(注:今回の記事は,基本的にはボクシングについてふれたものですが,格闘技を知らない方でも分かる内容となっておりますので,良かったら読んでみてください。)

夢の対決,まさに夢の対決でした。
ボクシング界の夢の対決「オスカー・デラホーヤVSマニー・パッキャオ」
6階級を制した伝説のチャンピオン「オスカー・デラホーヤ」と,アジア人初の4回級制覇を成し遂げた「マニー・パッキャオ」の戦い。

本来はウェイトが大分違う(デラホーヤの方がかなり重い)両者だが,「最強と名高いこの二人を,どうしても戦わせてみたい!」という強引なプロモートから実現してしまった夢の対決である。

さて,日本での放送権があるWOWOWは,かなり前から特番を組んだりしていて,すごくこの対戦の放送に力を入れている様子だった。それもそうだろう,普通の世界戦などではない。そんなものは比較にならないほどの夢の対決なのである。

当日の放送開始時間は11時から,となっていた。
なので僕は,10時45分にはテレビをWOWOWに合わせて,番組の放送を待ったのだった。

通常,ボクシングの試合は,メインイベントが始まるのは,放送開始から1時間弱経った後であることが多い。というのは,仮に世界戦レベル12ラウンドだとしても,試合自体は1時間に満たない時間で終わってしまうため,それでは高視聴率を引っ張ることができないからだ。なので必然的に「引っ張り」という行為が付きまとってしまうのである。

前にも亀田の試合で「引っ張りすぎだぞ!」とTBSが抗議を受けた事例がある。その際は亀田のメインマッチまで,実に2時間弱もの時間を引っ張ったのである。これでは苦情が出て当然だろう。

というわけで,デラホーヤとパッキャオの対決を「今か今か」とテレビ前で待つ酩酊侍の動きを追ってみたいと思います。

10:45 テレビ前に座し,WOWOWを付ける

11:00 放送開始
「(内心)まあ,すぐには試合開始とはいかないでしょう。12時くらいから開始かな?」

11:05 デラホーヤ,パッキャオ両者の経歴などが表示され,それぞれの過去の対戦映像が流れる。
「(内心)えっ?すぐに始まるのかな?過去の映像とか流れているし・・・。」

11:15 ところがどっこい,全然関係の無い試合が始まる。
「(内心)なんだ・・・意表をついてきたね。」

11:45 関係の無い試合が終了
「(内心)いよいよかな!?」

11:55 デラホーヤ,パッキャオ両者の経歴などが表示され,それぞれの過去の対戦映像が流れる。
「(内心)いやー,さっきの映像とほとんど同じ内容だよ,まあ,この後に試合があるんじ
ゃあ,ここで改めて見直すのも悪くないね!」

12:05 これまたどっこい,また違う試合が始まる。
「(内心)・・・・・。」

12:35 試合終了,ジョー小泉が画面に映る。
「(内心)ジョー小泉,絶対ヅラだよなあ・・・。」

12:40 またまた関係の無い試合が始まる。
「(内心)・・・・・。」

13:00 関係の無い試合3試合目が終了
「(内心)さすがにこれ以上は・・・・・引っ張らないよね。」

13:05 関係の無い試合3試合を振り返る映像が流れる。
「(内心)関係の無い試合は・・・振り返らなくていいよ。」

13:15 デラホーヤとパッキャオの試合に。
「(内心)いよいよだね!」

13:30 両国の国歌斉唱,長いリングインなどを経て,ようやく試合開始

実に2時間30分・・・。
激闘をしていたのは,デラホーヤでもなくパッキャオでもなく
もしかしたら,WOWOWに引っ張られ続けたテレビ前の視聴者なのかもしれません。
だって,あまりにも引っ張りすぎで
WOWOWの解説者たちが自身で笑ってしまったくらいですから・・・。