~前回からの続きです~
トリロスタン10mg1錠を2週間服用後のACTH刺激検査を5月1日に受けました。
この2週間、目立った副作用はありません。
食欲も飲水量もオシッコの量も変わらず。
数値がほとんど変わってない!!
2週間きっちり薬を飲んでいたにもか関わらず
先生も、
「たいてい数値が・・正常値まではいかなくても下がるんだけど・・・」
と首をかしげておられました。
可能性としては
1️⃣ 薬の量が少なかった
2️⃣ 想定外の病気(クッシング以外の可能性もあり)
とのこと。
ただ2️⃣を詳しく調べるためには、かなり遠方の大学病院とかでないと検査出来ません(内分泌専門医って少ないんですね・・・)。でも、もともと車の苦手なベルに負担はかけたくない・・・
そして決めたのは、
薬の増量
でした。
1日10mg⇒30mgに増量。
そして2週間後にACTH再検査。
5月2日から1日の投薬量が、トリロスタン30mg朝1錠になりました。
5月2日、
5月3日、
5月4日、
薬もしっかり飲んで食欲もあり、
飲水量、オシッコの量も変化なし。下痢なし、嘔吐なし。
でも5月4日お昼、
朝寝から起きてきてトイレに行った時に異常が起きました。
ビックリするくらい赤い・・・血尿でした。
出しきれないのか、
何度もしゃがみこむベル。
でもポタポタと赤い尿が出るだけ。
食欲もない、
ちゅーるも舐めない・・・
かかりつけはお休み。。。
息が荒くなってくるベル。。。
お預かりのワンちゃんも居ましたが子どもらに任せて、
車で1時間半の、先日セカンドオピニオンをとった病院へ走りました。
幸い着いて間もなく診ていただくことができ。
エコーでは膀胱が若干腫れてるけど、結石はないとのこと。
血液検査は相変わらず肝機能が悪いけど、
腎臓や電解質は異常がないこと、
CRP(炎症反応)が高いことを教えてもらいました。
結果、
膀胱炎かもしれないし、薬が増量になったことの副反応かもしれないし、とのことでした。
抗生剤と出血を抑える内服薬、
そして、
トリロスタンを10mg×朝晩2カプセル(1日トータル20mg)に減量で処方していただき、帰路につきました。
とても丁寧に話を聞いて、わかりやすく説明してくださる先生で・・・
ここで思い切って聞きたいことを聞いてみようと思いました。
「今後CTとかMRIとか撮って詳しく検査をしたほうがいいんでしょうか?」
「ん~・・撮ったところで何も出来ないんですよ。脳下垂体に腫瘍があったところでオペできるわけではないし、副腎にしてもそう。結局、内服治療になる。検査も全身麻酔だから危険も伴うしね。だから正直オススメはしません。」
(副腎の手術はとても難しく、術中に亡くなることも少なくないそうです)
「地元の病院からこちらの病院にかかりつけを変わろうかと考えてたんですが・・・」
「僕ら獣医師がやることは採血だけで、検査は結局『検査機』がするんです。その結果はうちの病院でも地元の病院でも同じでしょう?だったら、近くて細やかに薬の調整ができる地元で治療を続ける方が僕はいいと思います。
でももちろん、検査結果からさらにアドバイスがほしいってことだったら、データを見させてもらって僕の意見を言わせてもらうのでいつでもいらしてください」
こんな風に言ってもらえるとは思っても見なかったので・・・正直ビックリすると同時に感動しました
人間でも
一次医療(地域のかかりつけ医)・二次医療(設備の整った大きな病院)・三次医療(さらに高度な医療を提供する大病院)と役割分担されているように、
動物の医療でも一次(地元の獣医さん)、二次(CTやMRIなどの検査ができる獣医さん)と両方を上手に利用させていただいたたらいいんだなぁ、と。
動物の二次医療施設がない田舎ですが、1時間半を走らせたら安心な場所がある。
飼い主として、新たな嬉しい発見です
5月5日から10mgのカプセルを1日2回開始。
同時に朝晩の出血止めと、夕方1回の抗生剤服用。
血尿は5日はほとんど止まりました
食欲も戻り・・・
そして明らかに、飲水量とオシッコの量・回数が減りました
気になってたお腹の張り(腹部膨満)も和らいだ気がします。
5月14日、
モニタリングのため、ACTH刺激試験を再度受けます。
今度はコルチゾール値が下がっていますように。。。