本日の漢字【雨】
嫌いなもの
ゴールデンウィーク間近。
福岡に冷たい雨が降りました。
久しぶりにしっかりとした雨でした。
大地は喜び、植物の輝きがいっそう増したように感じます。
雨の音は大好物でいつまでも聞いていられます。
今でこそ、雨が降ることに抵抗がない私ですが、心が不安定だった20代の私は雨が苦手でした。
毎日出かけることに必死だったので、雨を煩わしいと思っていた。
天気予報で雨だったら、ため息。
朝起きて降っていたら、ため息。
出かけるときも、ため息。
傘を開くときも、ため息。
傘を閉じるときも、ため息。
とにかく、雨の日は鬱々としていたのを覚えています。
「雨が降ると嫌なことが起きる」とさえ、思い込んでいました。
自分が引き寄せているネガティブをすべて雨のせいにしていたのです。
何かのせいにしておけば、自分は間違っていないと思い込めるものです。
私が雨を好きになったのは、会社でミスをして、ひどく落ち込んでいたある日のこと。
その日は、一日中大雨。
「ああ、私の気持ちと一緒ね」と思ったものです。
特に予定のない休みの日だったので、一日中家にいました。
何度も思い出す仕事のミス。
一人で延々と反省会。
ああすればよかった。
こうすればよかった。
解決しない反省会。
外はずっと雨。
室内は暗い雰囲気でした。
「良く降るな…」
と思い、鬱々した気分ついでに雨の音でも聞いてふて寝するかと思い、横になってしばらく雨の音を聞いていました。
すると、思いのほか雨の音が心地よくて。
とても癒されて。
まるで、雨に慰めてもらっているようでした。
ずーっと、聞いていたい。雨の音。
「こんなに素敵な音なんだ」
私は、初めて雨の音に感動したのを覚えています。
その日はずっと雨の音を聞いていました。
今にして思えば、雨の音には波の音と同じく、「ホワイトノイズ」と呼ばれリラックス効果があるんですよね。
またそれだけではなく、ホワイトノイズは周囲の雑音を聞こえづらくする効果も。
私は、雨の音に1点集中することで、ミスを繰り返し思い出すのをやめることができました。
いわゆる瞑想の状態をつくることができたのですね。
嫌なことから目を背けない
この日の雨は私にとって、とても収穫でした。
あれだけ鬱陶しく感じていた雨に、心身共に癒されたのです。
嫌だ嫌だと思うばかりでなく、嫌なものを観察して、まずは試しに近づいてみることで、新しい発見がありました。
嫌なものから目を背けても、ずっと嫌なままの存在であなたの脳を占領します。
どうせ占領されてしまうのなら、もっと楽しい形に変えたらいい。もっと面白い形に変えたらいい。
この雨の日から、私の反省会は少しずつ変化しました。
ミスを反省しないのは無理だけど。
「この反省を次にどうすれば活かせるか」を考える反省会に変えていきました。
ちょっと考え方を変える。
嫌なものを避けずに、受け入れ、変化させ、脳に「ミスをしてしまった」ではなく「貴重な体験ができた」とインプットさせる。
こうやって嫌なことを変換できると、ラクに生きれるようになれるのでおススメです。
それでは、このへんで。