あたたかくなってくると、外部寄生虫が活発になってきます。
外部寄生虫と言えば、ノミ、ダニ
今回はノミのお話です。
ノミの種類
ノミにも「ヒトノミ」「イヌノミ」「ネコノミ」などいろいろな種類がありますが、犬に寄生するノミの話になるとほとんどが「ネコノミ」です。「イヌノミ」は日本では減少傾向なのだとか。ネコノミ、イヌノミといるのに、ネコノミが犬にも寄生するというのはなんだか不思議ですね
ネコノミの見た目と都会での存在
2mm程度の扁平な姿をしています。犬の毛をかき分けたとき、黒茶っぽい粒がサササーっと消えて行ったら、それはノミだと思って間違いないでしょう。飛ぶイメージが強いかもしれませんが、犬の皮膚に寄生しているときは跳ぶというよりも毛の間を縫うように滑るように移動します。跳ぶ時は犬の体に跳び移るときや、シャンプーの時に逃げるときなどです。
私は専門学校時代を含め20年以上、生きているノミを見たことがありませんでしたし、見たことが無いという現役の専門学生もいるほどです。目撃証言が少ないので都会にはいなさそうなノミですが、大阪市内のトリミングサロンでは時々ノミだらけの犬がやってくることがありますので、都会にもいることはいるのです。
被害
(1)血を吸われる
よほど大量に寄生されない限り、貧血になる可能性は低いです。
(2)ノミアレルギー
ノミが血を吸う時に体内に注入される唾液がアレルゲンとなり、かゆみを引き起こします
予防していても唾液を注入するところまではされてしまうので、ノミアレルギーは予防をしていても起こりうるところが辛いところです
(3)サナダムシを媒介
吸血では媒介されません。犬が体を口で掻いた時などにノミを食べてしまうことで感染します
サナダムシに感染されると、下痢、食欲不振、体重減少などが見られるようになりますので、避けたいところです。
(4)痒くてイライラする
かゆみはイライラの原因になりますので、犬の精神衛生上よくありません
シャンプーでの駆除は一時的
ノミの完全駆除は大変難しく、その原因はノミの移動力にあります シャンプーできれいにしたと思っても、その時ノミは犬の体外に避難しているのです。シャンプーが終わると戻ってくるわけですね。またトリミングに出した場合、家の中にノミがいては意味がありませんので、家もきれいにしなくてはなりません。ただし家の周辺の環境などによっては限界がありますので、予防をしておくのがベストなのではないでしょうか
予防
最近では色々な予防薬を動物病院で販売しています。
昔からある背中に薬液を垂らすスポットタイプや、今ではフィラリア・ダニも予防できる飲み薬もあります
ノミダニの予防薬はホームセンターでも売られていますが、動物病院にしか卸していないモノや、そもそも獣医師の処方が必要なモノ(要指示薬)もあり、一般的には動物病院で購入するもののほうが効果が高いようです。どこで購入するか、しっかり検討する必要があるかと思います。
暑い夏を快適に乗り越えるには、ワンちゃんをノミから守ってあげる人が大事です。
ぜひ、ノミ予防をして、快適な夏を過ごさせてあげてくださいね