来年予定されている動物愛護法改正の為、動物取扱業の適正化について(案)の多くのご意見の募集(パブリックコメント)を環境省が募集しています。
以下、【環境省から抜粋】URL:http://
現在、「動物の愛護及び管理に関する法律(昭和48年法律第105号、以下「動物愛護管理法」という。)」の見直しを行っています。それにあたって、動物取扱業の適正化について、平成23年7月28日(木)から平成23年8月27日(土)まで、広く国民の皆様の御意見を募集いたします。
動物愛護管理法は、昭和48年に制定され、その後平成11年、17年の2回改正されています。
平成17年改正法の附則第9条において、「政府は、この法律の施行後5年を目途として、新法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」とされています。これに基づき、平成18年6月の改正法施行5年後に当たる本年、動物愛護管理法の施行状況の検討を進めています。
検討に当たっては、課題として取り上げるべき事項が多岐にわたっていることから、中央環境審議会動物愛護部会のもとに「動物愛護管理のあり方検討小委員会」を設置し、平成22年8月から議論を進めてきました。
今回、同小委員会において、「動物取扱業の適正化」にかかる議論を統括しましたので、その内容について、広く国民の皆様の御意見をお聞きするため、別添1の意見募集要領のとおり郵送、ファクシミリ及び電子メールにより、平成23年7月28日(木)から
平成23年8月27日(土)までの間、パブリックコメントを行います。
せっかくの法改正なので、皆さん意見を送りましょう!
一度決まってしまうと5年間はそのままです。
是非是非是非!宜しくお願い致します。
私も最近、ペットショップに関する問題を目の当たりにする事があり、色々と考えさせられたばかりです。
これから書くことは、私が今まで経験したこと、見聞きしたことで頭に残っている事です。
あくまで、これらを投稿して下さいといった意味ではなく、皆さんのお考えを纏めるヒントになればと思い書かせていただきます:
・命に限りを設けられた子や放棄された犬を対象に活動している私たちですが、周りのひとにはペットショップで犬&猫を飼った経験のある人も少なからずおられます。
ペットショップで売られても幸せになっている子も確かにいますが、その陰にどれほどの命が犠牲になり、また衝動買いの結果として捨てられている事かは想像を絶します。
・2ヶ月に満たない子が販売されているということは、いつ母犬や兄弟から切り離されたのでしょうか?
そして、そんな小さな時にどうやって移動させられたのでしょうか?
2ヶ月未満の仔犬・仔猫の販売や移動を禁止する事で、救える命はたくさんあるはずです。
欧米では3ヶ月未満の命の販売が禁止されている国もあるほどです。
・購入時にすでに具合が悪かったり、先天性の病気があったケースも珍しくなく、たくさんの医療費がかかったというケースを耳にする事が多々ありますが、販売側に健康診断してから譲渡する義務がないのはなぜでしょうか?
また、その場合の治療費は販売した側が負担して然るべきなのではないでしょうか?
こういうケースでは、<気に入らなければ取り変えますよ> というのがよくあること。
そう言われても、多くの方はその後の事を想像すると、とてもそんなことはできずに泣き寝入り。
それがわかっていての販売と対策なのであれば非常に悪質です。
万が一購入者側が悪質な人間であるとして、最初に健康診断が行われていればトラブル回避にも役立つことになり、販売者サイドで購入者の適格性を見極める必要が生じる事は悪いことではないと思います。
・上記のような命をぬいぐるみ程度に考えるペットショップが少なくない中、獣医師の署名入りの健康診断書を義務付ければ、ペットショップのめちゃくちゃも減るのではないでしょうか?
・まっとうな(重要!)ブリーダーから譲り受ける場合は、予防注射の際に簡単な健康チェックがありますし、幼い時期の移動もほとんど考えられないため感染症のリスクは低くなります。
ペットショップで売られている子とブリーダーからの譲渡との大きな違いは、先ず親の性格や健康状態を確認できることと思われがちですが、ペットショップでは繁殖業者→ペットの競市場(これも問題あり!)→ペットショップの仕入→各店舗に移動される間に、どれほどのリスクがあるを考えてみてください。
その間のトラックでの輸送によって体力のない仔犬・仔猫がどんどん弱ってしまい、お店に着いてから病気を発症したり弱り切って死んでしまうケースもあるようです。
・具合の悪い犬や猫に治療を行う事の義務化も必要です。
私の知り合いは予約をした犬が病気になりひと月ほど待って回復して購入したら、その間に治療を受けることなく自然治癒力に任せられていた事が後になって分かり愕然としたそうです。
・せまい環境しか与えられないペットショップで、せめて大型犬の販売を規制する事はできないでしょうか?
小型犬でも本来はブリーダーから直接譲り受けるべきだと思いますが、住居環境・経費・お世話の体力などすべてに一定の条件が必要である大型犬、そして小さい仔犬があっという間に大きくなる大型犬をペットショップで販売するのは、様々な点でリスクが高いはずです。
・ペットショップや繁殖所で売れ残った命がどのように処分されているのか、想像するに恐ろしい事です。
これを防ぐためには、保健所が予告なしの査察やコントロールなどを実行する事が有効と思われます。
各店舗、各繁殖所に、健康管理の為の獣医師登録を義務化することで、責任ある立場の獣医師の目が配られることも解決策の一つにはなると思われます。
我が家の保護犬出身の末っ子は、たぶんその様なケースの一頭だったと思われます。
長い事せまいケージに閉じ込められていたようで、放棄されて保健所に収容された時には、関節が固まっていたため歩くことさえやっとの状態。
それからリハビリを始めた2ヵ月後に初めてあった時も、軟体動物のようなアフガンであるにもかかわらず、ロボットのような動きしかできず、我が家に迎えてからも寝返りを打つたびに痛みで悲鳴をあげていました。
・フランスでは、犬を10匹以上飼うだけで繁殖や営利の目的がなくても自動的に業者登録をする義務が発生します。
そのためには衛生問題や敷地の広さなど、行政から飼育環境の視察が入ってからでないと登録が認められません。
また、一度登録を受けてからはいつ何時も視察が入る事を受け入れなければいけないと、私が親しくしていたブリーダーさんに聞いた記憶があります。
・パピーミルと母体への対策はどうすればよいのでしょうか?
小型犬で多い事のようですが、一年に二度、それも何年も継続して仔犬を産ませられボロボロになって死んでいくお母さん犬が存在しています。
お金儲けの為にそれらを平然と行う繁殖所はパピーミル(仔犬生産工場)を呼ばれ問題になっていますが、今のところ虐待としての取り締まりを受けることはありません。
また、一頭の犬が仔犬を産むことができる回数は、血統書を発行する団体でも血統書の発行に条件を設けることである程度防ぐことができるのではないかと思います。
・血統書の話のながれから、血統書のあり方を変えることで可能な対策にも触れてみます。
私が長年暮らしていたフランスにはフランスサントラルカナン(FCC)という日本のJKCに匹敵する組織があります。
また、フランスでは私の知る限りこのFCCのみが血統書を発行できる組織だと思います。
フランスでは血統書付きの犬を繁殖し血統書付きで譲渡したいと思っても、種犬認定済みの犬同士の仔犬にしか血統書が発行されません。
つまり、種犬認定されるまではどれほど優秀な血統の犬でも正式と認められない仮の血統書が与えられているだけとなります。
そのため、繁殖をおこなう場合は最低でも一度はドッグショーの審査員資格を持つ担当者の前に犬を連れていくことになり、先天性の欠陥や性質の荒い犬、反対に極端に臆病な犬、飼い主を恐れるなどおかしな様子がある犬には種犬認定がされることはありません。
また、この作業で不正が行われることを防ぐために、ドッグショーの会場などそれを行う事ができるチャンスは年に数回に限られ、審査は二人一組で行われます。
一度種犬認定を拒否された犬でも、確か3回まで再テストを受けることができたはずですが、それがすべてのチャンスです。
この時、犬種別に存在するべき能力的な検査が行われる犬種もあり、ハウンドは狩猟能力があるかどうかをケージに入ったウサギを使ってテストされます。
私の犬がこの認定を受ける際に実際に見た犬ですが、それまでにドッグショーで素晴らしい成績を収めていた若いアフガンが、狩猟本能が明らかに欠如していた事で種犬認定をうけることができませんした。
一見優しくて扱いやすいアフガンであっても、ただおとなしいだけの性格は、アフガンハウンドとして本来持つべき姿ではなく、繁殖には向かないという考え方です。
ただしこのケースでは、数ヶ月後にハウンド本来の本能が目覚める可能性もあるとして、もう少し育て方を考えてから再チャレンジするようにアドバイスを受けていました。
こういった作業が必要になる事は、悪質な繁殖業者にとって嫌な事であることに違いありません。
また、このシステムによりより多くの方がドッグショー会場に足を運んでくれるようになり、ショー会場がとても賑やかでオープンな場所になっているように感じました。
そして、種犬認定の際にはその犬の良いところ、欠点とされるところをプロの目で指摘して頂くことができるので、安易な繁殖を防ぐ事に繋がっているようです。
これらの業者サイドの問題点は、法律の網を細かくすることで取り締まりの強化するだけで、単に利益のみ追求する経営者にとって魅力のない業種になる可能性があり、本当に良いショップや誠意のある繁殖者だけが残る事に繋がる事が期待できます。
ここまで売る側の問題を取り上げてみましたが、買う側にもたくさんの問題も当然あります。
そしてペットを飼育している人間はどうでしょうか?
・環境が整っていないのに衝動買いをする人は少なくありません。
これをなくすためにはどうすればよいのでしょうか?
・虐待や準虐待に値すると思われることは、私の周りでさえ起こっています。
たとえば真夏の35度を超える真夏の昼間、犬を散歩している事は虐待以外の何でしょうか?
このような気候の中、しっかりした日陰もなく、風が通らない場所に短い綱やチェーンにつないで置くことは虐待ではありませんか?
・犬や猫を保健所に持ち込む人間への重みのあるペナルティー、そのような事を二度としないようにするにはどのような方法が効果的でしょうか?
ドイツでは、犬を飼育する側に行政が資格を与えていると聞いた事がありますが、そのような方法を日本でも取ることが可能でしょうか?
動物の立場になり考え書いていくと、不可解で理不尽な事はキリがありません!
このブログを読んでくださっている方の多くも、普段の生活であまりにもおかしいと感じられた経験のある方は多いのではないでしょうか?
今まで救ってあげることができなかった命がたくさんあるのですが、その子たちの犠牲を通して私たちが理解した現実を基に、今できることが必ずあるはずです。
私たちのこの国でこのような異常な状態をなくすために、多くの国民がこの事を問題視しているという事を環境省にしっかり理解してもらう事が大切な一歩になると思います。
この機会にお考えを纏めて頂き、多くの方のご意見を送って頂ければと願います。