こんにちは、いぬとび書道教室です。

 

 

 

書道瞑想とは、「書道×瞑想×ACT:アクト(認知行動療法)」を組み合わせたものです。

 

書道の瞑想効果をより一層高め、ACTを使い、心のメンテナンスをして、健全な状態に保つ。
これが書道瞑想です。

 

ACT(アクト)とは、Acceptance and Commitment Therapy(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の略称で、認知行動療法の中の1つの心理療法です。依存症やうつ病などの心理療法やカウンセリングにおいて用いられていましたが、最近はACTトレーニングとして健康な人々への教育などでの活用も盛んになっているセラピーの一つです。

 

 

この瞑想方法を具体的にどのようにやっていくのかを順番にシリーズでご紹介します。

 

 

 

 

 

 

評価や判断をせずに受け入れる

 

前回の記事で説明した「脱フュージョン」ができるようになったら、次はそのネガティブな思考や感情の居場所を作ってあげましょう。

 

 

 

悩みを抱えている人が、自分のネガティブな感情を持てあます原因として2つあります。

 

まず、「不快な感情は、排除する」という思考の癖があること。

そして、もう一つは「短期的な回避」。

 

 

例えば、仕事でミスをして、とてもつらい状況を忘れようとして、一時的にお酒で酔っぱらうことで一瞬辛いことが忘れられた気になるようなことです。

 

 

このような、思考の悪循環は、「排除」と「短期的な回避」とがセットになっていることがほとんどです。

 

 

そこで、今回のエクササイズでは、「排除と回避」を「受け入れ」に変換していきます。

 

 

 

このスキルを練習することで、感情や思考をコントロールするのではなく、代わりに受け入れ、より豊かな人生を楽しむことができるようになります。

 

 

 

書道瞑想におけるエクスパンションとは

エクスパンションとは拡大や拡張といった意味をを指す言葉です。

 

 

前回の「脱フュージョン」のエクササイズを終えたところからはじめます。

 

脱フュージョンとは湧いてきた「ネガティブな思考」を、漢字一文字に表現して、お手本を準備し、臨書をしながら、思考と真実を切り離すというエクササイズです。

 

 

書道瞑想の脱フュージョンでは、ネガティブな自己評価を客観的に見つめ、それが真実ではないことを認識し、自己評価から切り離すことができます。


そして次にエクスパンションでそのネガティブな思考に居場所を作ってあげます。

 

 

 

①紙に漢字を書き入れるときに、「ネガティブな感情を置いてくるように」してあげる

 

 

②「この漢字の中が居場所だよ。」と心で言いながら漢字を書く。

 

 

③漢字そのものが、あなたのネガティブな感情の入れ物となる。

 

 

④漢字(家)を修練することが、その感情に心を開き、受け入れるスペースを作ってあげることになる。

 

 

漢字の臨書が上達していくとで、その感情があなたの書道のスキルアップにつながり体の一部となる。

 

 

 

そのネガティブな感情があったおかげで、字も上達でき、感情に価値を感じることができるようになります。

 

 

書道瞑想でマインドフルネス状態になる

マインドフルネスとは、今この瞬間を大切にし、感覚的に生きること。ストレスを減らし、集中力を高め、自己成長を促進します。

 

マインドフルネス状態になれるエクササイズは数多くありますが、

また、書道瞑想では、脱フュージョンや、自己観察、エクスパンションのエクササイズすべてがマインドフルネスのエクササイズとなっています。

 

 

臨書をしている間、あなたは、お手本をよく見て、墨の香りや、紙の手触り、紙や筆が走る音など、たくさん「今の瞬間と接続」できていたのにお気づきでしょうか?

 

書道とは「今その瞬間の芸術」です。

 

書道そのものが、マインドフルネスのエクササイズとなのです。

 

 

 

 

書道瞑想とマインドフルネス瞑想との違い

マインドフルネス瞑想とは、瞑想によって今この瞬間を大切にし、感覚的に生きること。ストレスを減らし、集中力を高め、自己成長を促進します。

 

 

書道瞑想×ACTでは、書道瞑想でマインドフルネスにり、ネガティブな思考や感情を受け入れることで何が改善できるか?何を行動することができるか?

 

ここを重点としています。

 

だからこそ、臨書をやり続けるのです。

 

漢字を、感情を、体の一部にするまで、書き続けるのです。

 

 

それでも、またネガティブな感情に飲み込まれそうになったら、また脱フュージョンから繰り返せばいいのです。

 

 

私たちの抱える悩みや不安は消えてなくなることはありません。

どのような手を使っても、消し去ることはできないのです。

 

 

 

 

「受け入れる」というのは、良い意味で「諦める」ということ。

 

 

 

悩み続けることを諦める。

不安でいることを諦める。

不快な感情を消去するのを諦める。

 

 

 

飲酒や喫煙、過食、反芻思考。

これらの自滅的な行為をする変わりに、書道瞑想を使い、今抱えている辛いか思考や感情を受け入れる場所を作ってあげて、そこから改善できる道や、抜け出す道を少しずつ見つけて進んでみる。

 

 

書道瞑想とは、ネガティブな感情を利用して、自分の価値を引き上げる行動ができるエクササイズです。

 

 

受け入れ、そしてどうやって改善できるのか、

私たちは、止まったままでは改善はできません。

 

少しでも、わずかでも

動きならが、自分と会話しながら、改善していくしかないのです。

 

 

 

それでは、このへんで。