今回の漢字は「休」です。
漢字の成り立ちは、人が木のそばで休む様子。
休
休むのがヘタ
下手すれば、食事も立ったまま。
毎日は忙しく、息切れするような速さで進んでいきました。
仕事や家族、社会的責任。
自分を見失いそうになる「焦り」との戦い。
スケジュール帳。
TODOリスト。
時間管理アプリ。
など、さまざまなツールを駆使しても時間がこぼれるように消えていく。
休憩することが大切だと分かっているのに、休憩している間も「時間がもったいない」とさえ感じてしまう。
だから、休憩中もスマホで何か情報を得ようと必死になる。
私は、家事や育児をしていない時にスマホを扱うことが唯一「休憩」だと思っていたのです。
白紙に戻る時間
そんな時間がない中で、子供の付き添いを兼ねてはじめた書道。
最初の頃は「ただでさえ、時間がないのに…」とストレスを感じていました。
しかし、筆を持ち墨で書き出すと、嘘のようにイライラが消えていく。
お手本をキレイに真似て書こうと思うことで、自然な呼吸になり、心静かに自分の書く線にだけ集中できました。
そして、書き終えた後の爽快感。
これは書道で集中していたことにあります。
運動した後に、頭がスッキリした経験はありませんか?
それは、運動によって脳の血流が増加することで、集中力や注意力が向上し、運動後には頭がよりクリアになります。
まさに書道も一緒で、集中により頭がクリアになりリフレッシュされるのです。
私が書道を学んで一番驚いた効果です。
面倒だと思っていた書道で、心身ともにリフレッシュできている。
脳の休憩場所を作る
休憩中にスマホでショート動画を見まくっても「頭がクリアにリフレッシュ」されることはありません。
むしろ、目も脳も疲労します。
休憩方法に「仮眠」というものが推奨されるように、
人は目を閉じて、情報をシャットアウトすることで「脳」を休ませることができます。
脳が休憩している時は、当然、体も動かせません。
これが、本当の「休憩」です。
このように、私たちの忙し過ぎる人生には「情報からシャットアウト」させてくれる状況が必要です。
心を穏やかにしてくれる。
一つのことに集中し、思考を休ませてくれる。
内なる自分と静かに対話できる。
このすべてが「書道」にはあります。
書道を私たちの「休憩場所」にすることができる。
時間がなくて、焦りや不安を感じているときこそ、書道をやってみてはいかがでしょうか。
私の経験では、想像以上に脳を休ませる効果がありました。
筆や墨でなくても、ペン習字でも。
ペン一本でできる、脳の休憩でリフレッシュしましょう。
それでは、このへんで。