普段,僕はあまり大好きな「格闘技」の話をブログでは書かないようにしていますが(読んでいる方の大半が分からないと思いますので・・・)
年末のこのシーズンは格闘技イベントが目白押しなので,どうしても意識がそちらに向いてしまいます。
そして,その記事を書きたい!という衝動に駆られてしまうのです。

その「目白押し」のイベント
細かいところまで挙げるとキリがありませんが,メイン級だけで述べれば,12月6日にK-1GPのファイナル,7日にボクシング世紀の一戦「オスカー・デラホーヤVSマニー・パッキャオ」(今,WOWOWでOAを待っている状態です)14日にボクシングWBOのヘビー級タイトルマッチ,28日にUFC,31日にK-1プレミアム・ダイナマイト,という流れになります。

その第一弾として,昨日K-1GPのファイナルがあったのですが・・・昨晩のフジテレビの放送を見て,思わず愕然としてしまいました。というのは,なんと決勝で,前代未聞の「反則負け」が起きてしまったのです。

反則を犯したのは悪童「バダ・ハリ」
K-1のヘビー級チャンピオンで,今回のGPの優勝候補筆頭として挙げられていた選手です。
決勝で彼は,対戦相手である「レミー・ボンヤスキー」が倒れているところに,なんと顔面に踏みつけ行為を行う,という衝撃の行動に出たのです。(まるで総合格闘技のファイターである「ヴァンダレイ・シウバ」のように・・・)

すでに,今回のトーナメント以前に,バダ・ハリには「死角」がささやかれていました。それは「打たれ弱さ」という点です。あらゆる格闘技(ボクシング,立ち技,総合格闘技・・・)で共通するポイントなのかもしれませんが,パンチの強度を上げる,とか,技を磨く,ということは練習で向上させることが十分に可能ですが,どうしても「殴られても平気」という「打たれ強さ」という面は鍛えようがないのです。

バダ・ハリは前回のワンマッチで打たれ弱さの一面を露呈していたので,今回も「もしかしたら・・・」という考えは格闘技ファンの誰もが思っていました。そして蓋を開けてみれば・・・決勝まで進んだ彼でしたが,2度のダウンをもらう(準決勝,決勝)という王者らしからぬ体たらくに,本人自身がイライラしてしまったのかもしれません,最後はガードが固かったレミー相手にイライラが絶頂となり「とんでもない愚行」を犯してしまいました。

解説の魔裟斗(・・・漢字,これでいいんだっけか?)の話には共感できます。それは,バダ・ハリの反則を見た彼が,K-1の谷川プロデューサーに「谷川さん,バダ・ハリには厳罰を科した方が良い,例えば1年出場停止にするとか。でなければ格闘技がこういうものなのか,と思われてしまう。」というものです。

興行面を考えれば,バダ・ハリを1年出場停止にするのは痛いところでしょう。興行においては主に金銭面を重視する谷川はそこまでの重い処罰を考えていないはずです。しかし,ここは格闘技全般のことを考えて,英断をしてもらいたい,というのが僕の本音です。

格闘技が好き,と一度人に話すと「野蛮」とか「残酷を好む」などと思われることが多いのですが,格闘技はあくまでも「スポーツ」なのです。そりゃあ,サッカーなどのスポーツと違って,ある程度の「野蛮性」は必要でしょう。サッカー選手や野球選手レベルの「クリーンさ」はファイターには不要だと思います。ある程度の「強行性」は持っているべきです。

しかし,格闘技はあくまでも「ケンカ」ではなく,己の肉体と頭脳を極限まで駆使して目の前の相手に挑む,という究極の「スポーツ」なのです。当然これには「ルールを遵守する」ということが大前提となってきます。

今後,Kはどうなってしまうのでしょうか?
格闘技の未来が暗くならないように祈るばかりです。