三
手っ取り早く美文字になりたい。
そんなよこしまな考えを持ったことがあるのは、きっと私だけではないはず。
しかし、私はそのやり方が分からず右往左往しました。
そして5年経った今、「5年前に戻れたら絶対にやる練習法」にたどり着くことが出来ました。
今回は、それ教えます。
しっかり記憶する
まずは、今の自分が記憶している字と、お手本の違いを確認しましょう。
字が上手い人は、きちんと「お手本の字」を記憶していて、それを引き出しているのです。
線の長さ、角度、位置。
その記憶がお手本に近ければ近いほど、キレイな字が書けます。
文字は図形です。
〇△□を覚えるように、文字もそのままの形として頭に入れます。
字が下手な人は、自分の中で好き勝手に形を変えて覚えているから、「お手本とは遠い字」いわゆる下手な字がアウトプットされているだけなのです。
まずはあなたの中の文字を正確にインプットし直しましょう。
正確なインプット、アウトプットでお手本無しでもきれいな字が書けるようになります。
基本の線を練習する
記憶がしっかりして来たら、基本線を練習します。
字を上手く書けない人は、まっすぐ線を引くこと、キレイな曲線を描くことすら難しいのです。
いろんな技法を学ぶ前に、縦画はまっすぐ、横画は斜め上に、そしてきれいな円を書けるよう、ひたすら練習しましょう。
その時に忘れてはならないことは「スピード」。
早く仕上がれば良いと言うものではありません。
「ひたすらゆっくり丁寧に」
これを心がけましょう。
毛筆を真似て書く
正確なインプットができて、線もまっすぐ書けるようになってきたら、いよいよ最後の仕上げです。
最後は「筆のように書く」です。
この仕上げをすることで、グッと大人っぽい字になります。
私がSNSでショート動画をあげているものを見ていただくと分かるように、筆っぽい線にするだけで字はみちがえります。
起筆、点、止め、ハライ、ハネ、折れ。
これらをさも毛筆で書くような線でかくことで、とても美しい字になります。
「え?毛筆でなんか書いたことないよ」
と思われたでしょうか。
そうなんです。
ここで、書道経験者とそうでない人に「差」と言うものが生まれます。
書道経験者は、少し練習をすれば「感覚」で筆のように表現できます。
書く道具が鉛筆であれ、ペンであれ、なんであれ、結局は「原点の筆」に戻ります。
原点や基礎を学ぶことは、億劫に感じるかもしれませんが「上達の近道」でもあるということです。
それでは、このへんで。