本日の漢字【基】

こんにちは。いぬとび心の書道教室です。
 
今日の漢字は「基」。
 
いまさらですが、書道の書法とは独特の用具である筆を使って書写することをいいます。
 
漢字の造形的特徴を保ちながら、芸術的な手法によってつくり出される書写芸術。
 
書法で大切なのは表面的な魅力ではなく、なによりも「品格」「精神性」「高い表現力」。
 
表現方法は個々によって違うけれど、作者の思いや理想、強い感情が入ることで、気高く雅な風格がでる。
 
私はそこに書の世界の奥深さを感じます。
 
 
 
書には文学のように分かりやすい物語ではありません。
 
まるで音楽を聴くかのように、書を鑑賞するものです。
 
平面的な書ですが、書写芸術によって、音が聞こえ、形となり、さらに物語まで紡ぎ出す。
 
これが作者の力。芸術の力。
 

 

 高度な表現力に必要なもの

 

 
ただ、忘れてはならないのは、巧みな技法と表現力で芸術的なものを作り出したとしても、漢字の構造と点と線で表される本質的な形を離れては「書法」ではなくなってしまいます。
 
芸術的に書こうとすると、どうしても文字を抽象的に表現したくなるもの。
 
だが、書法芸術のは「法」を決して破らない。
書法に対する高度な熟練された者だけが表現できる自由な表現方法なのです。
 
基礎が備わっていないと、心に刺さるような表現ができない理由です。
 
「法」からはずれることなく、自分にしかできない表現力を最大にするためにも「基礎」あってならではです。
 

 

 夢追いし者は逃げない

 

私たちの生き方でも言えますが、「夢を追いかけろ」という言葉があります。

 

ただ、これには一部足りない説明がありまして、

 

それは「でもお金もいるよ」ってことです。

 

どれだけ夢を追いかける気持ちがあっても、お金がなければ夢を追いかける足を動かすことはできないのです。

 

夢も希望もないことを言いますが、「夢を叶えるために必要なお金」が必ずでてきます。

 

それが、夢を追いかけるために知っておかなければならない「基礎」のところの「現実」です。

 

書道で言えば、基礎練習は面倒で退屈なものです。

 

でも、そこをないがしろにしては、「人の心に響かせる書」は一生書けないでしょう。

 

私たちの人生で言えば、基礎練習は「嫌なこと、面倒なこと」。

 

その嫌なこと、面倒なことをした人間だけが夢を叶えることができる。

 

努力をしてきた人間は、周りの人間に愛されます。

 

そうやって「惚れされるビジネス」が成功していくのだと心から思います。

 

私も芸術的な作品を書きたいと思いますが、その前に、自分に言い訳できないぐらい基礎を自分に叩き込みたいと思っています。

 

 

 

それでは、このへんで。