
私は振られる派!
正直どちらもイヤですが
『振った』ことがないので、『振られた』方がラクなのかな…
PSPの『AKB1/48アイドルと恋したら…』で散々メンバーを振りましたが
プレイしながら、ゲームなのに『振る時』は心が痛みました…
全クリするためには『推しメン』も振らなきゃなかったし…
話がそれちゃいましたね…
誰に振られたら『様になる』のかな…
しかも、『振られる原因』をどうしようかな…
『ねぇ、聞いてる?』
と怒気をあらわにした玲奈
『ゴメン…レポートの構成考えていて、ちゃんと聞いてなかった…』
となかなか進まないレポートにイライラしながらも答える僕…
『私の事はどうでも良くて、真那には優しく出来るんだ』
と更にヒートアップしてくる玲奈
『はぁ?何の話だよ?』
玲奈につられ僕も刺々しい言い方に…
『しらばっくれて…私、見たんだから先週の日曜の夜…』
急に声のトーンが落ちる玲奈…
先週の日曜日…
いつものようにバイト先のガソリンスタンドにいる僕
夕方を過ぎ、ようやくひと段落し
汚れた窓ふき用のタオルを洗濯機に入れていると
『お~い、お客さん…』
とニヤニヤした声で僕を呼ぶ所長…
『?』と思いながら、事務室の方に向かうと
女の人の後姿が見え、玲奈じゃないし…
と思いながら考えていて、あっと気付き
『なんだ~真那か…』
とドアを開けながら素っ頓狂な声を出す僕…
『ゴメン、バイト中のところ…』
と作り笑いの真那…
時計を見ると、午後の6時を過ぎたばかりで…
『う~ん、真那ゴメン、俺、今日、バイト9時上がりだし…』
と言うと
『上がってもイイぞ、人いるし』
と伝票の整理をしながら脇から口を出す所長
『え、いいんですか?
んじゃ、真那、ちょっと待ってて、着替えてくるから』
と急いでタイムカードを切る僕…
着替えて、所長や他の社員、バイトに
『スミマセン、お先します…』
と声をかけると冷やかされる僕…
『スグそこのファミレスでイイ?』
と聞くと頷く真那…
真那は中学・高校の同級生だった
同じクラスになったのは中2・3の時だけだったが
ウマが合うと言うか
進学先は別々だったけど、上京してからも
友達付き合いは続いていた
上京したての頃に真那にお願いして行った
コンパで紹介してもらったのが玲奈だった…
真那は僕にとっては『恋のキューピット』だった…
ファミレスに着いても浮かない顔の真那…
真那の顔から想像するとネガティブな会話になりそうで
どう話を切り出そうか悩む僕…
大した会話もせず
淡々と注文した食事を口に運ぶ僕と真那…
食後のデザートに頼んだ僕の抹茶パフェが運ばれてくると
『相変わらず甘いの好きだね…』
と少し笑顔になりながら話す真那…
『イイじゃん、今の世の中、珍しくないし』
と僕も笑いながら答え…
ようやく会話が出来るかなと思いきや
『実は今日、彼に振られたんだ…』
と語りだす真那…
口に運ぼうとしたスプーンをどうしようかと考える僕…
その僕のボケボケの顔を見ながら
『なんか…好きな人が出来たんだって…』
と淡々と話す真那…
『そっか…』
と当たり障りのない返事をする僕…
その一方で
『頼む、真那…絶対に泣かないでくれ…』
と祈るような僕…
大した励ましの言葉も浮かばず
店を出る僕ら…
真那をアパートまで送るために二人で並んで歩いているのだけれど
お互いに沈黙のままで…
真那のアパートに着くと
『ゴメン…色々と…ホントにゴメン…』
と声を震わせながら言う真那…
『気にすんなって…何かあったら連絡していいから…』
とオドオドしながら答える僕
居た堪れなくなり、その場を離れようと真那の方を見ると
堰を切ったように涙があふれ出し
僕の方にもたれ掛かる真那…
内心は困っているのですが
今だけは真那に肩を貸してあげようと思う僕…
何を見たんだ玲奈
ファミレスにいたところか?
帰り道を並んで歩いているところか?
それとも…
『やっぱり、真那の事が好きだったんだ…』
と聞いてくる玲奈
『…』
あまりにもベタな質問で答えられない僕…
『男の人ってずるいよね…スグに黙って…ねえ、ハッキリ答えてよ‼』
声を荒げる玲奈…
『んな訳ないって、真那は昔っからの友達だって』
と僕も大きな声で否定するのですが
『だったら、あれはなんだったのよ』
と聞く耳を持たない玲奈…
『違うよ、誤解だって。
誰だって目の前で女の子が泣いていたら優しくするだろ』
と負けずに僕も言うのですが
『ダメ、ダメなの…他の子もイヤだけど…
真那に優しくするのはもっとイヤなの』
僕は玲奈の言葉を理解出来ず
なんと言っていいか分からず…
『ホント優柔不断なんだから…アンタってホント最低~‼』
と叫びながら出て行こうとする玲奈…
その玲奈の腕を掴む僕なのですが
『離してよ!こんな時だけ優しくなって…ホント最低だよ…』
と涙を流しながら言う玲奈…
その玲奈の目を見ていたら手の力が抜け…
その拍子に出て行く玲奈…
追いかけて行く気力がなくなった僕…
『オレ振られたんだ…』
と一人呟く僕…
ちょっとベタな恋愛ドラマのようになりましたが
僕の中では、怒っていたり冷たい表情の松井玲奈は好きなので
また大矢真那のイメージから実際コンパをお願いしたら
すんごい華やいだコンパが期待できそうだし
友達以上恋人未満という付き合いが出来そうな…
という妄想からの今回の人選でした…
僕のキャラから『振る』という選択肢を選んだら
友達みんなにボッコボコにされますし…
結論
振るよりは、振られる方が気が楽ですね、僕の場合は