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五反田ではたらく取締役のアメブロ

ナイル株式会社という会社の取締役です。Webに関わる仕事と経営に関わる仕事をしています。

お疲れ様です。7月から漫画屋さんの事業の立ち上げに加え、人事(のうち採用以外の領域)の仕事にも関わりはじめました。それ界隈の人、よろしくおねがいします。

さて、だいぶ時間あいたけど、7月に18卒新卒および19卒の新卒内定者に向けたマインドセット研修みたいなのをやって、その場でまとめて伝えきれなかったことも含めて後日フォローアップ記事かくよとかその場で無計画に言ってしまった手前書かなきゃいけなくなったのだけど、なんだかんだプール行ったりバレーやったりを優先しててちゃんとかけてなかったので今になってしまった。みんなすまぬ。


お題:「悩み多きチーム」 あなたがリーダーならどうする?

 

これは我々も一時期アドバイスいただくなどお世話になったことのある吉田さんが執筆された「成長マインドセット」という書籍をみんなで読んだ上で、今回はその中ででてくる「悩み多きチーム」というケーススタディを取り上げ、もし自分がそのチームのリーダーだったら、チームに対してどんな采配をする?をディスカッションした、みたいな感じ。

で、結果としてどんなアウトプットだったかと言うと、まぁみんなさすがに物事を整理して考えるのは総じて得意なので、あまりに「いやそんなんおかしいだろ」というのが頻出したわけでもなく。今回のケーススタディにおける体系的な解説は本の中に書いてあるそのままを汲み取ればいいのでその詳細は割愛して、この記事ではそれとは別の視点で補足したいことを補足しておく。


まず:リーダーって何のためにいるの

 

リーダーは何のためにいるのか。というと、

◯チームの目標を達成させる
◯目標達成に向けてメンバーを奮起させる
◯物事の判斷や意思決定をして、その結果に対する責任を引き受ける

みたいなことがその主たるものでであって、過去の記事でも言ってるように

×メンバーのわがままをアレコレ聞いて彼らの気が済んで穏便に仕事してくれるようにする

ではないはずだろう。

しかし今回のワークではどうしても「悩みがあるなら解消しよう」「この人はこういう人だからこうしよう」「逆にこの人にはこういうふうにしよう」みたいなにばかりフォーカスがあたり(まぁ、テーマが「悩み多きチーム」「あなたがリーダーならどうする」だったから仕方ないのかもだけど)、言ってしまえば「ただ御用聞きじゃないか」みたいになりがちな側面もあった。

 

彼らをどう目標達成に向けてモチベートしていくか、全体の中でこの人をどう機能させるか、みたいな視点でももう少し話せてもよかっただろうと思ったところ。



次に:リーダーは部下とどう関わればいいの

基本的に、このお題にあるような「部下との関わり」の文脈において上司(ここでは、リーダー)がやったほうがいいことといえば、「目標と役割を定義すること」のあとは「彼らがいいテンションを維持して仕事してくれるために色々工夫する」に集約できる。と思ってていい。実にシンプル。

例えば

すごいやりがいあって挑戦的で楽しそうな仕事、自分が成長できている実感、気心のしれたいい感じのメンバーで構成されたチーム、自分のことを理解してその個性を尊重してくれるメンバーや上司、ウダウダ細かい指示出されずのびのび自分の裁量で色んなことにチャレンジできる環境、適切なフィードバックや指導、納得いく評価と給与、etc.

こんなんのが全部揃ってたら仕事って内容とか難易度、大変さによらず絶対楽しいしいつも良いテンションでできるはず。基本的にはその土台をつくって維持することのみに注力すればいい、となる。言いたいことの結論としてはこれでいい。

 

 

では、「良いテンション」を維持するにはどうするか。

それには「一人ひとりのテンションが下がる状況を作らない」が最重要。

 

 

で、そのためには「個々人について何がテンションの上げ下げのトリガーになるのかを想像できるくらい、みんなのことを理解する、しようと努める」が必要になる。それができてなければ何やったってたいがいの「悩み相談」は当てずっぽうの対処療法にしかならない。

 

更に、ここで「理解しようと努める」とはどういうことか?というと

 

「その人に興味を持つ」

 

ことがその原動力になる。なので、リーダーになったらまずやることは「チームのメンバー(=部下)に興味を持つこと」「彼らのことをより深く知ろうと努めること」といっても過言ではない、というのが自分の意見でございます。

 

(そんなことしなくても調子が良いときってのはあって、ふんわりうまくやれてる状況は作れると思うのだけど、そうやってるといざなにかピンチな状況になったとき、都合の悪い状況が生まれたとき、大きな変化が発生するとき、そうそう踏ん張れないチームになるのでちゃんとやったほうがいいと思う)

 

その上で、この辺までの話を踏まえて、こういう文脈でリーダーがやるべきことってのを背景まじえてざっと整理すると

 

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テンションが上りきらない理由は千差万別
 →みんなに同じアドバイスでは無意味

千差万別な理由その1:どういう人なのか=価値観が異なる
 →価値観をつくるのは、その人のこれまでの人生そのもの
 →同じ人生を歩んでいる人がいないのだから、価値観はバラバラ
 (→それをまとめるのが「目標」「ビジョン」だったり「チームワーク」だったり)

千差万別な理由その2:自分を取り巻く状況をどう捉えているか=会社や環境に対する認識が異なる
 →会社でどんな出来事を経験してきたか。その積み重ねによって会社に対しての「認識≒バイアス」が醸成されていく。
 →ベースとなる認識が異なれば個々の出来事に対する捉え方も全く別のものになる

例:ある人がマネージャーに昇格したとき。「あんな人を重用するなんて信じられない」となる人もあれば「素晴らしい人事異動だ」と感じる人もいる。それによって更に異なる方向で個々の認識が形成される

リーダーはこの事実(みんな違うこと)にどう向き合い、何をするべきか
 →みんな違って当たり前 の感覚をまずは持つ 同じであることを求めない
 →共感できなくていい、顔色を伺ってはダメ、しかし個々人について理解しようと努める
 →その上で、バラバラではいけない「達成すべき目標」「仕事の意義」「個々の役割」を定義する
 →共通の目標に向かって、それぞれが個性と能力を発揮してその達成を目指すための土台をつくる

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大まかにはこういうことだろう、というふうに思っております


蛇足
 

さっきの流れに戻すと、さっき挙げたような「こんなんが揃ってたら絶対仕事楽しいじゃん」の要素がいくつか欠けてくると、徐々に仕事のテンションが下がってきて、そのまましばらくほっとくとなんか理由つけて「モチベーションが上がらない」とかなんとかで生産性というか集中力が下がってくるのだけど、大事なのはここで「なんか理由つけて」の部分は実はそんなにその人にとっての本質的な理由じゃないことがけっこう多いことには注意したい。

だいたいのこれ系に対して表面的になんかしようとしても、「本音をいいづらいから建前で言ってること」とか「自分でもうまく言語化できないからなんとなく言ってみたこと」とか「たまたま表面的にあらわれた事象であって根っこの原因ではないこと」に対して焦点あててあれやろうこれやろうとかしちゃうからコストばっかかかって大した釣果がないこともまぁよくある。

 

今回のケーススタディにおけるワークショップでも結局そういうアウトプット(とりあえずこう言ってるのだからこういう対応しよう、みたいなの)が目立ったので、あくまでも何が根っこなのか、ということを探ることと、それ以前に、それが想像できるくらい個々のメンバーについて理解をしておくことも合わせて重要になる。

 



ついでに:「他責思考」について

ケーススタディにでてくるチームメンバーの中に「こいつらのレベルが低すぎて話にならんわー」みたいにちょっと腐ってる人がいたりしたので、「他責思考になってるよね」みたいな意見がちょくちょく出てきた。まぁ状況としては正しいからそれでいいとして、しかしなんというか他責思考だの自責思考って言葉はそれなりに奥が深いと思ってて、

もちろん基本的には「自分の身の回りでおきてるだいたいのことは自分でなんとかできるはずだ」って思って仕事してたほうが100%絶対にいいのだけど、絶対にやってほしくない使い方が1つだけあるので注意したい。


それは自らが当事者である場合に「お前もっと自責思考で仕事しろよ」って相手とか周囲に求めること。
 

 

なぜか。そういう思考を「他責思考」と呼ぶため。


自責思考とは「周りがどうであれ、自分に何ができるか、自分が何をすべきかにフォーカスして物事を考える思考」のようなものなので、相手とか周囲に「自責」を求めた瞬間に既にその人は他責になっている。
(もちろん一般論として「他責じゃなく自責であれ」とか「客観的なアドバイスとしての」であれば何ら問題ないんだけど)



最後に:まとめ

当日の話を思い出しながら書いてるからいくらか話がそれまくったけど、本題でまとめなおし

リーダーの仕事=チームを率いて結果を出すこと 

 

であって、その役割のもとかんがえるべきは

チームにどのような目標を設定し、
メンバーにどのような役割を与えて仕事を割り振り、
彼らにどのように日々の仕事に向かわせ、
彼らが目標を達成するために一人ひとりに対してどのようなサポートをするか。
そのために、個々のメンバーの個性について、どのように理解を深めるか。

このへんがリーダーの工夫のしどころ。

かねてから言っているけど、このへんのことの大半はただのやり方とかスキルの話なので、勉強したり練習すればみんなうまくできるようになるものだよ、という話。あとはそれにリーダー自身の個性や特性を載せていければ、個性あふれる魅力的なリーダーになれるんじゃないだろうか(知らんけど)。

だいたいこんな感じ。みなさん頑張ってください。

気持ちはわかるが特に仕事においてはだいたい時間と労力の無駄だと思う。


「電車内で騒ぐな」とか「歩きながらタバコ吸うな」とかは公共のマナーとかそれ以前に社会のルールの問題だから全員がそうするべきだと言える。

あるいは仕事でも「調べればわかることも自分で調べない」とか「いつも納期ギリギリになって動いて納期またぐ」「何かにつけ文句ばっか言って自分は何もしない」とかはそうじゃないほうがいいことが明確だからこれも一般的にこうすべきってのを言える。


こういうのは個々人の考え方だの何だのとは別次元の話だからおいとく。


しかし例えば

「社長は朝一番に会社に来てオフィスを掃除して社員を迎えるべき」とか「役職者にはさん付けじゃなくて役職で呼べ」「先輩より早く帰る後輩とか終わってるよね」みたいなやつ。

こういうのはたいてい、言ってしまえば単なる個人が何らかの理由で勝手に大切にしている価値観でしかない。社長が朝早くきてオフィス掃除してるとかなんか窮屈だからぜひやめてくれと言いたくなるような自分みたいな人も少なくないだろう。

なんにしても、個人の価値観に特に正しいも間違いもない。PKはサッカーじゃないとか俺はあそこのラーメンは二郎系と認めないとか言ってるのとあんまり変わらない。そんなこといわれても大抵は「そうですか」以上の感想は生まれないだろう。


のにもかかわらず、とりわけ仕事の文脈で言えば「自分の価値観こそ正しく、それがスタンダードであるべきだ」と願ってやまない人たちが多い。で、それと異なる価値観を持つ人と出くわすことで「あの人の考え方はおかしい、ありえない」とか言い出す。

しかしそれはパクチーがめっちゃ好きな人がパクチーが苦手で食えない人に対して「パクチー食えないとか人として終わってる」と憤ってたり、「人である以上パクチーをちゃんと食うべき」みたいなこと言ってるようなもので、それなりには不毛。



で、会社みたいな組織においてそういう個々の価値観をみんながバラバラに持った状態で好き勝手やられても困るので、だいたいどこの会社でも定めてある「社訓」とか「バリュー/行動規範」とかみたいなものの需要がでてきて、それは言い換えれば「集団として正しい価値観の定義」なのでこっちは正しいと間違いが存在する。

そういうのを定義として用意して、そっから外れてたら初めて「組織として全員が守るべきことを守ってないからダメ」って言えばいい、というかむしろそれは組織の文化や秩序を守るために言わなければならない。


結論としてはそういった行動規範みたいに「なんかしら定められたもの」が存在しない範囲で自分と同じようにor自分に都合いいように考えてくれない人に対して「あの人の考え方はおかしい」ってのは言ったり憤ったりするのは簡単だけど、それを「考え方がおかしい」と非難しててもその人がおかしいレッテルはられる以外には基本的には何も変わらない。(そういうのを超えて価値観の統一を図ろうとするとそのために取り得る手段は徐々に「洗脳(するための圧力をかけていくプロセス)」に近づいていくのだろう)


ので、ベースとして自分と違う価値観の中でこれまで生きてきた人が、その価値観の中で自分にとって都合よく考えて動いてくれるためにはどうしたらいいかを想像したりするほうが楽しいしそれなら多分なんかが変わることもあるんじゃないかと思う。

モチベーションが低い っていうとそれっぽく聞こえるけど、言ってしまえば

・やる気がない
・目標達成に興味が向かない
・仕事集中しないといけないときに他のことばっか考えてる

みたいな状態。

だから今後モチベーションが上がらないんですとか遠回しに言わずに「ぜんぜん仕事やる気しないんですよね」とか「こんな目標どうでもいいと思ってます」って言ってみるといい モチベーションが低いんですとか言われたら一応形だけでも聞いてくれてた上司も「うるせえ仕事しろ」というごくまっとうなアドバイスをくれるはず。



で、実際のところ「モチベーションが低い自分」みたいなのはそもそも存在してなくて

「なんやかんやでやる気でなかったり集中できないような状態を放置してキープさせてる自分」

 

しかいない。と思ってればいい。


で、その状態を解消するのはマネージャーの仕事なわけだけど、「こういうこととこういうことが日々の仕事とか目標達成することに集中しきれない理由になっている」ってのを具体的に言語化してはっきり伝えるまでは自分のしごと。(で、それを個人に委ねてたらその状態把握に個人差が出てしまうのでそれはマネージャーが定期で吸い上げられる用になんらかうまい具合に仕組み化しておくのがいい)

そのへん、まさか「見てればわかるよね」とか「それとなく匂わせてるよね」とかで伝わってると思う人はいないと思うがそんなんで伝わるなら日本の離婚率は今の半分くらいにはなるはず。ましてや自分ではっきり言語化できないことを誰かがはっきり汲み取ってくれるとかはありえないと思ってていい。


で、マネージャーは「仕事において除去したほうがいい妨げ要素」を除外してその状態を維持することが部下のマネジメントにおける一つの重要な仕事になるわけだけど、例えば

「最高スペックのPCにしてくれなきゃ嫌だ」とか
「机が狭いからもっと広くしてほしい」とか
「仕事の時間に自分の勉強とか仕事以外のことしたい」とか
「通勤だるいからリモートワークさせろ」とか

みたいなただのワガママを伝えられても多くの場合は上司としてはうるせえ黙って仕事しろしか言えないので、あくまでワガママではない範囲、あるいはワガママと捉えられないような合理的な理由とともに伝える必要がある。(同じような要望があちこちからまとまって出てくるならそれこそ個人単位の話じゃなくて会社全体でなんとかしようというのを経営側が検討するべき問題になる。)


オオカミ少年と同じであからさまなワガママばっかり言ってるといざ本当にちゃんとした相談しようとしても「どうせいつものワガママみたいな話だろ」ってなって聞くほうも聞く耳持ちたくなくなる。人間なので。

どっからがワガママなのかわからんなら「ほんとにそれないと仕事できないの?なんで?」がぱぱっと説明できないものはたぶんワガママだろうし、そういうのがじゅうぶんクリアしない限り仕事に集中できませんとかいう人ならお互い負担しか生まれないので予めそういう条件が満たされてる会社を選んで行けばいい、たぶんそういう会社は探せばある。

で一見ワガママなように見えても「例えばこういうふうになるんだったらそれはそれであり」とか「それが無理なら例えばこういうことが実現できるだけでも全然違う」みたいな代替案とか条件とかも自分で用意できてるならそれはそれで全然検討余地が生まれる。


つまり、ここは「要望」「懇願」ではなく「提案」「交渉」の世界だと思ってればいい。


ただのお願いを一人ひとり聞いてたら「お前一人にそれやったら全員それ聞かないといけないじゃん」が先に出てくるのでそうそうホイホイとお願いを聞くわけにもいかんという事情が大抵のマネージャーにはある。

ただ、仕事の成果をあげるための具体的な提案、提案を実現するための交渉、になれば聞く側も真剣に聞ける。のでそうしたらいい。


例えばさっきの例で言えばフルスペックのPCがあれば抜群に生産性上がるのにって場合には「全員とはいわず自分とあの人だけでもこのスペックになればもっとこういうとこでスピードが全然違ってくるのでこれまで外部に依頼しきたこの辺まで自分らで引き取れるから毎月の外注費も多少減らせますよ」とか「スピードあがるからスケジュール1ヶ月前に倒せますよ」だったら、「え、まじで もっと早く言ってよ」ってなるケースもあるだろう。


どっちにしろ「自分が仕事に集中できる環境を自分で作って維持ためにいろいろ努力する、上司に伝えるなりして実現するまでうまいこと交渉する」までは自分の仕事としてやってもらえると判断する側も楽だしことが進みやすい。

おわり