぜそれでも使うのか」と思われることもおそらくあったぐらい。


ただ、岩渕が久しぶりに使われた8月のガンバ戦で2点、さらに次の柏戦でもゴールを決めたことで風向きが変わり、シーズン終盤まではまた木村と岩渕の両者が同じぐらいの割合で使われるようになった。


しかし、結果的に岩渕が決めたのはその8月の3点のみでアシストは0、木村も4Gは決めたが最後は8/10でアシストは1と、物足りない結果になってしまった。もっとも、そこに匹敵するライバルが現れなかったことが1番物足りなかったとも言えるが。


岩渕が昨年のように得点が取れなかったのは、J1とJ2の相手の守備の差と、こちらが作れるチャンスの少なさ、及びそれによる岩渕が本来活かされやすい裏への抜け出しからの起点が発生しにくかったことが挙げられる。ただし、チャンスはあった。


木村は、前から果敢にかけるプレスとがむしゃらさが、J1でもある程度通用することはわかった。ただ、J2にいたときより点は取ったが、決定力は期待されていたほど上がらず、交代枠は5枠あるものの90分走り切る力は少し弱かった。ちなみに木村は、第28節の京都にボコボコにされた試合に出場しなかったことで、連続出場記録は72で途切れた(昨シーズンは全試合出場だったので、一昨年から続いていた)。


どちらも得点が取れないなら、スタメンはより走れる木村を選ぶのは妥当な選択。前からの連動したプレッシャーがハマったときの岡山が無双する時間帯は年間に何回かあったのでね。さらにシーズン序盤の岩渕はプレスすらもイマイチだったので。


ただ、本当にどちらもレギュラーの核にはなりきれなかったのが今シーズンの総評なのかなと。



2024-25の岡山の移籍の中で、1番大きかったのは江坂の韓国(蔚山)からの加入


初のJ1の岡山にとって、J1だけでも200試合近くの出場と42ゴールの実績(J2を含めるとプラスで80試合24G)があるどころか、A代表の歴もあり、タイミングや運がハマればヨーロッパでプレーしてA代表にもっと呼ばれて...みたいな可能性すらもあっておかしくない実力者の江坂の加入は衝撃。


そんな江坂の経験値はものすごく、最初から副キャプテンの1人に任命された。さらにキャプテンの竹内のスタメン出場が0だったことから、ゲームキャプテンとしてキャプテンマークを巻くことが多かった。


当然主力の軸になり、6Gも5Aもチームトップタイであり、1年間起用された(全試合出場は江坂とルカオだけ)ことで、パスもシュートも一級品であることはわかりやすく証明された。


今年33歳なので、ベテランの域には入っていて、「え?もう交代?」と思ったことは何度もあったが、チームや試合の状態から「最後まで使わざるをえないんだろうな」と思った試合もまた何度かあった。


江坂の場合、佐藤の「抜けても仕方ないよな」と違い、極めて強い気持ちで「まだいてほしい」と思う。


そこで噂になっている、清水退団の乾が岡山に来るかどうか?がある。当然決まれば歓迎する。実力はとてつもないので。


ただ、ベテラン/ポジション/スタイルにある程度の被りがあり、もし出場数が減るとしても納得するかどうか、実力があるとはいえベテラン2人のシャドーという形は、残留は大事にしても未来の岡山の形として合っているのかどうか、その辺りの感覚が自分にはわからない (江坂が残る前提ですけどね)。


人間なので心情が優先されることもあり、何とも言えないが、感情を抜きにすると可能性は薄いと個人的には思っています。ただし、岡山がオファーを出せば成立しやすいとも思っている。どうなるかな。


もう1度書いておきます。来れば大歓迎します。



一方、途中で磐田に期限付移籍したブラウンノア。スタメンが結局0で、試されもしなかった。前述で少し触れたように、後半のラスト15分で点が全然に入らないチームで、全て途中出場はちょっと不遇な気もする。ただ、その中で1点でも取っていれば違ったかもしれない。そういうことはよくある。磐田でも1Gのみということもあり、戻されても使われるかどうかは微妙に思える。


甲府に移籍した田中雄大。神谷をボランチで使った例もあるが、岡山で使うならきっとシャドー。ただ、ここを引き戻すか、甲府に残すか、そのまま渡すかは読みづらいが、J2で2G3Aは物足りない。確かに今年岡山に背番号10はいなかったが、J1での背番号10に適するかどうかは疑問かもしれない。

こういう場合でよくあるパターンは、もう1年延長で結果が出なければ満了だがどうするか (個人の見解です。全て優しさでは片付かないのがこの世界なので)。


このあとに記述するFWの選手でもシャドーはできるが、未知数な部分も多く、最適解とは言えなさそう。


ただし、仮にブラウンノアも田中もいない場合は、1枚補強は絶対必要になる。


ここは、走れて守備ができる選手というのが、まずは大前提ですからね。そうじゃない選手連れてくるときもありますけど。でもやはり得点に関われる動きができてほしい。



▶️FW

ルカオ(38試合(S20)/5G1A)

一美和成(32試合(S18)5G0A)

ポポ(12試合(S0)/0G0A) ※6/4〜期限付

グレイソン(3試合(S0)/0G0A) ※6/24〜大分に完全移籍(14試合(S11)/2G0A)

太田龍之介(1試合(S0)/0G0A) ※5/27〜栃木SCに期限付移籍(25試合(S24)/10G4A)

齋藤恵太(1試合(S0)/0G0A) ※5/27〜栃木シティに期限付移籍(15試合(S4)/0G0A)

末宗寛士郎(0試合) ※U-18

高橋旺良(0試合) ※東海学園大から7/30に加入


✏︎表記 : 名前(◯試合(S△)/◇得点□アシスト)

※Sはスタメン数


FWもスタメン数が全てを物語っている。

今シーズンのJ1は38試合で、ルカオ20試合・一美18試合。それぞれ5Gずつ。2人を調子や相手に合わせて使ってきたことは、仮に試合を見ていなくてもわかります。


ボランチの藤田の相方、さらにシャドーの江坂の相方と同じ表現をします。ルカオも一美も核にはなりきれなかった。でもこの2人しかいなかった。ルカオに関しては全試合出場です。


昨年と同じ2人なんです。2024シーズン自体はグレイソンから始まった。しかし大怪我をした。そのあとルカオと途中加入の一美。でも一美は1点、ルカオは5点だった。プレーオフまで行けたのは岩渕が2桁取ったから。


今シーズンはルカオがプレシーズンから注目されて、実際暴れた。恐れられた。貢献もしてくれた。過去より遥かに良くなった。通用する部分もあった。でも5点。一美も5点。グレイソンに関しては復活しても昨年の調子の良い姿は全くなく、完全移籍で大分に行くことになった。


1トップがこれでは、リーグ下から3番目タイの得点になりますよね。


ルカオはゴリゴリの体格が通用し、時にはファールなしで相手DFを吹っ飛ばすプレーを見せて会場をどよめかせた。献身的なプレーもしてくれた。


ただし、1トップに位置する姿としては物足りなかった。相手DFを吹っ飛ばすプレーの大半は、右サイドのスペースへのロングボールに抜け出して1vs1で処理するとき。見え方としてはビビるかもしれないし、相手の守備を下げさせる上では有効だが、それが得点に繋がったシーンは少なかった。


3-4-2-1でボール保持率が低いチームの性質上仕方ない部分もあるが、ルカオがサイド"ばかりに"流れてしまうと、ゴールに近い中央が空洞になってしまう。チームへの貢献はありがたいし、ポゼッションが低いから、前線に頼ってボールを蹴ることもあったが、スコアラーとしてのチャンスメイクの形とポジション取りとしては、もう少し中央にいる時間を増やしてほしかった。


さらに決定的におかしかったのが、空中戦の弱さ。

年間を通して見ると一美(38.3%)よりもルカオ(44.7%)の方が高いが、何にせよキーパーがいたところでJ1で200位以内にも入っていないのは弱い。


今年にはじまったことではないが、ルカオは190cm超えの身長があるのに、キーパーや後ろからのロングボールにジャンプで競り勝ったのをあまり見たことがない。というか、癖なのかわからないけど、なぜか相手を押さえて飛ぼうとしない。押さえ方も弱くて、それでジャンプしないと、相手DFに簡単に飛ばれて負けてしまう。


ルカオはコーナーからヘディングで決めたシーンもあるのに、です。あれはまぐれなのかと疑ってしまうぐらい、普段のジャンプで飛ぼうとしない。ヘディングじゃなくて足元に止めてキープしようとしているのかもしれないが...。少しシーズン後半になって飛ぶシーンも増えたけど、ちょっと遅いよという感じです。


これだけわかりやすいと、すぐに対応されてしまうのがオチ。さらに言うと、ルカオは足元割と上手いんです。だから中央の方が生きるのにと思います。中央とサイドでのバランスでミスマッチが起きてる。本当はルカオだけじゃなくチーム全体としての問題なんですけどね (飛ばないのだけは本人の問題)。


今のままではルカオがJ1で2桁取る姿は想像できない。献身的だけではダメなんです。



逆に一美は、空中戦の勝率こそなんか低いことになってるけど、中央でのポジション取りやキープについてはルカオより上手い。背負って時間を作れる。


それなのに5点しか取れないのは、チームの問題か一美の実力の限界か。過去の別のチームでもそうですが、一美が良い点数取ったときってJ2なんですよ。実は5点は一美のJ1歴の中ではハイスコア。


点決めるときは綺麗な流れから決めてくれる。まさにストライカーみたいな形から決められる。中央でもある程度溜めを作れる。それで得点力が低いのであれば、原因は別のところにあるのではないかと思います。単純に決定力不足と言えるかもしれませんが...。途中出場のときは機能しない試合が多かったのも印象としてはありましたね。


グレイソンは期待あったのに、何でこうなっちゃったんでしょうね。怪我だけの影響ではないはずです。ルカオの成長が大きかったんだろうなと言うしかない。


そして途中からきたポポ。この選手が何をしましたか?トップスピードが1位だったということで少し話題になりましたが、0G0Aで惜しいチャンスすらほぼ作っていない。確かに後半32分〜後半44分に1点も取っていないチームではありますが、途中出場で何も残せないどころか、流れを止めてしまうようなプレーも多かった。


あと何より、走れていなかった。速くても走れなくては意味がない。プレスのかけ方もこのチームに本当に合っているのか?と感じた。途中出場12試合で警告3枚ももらいすぎで、空回りすぎ。


入るって聞いたときにブラジル2部での得点シーンを少し見たけど、シュートに破壊力はあっても相手の守備が緩く見えた。日本1部はこんなに守備甘くない。さらにブラジル2部でもそんなに大量に得点取っているわけでもない。


ルカオと2トップ風に組ませたときも何も機能しなかったし、連携も崩れてた。この選手が途中から出ると「あ、もう勝てない」とこちらが思ってしまうようでは...。1点でも取れれば違ったんですけどね。


結果的にということにはなるが、一体何をこの選手に期待したのかがわからない。今のところ完全に失敗の獲得だったと言わざるをえない。



判断がさらに難しいのが太田龍之介。

期待のルーキーとして2024年に加入したが、怪我や途中出場が多かったこともあり、結果を残せず。

今年こその期待もあったが、早々と栃木SCにレンタルに出してしまった。グレイソンとブラウンノアがいたからというのと若手に経験をというのもあったでしょうね。


とはいえ、栃木SCで大爆発。J3ながら25試合で10G4Aと、2桁得点を達成した。これは立派な数字だが、J1で機能するかどうかはわからない。栃木SCも岡山と同じフォーメーションではあるのだが...。


7位で昇格できなかった栃木SCは、引き取りたいぐらいに思っていてもおかしくない。

岡山のFWの補強は必須だが、この太田をどう捉えるかは結構大きな問題となる。



一方で、栃木シティに出した齋藤が戻ることは難しいかもしれない。J2昇格はしたが0G0A。岡山での成績を考えても、残しておく理由はないと思うのが残念ながら1番筋が通っている。

スピードはピカイチだとしても、秋田でもMAX5G/年だとすると、今後は厳しい。


高橋と末宗はU-21と今後への期待でいいだろう。中々J1にいるうちはチャンスは回ってこないかもしれない。まずはカップ戦やU-21でアピールするしかない。



ただまぁなんにせよ、得点が取れるストライカーは誰もが望んでいること。GK、佐藤の後継者と並んで優先順位を高くしてほしい。


あくまでJ2時代の記録ではあるが、2024年13Gの岩渕、2022年16Gのチアゴアウベス、2021年13Gの上門、2019年18Gのイヨンジェ、2016年10Gの豊川と14Gの押谷など、2桁取れる選手が1人いるだけで全然違います。


今の岡山の良いスタイルは、前線から連動してプレッシャーをかけて、奪うかショートカウンターで一気に仕留める形。だからポゼッションも低い。


良くないときは、前線の選手に任せがちでボールも蹴って次がなく、セカンドも拾えず全然機能していないとき。でも、ここで点取れるストライカーがいれば点取れちゃうんですよ。岡山はそれがない。


それと、パス回すスタイルじゃないのは重々理解しているけど、最終節の清水戦の前半で特に思ったことは、3人目の動きが少ないということ。


個の力で仕留めきれないなら、3人目の動きで相手を崩さないといけない。そういう連携や動きの部分は、もっと上げてほしいなと思います。


守備の質は維持しつつ、攻撃のクオリティ(個と連携)のを上げていきたい。




2025年はこんな感じでした。振り返りつつ来年に向けての予想もしつつという感じで並べてみました。


J1残留ありがとう。次はJ1定着。

シーズン終盤は厳しい戦いが続いたのと、守備は上手くいっても攻撃(得点)が効かないことが多かった。そこをどう修正して次の1年半戦うか。


核であったGKブローダーセン、佐藤龍之介(まだ去就決まってないけど)を補える選手の獲得、またはそれ以上の補強や成長ができるか。


岡山は経済効果やスタジアムの問題もある中で、さらにまちを盛り上げていくために、J1に残っていきたいところ。せっかく上がったのだから、このチャンスを逃してはいけない。


これからの動向を見守っていきたいと思います。



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