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「大人の学び直し書道」
今回の漢字は「右」です。
「右」の漢字は、右手を示すものです。
昔、人々は天を「上」とし、地を「下」と考えました。
わたしたち人間は自らを中心として位置づけ、左は中心から遠い方向、右は中心に近い方向を指していると定義しました。
中国や日本などのアジアの一部の文化では、右に吉祥や縁起が良いとされる考え方があります。
風水で右が吉方位なのはこの文化からきていると言われています。
昔、左利きの子が右利きに矯正されていたのは、生活しづらいなどの理由ではないかもしれませんね。
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右
右利きは有利
書道は右利きが完全に有利です。
漢字のつくり自体が右に流れるようにできているから。
私は右利きですが、このメリットに気がついたのは、左利きの方が書いているのを見てからです。
よくよく考えれば、あたりまえのことなんですが、書道に限らず、なんでも右利きに有利につくらている環境が多いです。
そんな優遇されている右利きなのに、私はこの漢字は難しいとか、横画が上手く書けないなどと文句ばかり。
左利きの方からしたら、「甘えるな」と言いたかったでしょう。
自分の恵まれた環境に気がつけない。
それは、日々の感謝が足りていない証拠。
右利きであることに、あらためて感謝です。
右にならえ
学生の体育の時間。
先生の「右に~ならえ!!」の号令。
いつも、「なんで右なの?」って思ってました。
思っていたけど、調べようとしなかった。
きっと先生たちの号令がいつも命令口調なのが気に食わなかったから、そこから学ぶ事に抵抗があったのでしょう。
ささやかな私の反抗。
それはさておき
漢字を学び直すことで気になったので調べてみました。
「右にならえ」は一般的に命令や規則に従うこと、統一された行動や態度をとることを指す言葉です。
で、ここでなぜ「右」なのか?
それは軍隊の行進や整列では右側が基準となり、指導者や司令官が右にいることが多かったから。
なるほどね。
うん、文系だった私のささやかな反抗は正しかった。
右にでるものはない
この言葉は、他の者や物事と比較して、特定の人や物が非常に優れている、他者に対抗できる存在がいないといった意味でつかわれます。
これもなぜ右なんだろうと思っていましたが、これといった起源はなく、日本が「右」に好意的なイメージがあるからぐらいのようです。
これは、冒頭でも書きましたが、右に吉祥や縁起が良いとされる考え方ゆえでしょう。
しかし、この言葉。
一度は言われてみたいものですね。
いや、…それは違いますね。
他人の評価に振り回される目標だと必ず折れる日が来ます。
自分の中で誰にも負けない書道を見つけられたら、その時は「〇〇の書道では私の右に出るものはない」と自分で認めてあげたいです。
自分が認めたスキルは生涯を通して支えてくれるでしょう。
私もその日が来ることを信じて。
さぁ、今日もお稽古です。