こんにちは。いぬとび書道教室です。
いぬとび書道教室を運営しております、いぬとびと申します。
私が書道教室で教えているのは、書道はもちろんですが、もっと力を入れているのが
「書道瞑想」です。
え?書道瞑想ってなに?
と思われた方がほとんどだと思います。
「書道瞑想」とは私が作った瞑想法です。
そりゃ誰も知らないのは当たり前ですね。
書道瞑想をもっと多くの人に知ってもらいたいと思い、書道教室を開きました。
今回は、この「書道瞑想」とは何か。
なぜ、私がこの瞑想法を作ることになったのかをお話をします。
書道瞑想とは
書道瞑想は、「書道×瞑想×ACT:アクト(認知行動療法)」を組み合わせたものです。
書道の瞑想効果をより一層高め、ACTを使い、心のメンテナンスをして、健全な状態に保つ。
これが書道瞑想です。
ACT(アクト)とは、Acceptance and Commitment Therapy(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の略称で、認知行動療法の中の1つの心理療法です。依存症やうつ病などの心理療法やカウンセリングにおいて用いられていましたが、最近はACTトレーニングとして健康な人々への教育などでの活用も盛んになっているセラピーの一つです。
私たちが人間である限り、避けられないものは「感情」です。
「幸せになりたい」と、毎日頑張っているはずなのに、ネガティブな感情は次から次へと産まれ消えることはない。
良くならない現状への不満。
漠然とした未来への不安。
消えていくばかりの自信。
すべては「幸せになるために」やっているはずなのに。
自分のネガティブな感情をコントロールできず、ズルズルと引きずられているような感覚。
ちっとも幸せに感じられないと思う人が多い。
頭では分かっていても、どうしても感情に引っ張られてしまう。
ネガティブな感情をどうにかして手放したい。
怒り、悲しみ、妬みを持たない自分になりたい。
「書道瞑想」は、このような悩みに苦しんでいる人のための瞑想方法です。
自分の目標を叶えたいとき、良い人生を送りたいと願いながらも、自分のネガティブな感情が沸いてきてしまうのは当然なのです。
ただ、感情との向き合い方を知らない人が多すぎる。
感情の整理を上手にできるようになれば、あなたは穏やかな心と自信を取り戻し、多くの愛情の存在に気がつき、未来は希望に溢れることとなるでしょう。
書道瞑想が生まれたきっかけ
私が、なぜ「書道瞑想」を作ることになったのかをお話します。
私は不妊治療を経て、3人の娘たちを授かりました。
長女と双子の年齢差は2歳。
長女が年長、双子が年少の頃。
私は「そろそろ、社会復帰しようかな」と思い、自宅近くの会社に事務員のパートとして勤めることにしました。
地獄のはじまり
以前も事務員を経験していたことから、私は簡単に社会復帰ができると考えていました。
今ならよく分かるのですが、そもそも注意散漫と神経症的傾向の強かった私は事務仕事に向いていません。
自分に向いていないと気がつくこともなく、事務の仕事ができると自惚れていたのです。
自分自身を理解できていないとは、本当に恐ろしいものです。
9年のブランクも重なり、気がつけば、ミス連発の仕事ができない人間だという現実を突きつけられたのです。
職場できつく叱られる日々。
みんなから「早くやめてほしい」と思われていたと、本気で思い込んでいました。
実際に思っていた人もいるでしょうが、自分では確認できない事実を思い込んでいた状態です。
人が怖い。
人の動きや発言に怯える毎日。
その時辞めておけば良かったのかもしれませんが、自分に負けるようで嫌でした。
しかし、もう絶対にミスはしないと、色々と手を尽くすものの、やはり注意散漫なところは治すことが出来ず、相変わらずミスばかり。
家に帰れば、5歳と3歳の双子が待っていて、育児をしなければなりません。
心身ともに疲れた重い体にアルコールを入れて、家事を乗り切っていました。
ストレスで飲むお酒は、酔うまでやめられません。
子供たちにも申し訳なくなり、自分を強く強く責めました。
私は完全に自信を失い、気がつけば、アルコール依存症と不眠症になっていたのです。
アルコールを飲まないと家事もできない、眠ることもできない。
眠れたとしても夜中に目を覚ましては仕事のことばかり思い出し、動悸が激しくなり、朝までもう眠ることができません。
そんな状況ですから、当然、良いパフォーマンスで仕事ができるはずがない。
そして、ミスをし、自責し、ストレスでお酒を飲む。
悪循環。
毎日が地獄。
それでも、会社を休んではいけないと、体にムチ打って、必死に毎日通勤。
そんなある日、ついに体に変化が。
原因不明の咳が止まらなくなったのです。
最初はただの風邪だと思い放置していましたが、その咳はなんと3ヶ月も続いたのです。
今にして思えばこの咳は体からの「警告」だったのでしょう。
警告を無視し続けた結果、私はついに「声」が出なくなったのです。
話そうとしても、かすれた息のような音しか出ない。
完全に「重症の心の病気」になっていました。
とても辛くて泣きたいクセに笑顔でがんばって、自分の気持ちを抑えつけた結果です。
救ってくれたのは長女の一言
しかし、そんな私に転機が訪れます。
それは、5歳の長女の一言。
「お習字やってみたい」
突然言い出したことに驚きましたが、なんでも好きなことをさせてやりたいと思っていたので、長女は書道教室へ通うことになりました。
お習字とは言っても書道です。
規律や礼儀に厳しい世界。
5歳の子供に大丈夫だろうか?
案の定、
通い出したころは張り切っていた長女も、面倒に感じるようになったらしく、次第に行きたがらなくなりました。
せっかく始めたのに、良いも悪いも判断できないうちに辞めるのは少しもったいない気がした私は、長女と一緒に書道教室へ通うことにしたのです。
それでも、ダメなら一緒に辞めようか?って約束で。
40歳、書道に出逢う
そこで私ははじめて「書道」に出逢ったのです。
今までは小学校で「お習字」しかやったことなかったし、中学校では美術部でしたが、芸術は絵しか描いてきませんでした。
40歳の私は改めて「書道」という瞬間の芸術を知って、こんな芸術があるのかと衝撃を受けました。
当然「書道」は知ってはいましたが、芸術の枠だとは認識していませんでした。
書道を知れば知るほど奥深く、際限のない成長への欲求がビシバシと伝わって来る世界。
「なんて美しい世界なんだろう」と感動したのを昨日のように覚えています。
結果的に、書道にはまったのは娘ではなく、なんと私の方だったのです。
それからは、仕事と育児と書道の生活が始まります。
そして、5年の月日が経ったころ、私はあることに気がつきました。
流れていくネガティブな感情とACT(アクト)
仕事と育児であれほどため込んでいた「ストレス」や「ネガティブな感情」が、自分なりに上手く流せるようになっていたのです。
今までは、ずっと抱え込んで、ネガティブ思考を反芻していたのに。
気がつけば、上手く感情と自分と切り離せるようになっていました。
なぜ、そんな状態なれたのか、私にもわかりませんでした。
仕事も慣れてきたし、子供に手がかからなくなったからかな?
とも思ったのですが、
私は自分のアルコール依存症と向き合うために、依存症について勉強していました。
その時に「ACT(認知行動療法)」の存在を知ったです。
これだ!!
私はこれをやっていたんだ。
そうなんです。
私は無意識にメンタルの改善に書道瞑想を使い、ACTを実践していたのです。
これは、私の中での発見でした。
瞑想効果があると言われている書道ですが、やり方次第で「ACT」にレベルアップさせることができるのです。
私は書道瞑想の素晴らしさに気がつくのに5年もかかりましたが、やり方さえわかればすぐにでも実践でき、効果が期待できる優れた瞑想だと思っています。
過去の私のように苦しんでいる人に知ってほしい!
これなら瞑想が苦手な人でも続けられる!
しかも字も上手くなる!
そして私は会社を辞め、「書道瞑想の講師」となり、いぬとび書道教室を開きました。
この素晴らしい瞑想方法を、たくさんの人に知ってもらいたい気持ちで現在活動しています。
長くなりましたが、これが私が書道瞑想の教室を開いた理由です。
きっとこれからの私たちの生活において
「メンタルケア」は必然となってくるでしょう。
身体とは違い、心の病気は気づきにくいもの。
問題は本人すら気がつかないこともあるということ。
病んでからでは遅いのです。
私たちは、思っている以上に繊細な生き物です。
自分を見てあげましょう。
自分を守ってあげましょう。
自分を愛してあげましょう。
自分を自由にしてあげましょう。
書道瞑想教室でお待ちしております。
最後までお読みいただきありがとうございました。
いぬとび