15歳の大器 芽吹く
J1京都・FW宮吉拓実
J1京都に15歳の新星が現れた。5月31日のナビスコ杯、名古屋戦で初のベンチ入りを果たしたFW宮吉拓実だ。京都のジュニアユースからの生え抜き。将来のエース候補と期待されている。大津市出身。小学1年から3年まで東京のサッカーチームでプレー。小学4年で滋賀県に引っ越し、中学から京都の下部組織で育った。
身長172㎝と大きくはないが、点を取る能力は異彩を放つ。昨年8月にあった15歳以下の日本クラブユース選手権では9得点で得点王。チームを優勝に導き、MVPに選ばれた。16歳以下の日本代表に選ばれ、今はウクライナに遠征している。現在、京都橘高校の1年生。そちらに通学しながら、5月にトップチームの練習に参加している。サッカーと学業の両立は大変だが、「時間をうまく使ってやりたい」という。
名古屋戦では、険しい表情でグラウンド脇から戦況を見つめていた。04年に当時東京ヴにいた森本貴幸(カターニア)が記録した15歳10ヶ月20日のナビスコ杯最年少出場記録の更新もかかっていたが、出場機会はなし。しかも、チームは逆転負けした。
「緊張した。出番があれば出る準備はしていたが、チームが負けて残念」
加藤監督は試合後、「後ろの守備が安定せず、前線にかかる負担が大きかったので、デビューさせるのは酷だと思った。決定力は相当なものがある。周りの選手からの信頼感が高く、これから出番は必ずある」と話した。
海外ではメッシがバルセロナ、オーウェンがリバプールのユースで育ち、10代でデビューした。まだ、生え抜きのプロ選手が少ない京都にとって、宮吉は期待の存在だ。 (伊藤秀樹)
以上、6月5日の朝日新聞(夕刊)より