こんにちは、いぬとび書道教室です。
書道瞑想とは、「書道×瞑想×ACT:アクト(認知行動療法)」を組み合わせたものです。
書道の瞑想効果をより一層高め、ACTを使い、心のメンテナンスをして、健全な状態に保つ。
これが書道瞑想です。
ACT(アクト)とは、Acceptance and Commitment Therapy(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の略称で、認知行動療法の中の1つの心理療法です。依存症やうつ病などの心理療法やカウンセリングにおいて用いられていましたが、最近はACTトレーニングとして健康な人々への教育などでの活用も盛んになっているセラピーの一つです。
この瞑想方法を具体的にどのようにやっていくのかを順番にシリーズでご紹介します。
価値に合う充実した生き方を目指す
なぜ、書道瞑想で、自分の苦しみを受け入れて、書道瞑想をしながら脱フュージョンなどのエクササイズをやるのか。
あえて自分のネガティブな面に触れるような作業に意味はあるのか?
それはすべて、豊かで意義のある、充実した人生を送るためです。
自分にとっての「価値」と向き合うためには、ネガティブな面を受け入れることが大切です。
時には逃げたくなるような現実もあります。
しかし、ネガティブな面も含めて本当の価値が見つかるものです。
価値とは、自分がやりたいこと、大切にしたいこと、すべての行動を動機づけるもの。
自分の軸となるものです。
ネガティブが強すぎると、正面から向き合えない時もあります。
その時に脱フュージョンや自己観察のスキルはその時に必要なのです。
価値とは?
そもそも、「価値」とはなんでしょう。
それは胸の奥底にある「願い」。
人生で何を大切にしていきたいか。
あなたにはどんな強みがあるのか。
どんな生き方をしていきたいのか。
周りの人とどんな風に付き合っていきたいのか。
①継続的な行動:毎日の生活の中で続けていきたいこと。
②行動の性質:どのような振る舞いで行動したいのか。
③望ましい選択:どのような選択をするのか。
ゴール目標ではなく価値目標
価値とは、願望(ゴール)と似ているようにも感じます。
価値とゴールのの違いは何でしょうか?
ゴールというものは、達成したら私たちの人生のリストから次々に消されていきます。
反対に、価値は一生寄り添ってくれ、使いたいときにつかい、無視するときもある。
常に、自分自身が適材適所の価値を選んでいくのです。
たとえば、書道をやっている人がいたとして、
ゴールが「師範資格」そして、価値は「楽しく生きる」とします。
このとき、「師範資格」というゴールに必ずしも「楽しさ」は必要ありません。
この価値観を無視したとしても達成は可能です。
しかし「師範資格の取得」をすれば、価値の「楽しく生きる」を達成できるとは限らない。
これが、ゴール目標と価値目標との違いです。
ゴールは一度達成したら終わり、さらに言えば、達成できるとも限らない。
だからゴール目標は、喪失感、欠乏感、慢性的な欲求不満を抱きやすいのです。
価値に従って、「楽しい」と感じることを選んで行動することは、いつどんなときでもできる。
どちらが、自分の人生をより豊かにしてくれるかというのは一目瞭然です。
価値の明確化と価値との接触
自分の価値が何かをはっきりさせることで、人生や仕事での決定がしやすくなり、自分で選択することによってさらに充実した人生を送ることができます。
【価値を明確化するためのステップ】
①自分の価値観を考える: 家族、友情、キャリア、健康、社会貢献など、何があなたにとって価値があるかをリストアップ。
②優先順位をつける: リストに挙げた価値観を、何が一番大切か、次に大切か、というように順番をつけます。
③他人と話し合う: 自分の価値観を他の人と話し合い、共有しましょう。友人、家族、同僚との対話を通じて、異なる視点やアドバイスを得ることができる。
④目標の決断と設定: 自分の価値観に基づいて、満足度の高い人生をおくるための行動やキャリアの目標を設定する。
⑤行動計画を立てる: 目標を達成するために、具体的なステップや計画を立てる。
まずは、このステップでざっくりと自分の価値を明確にしてみましょう。
うまく行かない時は、脱フュージョンや、自己観察を繰り返し、なんども価値と向き合ってみることをおすすめします。
もっと自分の価値を深掘りしたい方、いまいち見つからないなと思う方もいるでしょう。
価値については、別の記事で詳しくお話していきます。
書道瞑想は、ネガティブを受け流すだけの瞑想法ではありません。
どうすれば自分の人生を価値のある行動で満たすことができるのか。
目標に向けて行動を起こすとができるのか。
アクティブに人生に関わっていける瞑想法だと思っています。
それでは、このへんで。