プールにリハビリに来られる病気講座第2弾です
今回は大型犬に多い股関節形成不全についてです。
股関節形成不全とは?
股関節のくぼみが浅く、大腿骨骨頭が脱臼もしくは亜脱臼を
起こしやすい状態を言います。
約70%が遺伝性の物で、特に、ゴールデンレトリーバー、ラブラドールレトリーバー
バーニーズマウンテンドッグ、シェパード、ボーダーコリー、セントバーナード
等に多く見られます。
主に大型犬の成長過程に起こりやすいですが、
レントゲン上で股関節形成不全があっても症状は出ない場合も多くあります。
どんな症状?
二次的に関節炎が起こるので、運動した後に痛みが出ることが多いです。
散歩の途中で座り込んでしまったり、跛行(びっこを引く)や、
お尻を左右に振るモンローウォークのような歩き方、
走るときに後ろ足が同時にはねるうさぎ跳びのようになったり、
頭を下げて歩く、後ろ足を揃えて立つ、階段を嫌がる、等の症状が見られます。
治療方法
重度の場合は外科手術を行いますが、
手術が必要なケースは全体の10%程度です。
主な手術方法
・股関節全置換術(人工股関節)
骨が完全に成長した成犬向き。
大型犬や、関節炎が重度に進行してしまった場合の機能回復を図る。
合併症として、再脱臼、人工関節の緩み、感染症などが上げられます。
・三点骨盤骨切術(TPO)
生後10ヶ月以前で関節炎の無い犬向き。
・骨頭切除術(FHO)
体重の軽い小型犬向きと言われてきましたが、
最近では大型犬でも行う事が多いです。
大型犬の場合は特に、水泳でのリハビリが効果的と言われています。
内科療法
体重制限と運動管理、抗炎症剤等で約80%の犬が普通に生活できます。
筋肉を付けてあげる事である程度カバー出来ます。
水泳での運動がもっとも効果的と言われています。
なぜ、水泳が効果的?
陸上での運動では、後ろ足の動きが制限されてしまい、可動域が広がりません。
水中だと、大きく足を動かして運動が出来るので、ストレッチの効果もあり、
可動域が広がります。
体重による加重をかけずに動かせるため、炎症を起こさず運動ができます。
また、ストレッチを行う事で、関節炎の進行を抑える事が出来ます。
筋肉をつけてあげることで、症状を抑えることもあります。
水中での運動は、陸上の約3倍の運動量があると言われているので、
関節への負担をかけずに筋力アップやダイエットを効果的に行う事ができます。
ドッグプールRANAではそんな股関節形成不全のワンちゃんのリハビリもおこなっています。
一度プールスタッフとお話頂いてからのご利用になりますので、
まずはお電話にてお気軽にご相談ください。
047-778-2343
(お電話対応時間10時~19時、水曜定休)
※わんちゃんの年齢が高齢の場合や、呼吸器・心臓等に疾患のある場合、ご対応できないこともございます。