夜 バニングス邸
アリサ達に保護されたアルフは目を覚ました。
ア「あ、目覚めた?」
アリサは嬉しそうな声で言った。
アル(あれ、このチビッ子どっかで・・)
ア「あんた頑丈に出来てんのね。そんなに怪我してたのに命に別状は無いってさ」
アリサはアルフの頑丈さに驚いていた。
ア「怪我が治るまでは家で面倒を見てあげるから。安心して良いよ」
そう言うとアリサはドッグフードをアルフの柵の中に入れた。
アル(あ・・。あの子の友達なんだ)
アルフはなのはの姿を思い浮かべた。
ア「ほら、柔らかいドッグフードなんだけど。食べられる?」
アリサがそう言うとアルフはドッグフードを食べ始めた。
ア「うふふ。そんなに食欲があるんなら心配ないね。食べたらゆっくり休んで。早く良くなりなね」
アルフの様子を見て、アリサは嬉しそうに呟いた。
翌日 聖祥大附属小学校
す「なのはちゃん。良かった元気で!」
すずかはなのはの無事な姿を見て、大いに喜んでいた。
な「うん。
ありがとう、すずかちゃん」
なのはも親友との再会を喜んでいた。
な「あ、アリサちゃんもごめんね。心配かけて」
なのはは申し訳無さそうに言った。
ア「まぁ良かったわ、元気で」
そんなアリサを見て、なのはとすずかは笑いあった。
そしてなのははアリサ達にある程度の事情を説明した。
ア「そっか。また行かないといけないんだ」
アリサは残念そうに言った。
な「うん・・」
す「大変だね」
すずかは心配しながら言った。
な「うん。でも、大丈夫!(だってユーノ君達がいるから)」
なのはは元気な声ででアリサ達に言った。
す「放課後は?少しくらいなら一緒に遊べる?」
すずかはなのはに尋ねた。
な「うん、大丈夫」
なのはは笑顔で答えた。
すると
ア「じゃあ家に来る?新しいゲームもあるし」
アリサが誘ってきた。
な「本当?」
ア「あ、そうえばね。昨夜怪我してる犬を拾ったの」
アリサは突然思い出し、昨夜の出来事を話した。
す「犬?」
すずかは聞き返した。
ア「凄い大型で、なんか毛並みがオレンジ色で、おでこにね赤い宝石が付いてるの」
アリサはその犬の特徴を話した。
なのははその犬を良く知っている気がした。何故ならその犬の特徴は全てアルフに当てはまるからだ。
放課後 バニングス邸
アリサ、すずか、なのはに加えてユーノとキバットもアルフの檻の前にいた。
な(「やっぱり、アルフさん」)
なのはの予感は的中していた。
アル(「アンタは・・」)
アルフはなのはが此処に来たことに驚いていた。
な(「その怪我、どうしたんですか?それにフェイトちゃんは・・」)
なのはが尋ねるとアルフは檻の奥のほうに行った。
ア「あらら、元気なくしちゃった。どした?大丈夫?」
す「傷が痛むのかも・・・」
アリサとすずかはアルフの心配をした。
す「そっとしておいてあげようか・・・」
な「うん・・・」
するとユーノがいきなりすずかの腕から飛び降り、アルフの檻に近づいた。
ア「ユーノ、ほら、危ないよ」
キ「安心しろ、ユーノは平気だ」
ユ(「なのは、彼女からは僕とキバットが話を聞いておくから、なのははアリサちゃんたちと」)
な(「うん・・・」)
そしてなのは達はその場から離れて行った。
キ「一体どうした?お前達の間に何があった?」
キバットはアルフに尋ねた。
アースラのブリッジ
そこではクロノやエイミィがモニターで様子を見ていた。
アル『アンタらがここにいるってことは、管理局の連中も見てるんだろうね?』
ユ『うん・・・』
そこへ
クロノ「時空管理局、クロノ・ハラオウンだ。どうも事情が深そうだ。正直に話してくれれば、悪いようにはしない」
クロノも割って入った。
クロノ「君のことも、君の主、フェイト・テスタロッサのことも」
クロノは優しくアルフに話しかけた。
アル『話すよ、全部。だけど約束して、フェイトを助けるって。あの子は何も悪くないんだよ』
アルフはユーノやクロノに頼み込んだ。
クロノ「約束する。エイミィ、記録を」
エイ「してるよ」
アル「フェイトの母親。プレシア・テスタロッサが全ての始まりなんだ」
アルフは静かに事件の原因を話し始めた。
バニングス邸 廊下
クロノ『なのは、聞いたかい?』
クロノは通信でなのはに話しかけた。
な(「うん。全部聞いた」)
クロノ『君の話と現場の状況。そして彼女の使い魔、アルフの証言と現状を見るに。この話、嘘や矛盾は無いみたいだ』
な(「どうなるのかな・・?」)
なのはは不安が隠せない様子でクロノに尋ねた。
クロノ『プレシア・テスタロッサを捕縛する。アースラを攻撃した事実だけでも、逮捕の理由にはお釣りが来るからね。だから僕達は艦長の命があり次第、任務をプレシアの逮捕に変更することになる。君はどうする、高町なのは』
クロノは緊張したような声でなのはに尋ねた。
な(「私は・・・。私は、フェイトちゃんを助けたい!アルフさんの思いと、それから私の意志。フェイトちゃんの悲しい顔は、私もなんだか悲しいの。だから助けたいの。悲しいことから。それに、友達になりたいって伝えた、その返事もまだ聞いてないしね」)
なのはは力強く答えた。
クロノ『分かった。こちらとしても、君の協力を得ることが出来るのはありがたい。フェイト・テスタロッサについてはなのはに任せる。それで良いか?』
アルフは黙って頷いた。
アル(「なのは、だったね。頼めた義理じゃないけど、だけど、お願い・・。フェイトを助けて。あの子、今ホントに独りぼっちなんだよ」)
アルフはフェイトを助けるようなのはに懇願した。
な「うん・・・。大丈夫、任せて!」
なのはは力強く言った。
するとユーノはアルフに念話を繋げた。なのはやクロノ達に聞こえないように。
ユ(「大丈夫。フェイトは必ず助けるよ。僕も孤独を知ってるから、あの子の気持ちは少しだけど分かるんだ。僕もあの子が悲しむのは見たくない。そしてアルフが悲しむのも」)
アル(「キバ・・・」)
キ(「おいおい。そういう呼び方は止めにしよーぜ。こいつにはユーノという名前があるんだ」)
ユ(「そうだね。出来れば名前で呼んでほしいかな。“キバ”って呼ばれるのは好きじゃないから」)
ユーノは笑顔で言った。
アル(「ユーノ・・・?」)
ユ(「そうだよ、アルフ」)
夕方 バニングス邸
ア「あー中々燃えたわぁ」 す「やっぱり、なのはちゃんが居たほうが楽しいよ」
アリサとすずかは今日のことに満足していた。
な「ありがとう。多分、もう直ぐ全部終わるから。そうしたらもう大丈夫だから」
そう言うとなのははジュースを飲みだした。
ア「なのはぁ」
アリサはいきなりなのはの名前を呼んだ。
なのはは慌ててアリサのほうに向いた。
ア「なんか、吹っ切れた?」
な「あ・・、えっと。どうだろう・・?」
突然そんなことを言われてなのはは困惑していた。
ア「心配してた。てか、私が怒ってたのはさ。なのはが隠し事をしてることでも、考え事をしてることでもなくって。なのはが不安そうだったり、迷ったりしてたこと。それで時々、そのままもう私達の所へ帰ってこないんじゃないかなって思っちゃうような目をすること・・・」
アリサがそう言うと暫く沈黙が流れた。なのはは目を擦って
な「行かないよ、どこにも。友達だもん。どこにも行かないよ」
と笑顔で言った。
ア「そっか」 す「うん」
二人も笑顔で頷いた。
なのははユーノやキバットとバニングス邸を後にする時
な(うん、どこにも行かない。私はちゃんと、ここに帰ってくる。ただ少しだけ、いつもと違う時を過ごすこと、それはこれから先自分らしく真っ直ぐいるため。後悔しないようにするための小さな旅)
と心で呟いた。
その後なのはは高町家へと帰宅し、久しぶりに家族とお話をしたり、一緒にお風呂に入ったりと家族と目一杯触れ合った。
高町家 道場
なのはがそこで正座をしていると
士郎「良い顔になったな」
と父、士郎が入ってきた。
士郎「迷いは消えたのか?」
な「お父さん・・!」
なのはは驚いて声をあげた。
な「なのはが迷ってたの、知ってたの?」
なのはは驚きながら士郎に尋ねた。
士郎「そりゃ、そうだ。お父さんは、お父さんだからな」
士郎は笑いながら答えた。
士郎「明日はまた朝早くから出掛けるんだろう?」
な「うん・・・。ご心配をお掛けします」
なのはは少し辛そうな表情を浮かべて頭を下げた。
士郎「まぁ、なのはは強い子だからな。お父さんはそれほど心配してないよ。頑張って来い、しっかりな」
士郎は力強い声でなのはを励ました。
な「うん!」
なのはも笑顔で力強く返事をした。
そして二人は一緒に道場を出た。その様子を桃子は優しく見守っていた。
翌日 午前5時27分
なのはは家から出て、走り出した。その途中で鉄斎に合流した。更に
ユ「なのは」
ユーノが指し示した方向を見るとアルフが走っていた。そしてアルフもユーノ達と共にある場所に向かっていた。
午前5時55分 海鳴臨海公園
四人は海の近くに立ってある人物を待っていた。
な「ここならいいね。出てきてフェイトちゃん」
なのはは祈るようにフェイトの名を呼んだ。
そしてユーノとなのはが気配を感じて振り返ると
バル<Scythe form>
バルディッシュから魔力刃を出して街灯の上に立っているフェイトがいた。
アル「フェイト、もう止めよう。あんな女の言う事、もう聞いちゃ駄目だよ。フェイト・・・。このまんまじゃ不幸になるばっかりじゃないか。だからフェイト・・・!」
アルフは必死でフェイトを説得しようとしたが
フェイトは目を閉じて首を横に振った。
フェ「だけど。それでも私は、あの人の娘だから」
それを聞いたなのはは悲しそうに目を閉じて左手を横に広げた。すると桜色の光に包まれバリアジャケットを纏い、レイジングハートを掴んだ。
な「ただ捨てれば良いって訳じゃないよね。逃げれば良いってわけじゃもっとない。切欠はきっとジュエルシード。だから賭けよう。お互いが持ってる全部のジュエルシードを!」
なのはが力強く言うと
レ<Put out>
レイジングハートはジュエルシードを全て外に出した。
そして
バル<Put out>
バルディッシュも全てのジュエルシードを外に出した。
な「それからだよ。全部それから」
そう言うとなのははレイジングハートをフェイトに向けた。
フェイトもバルディッシュを構えた。
な「私達の全てはまだ始まってもいない。だから本当の自分を始める為に。始めよう・・・、最初で最後の本気の勝負を!」
ここになのはvsフェイトの全力全開のバトルの幕が切って落とされた。
―続く―
あとがき
Part2も更新~。次はいよいよ、なのはvsフェイトの本気バトルが開幕です(=⌒▽⌒=)
そして原作とは少し違う展開も用意してます。でも、話自体は変わってません。
ちなみにユーノ君は既に人間の姿に戻ってます。本文では書きませんでしたが。
あと、12話に登場する鎧の兵隊はなんと表記すれば良いですか?
鎧兵と表記しようと思ってるのですが。構いませんか?
意見がある人はどんどんコメントをくださいm(_ _ )m
あと、誤字、脱字、表現の間違いを発見した方は報告をください(。-人-。)
感想もお待ちしております(-^□^-)