零細企業が生きんが為に
Ⅰ 生きんが為に
1991年にドルの金兌換廃止から40年。ドル増刷による「双子の赤字」で、アメリカ、否世界は多少のタイミングを異にして不動産バブル・信用バブルの破綻に陥った。この金融恐慌は、根が近代工業社会の終焉時期とも重なり、またアメリカ資本主義帝国の覇権主義の激変の予感とも重なる。「元に戻らない」ともいう。
経済体制、人の暮らしはどうなって行くのか?私も零細企業の経営者の一人として、「企業存続ソリューション」に関して、大変なストレスを抱える気分である。「食うこと」に明日が見えず困り果てる経営環境にある。
私は、「持たざること」が生きる道と決めた。「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」と思うと楽である。ただ「食わねば死ぬ」物理的な人の悲しさに直面して、今なお零細経営者のストレスが消えることはない。
弊社の具体的な対応として、価格破壊が進むというよりは、「低廉価格帯」でやっていける業態変化と新規顧客の開発がベストソリューションと思う。余り考えている余裕はないので、何とかしたい。
タクティックスとしての営業開発では、やはりICTをPRノウハウに使いたい。それで今、ホームページの整備も急いでいる。半年程前から、「見てもらえるもの」、「サイトから購入してもらえるもの」に切り替えるノウハウの勉強を始めている。Kes3.com だの、0315.jpだの、どう運用するか、それなりに楽しい仕事である。
Ⅰ 今回の金融恐慌を予言した人
Nouriel Roubini (Dr.Doom)・NY大学教授による“The 12 Steps to Financial Disaster”「経済恐慌への12ステップ」という書籍が話題になっている。2006年9月IMF総会で同教授が指摘した経済シナリオである。
日本に言及すれば1997年の山一證券の破綻現象と軌道が似ている。1995年前後から中南米等の新興市場でも、今回のアメリカの不動産バブルと信用バブルと同様の悪夢があり著書“Bailouts or Bail-Ins”「救済か再生か」で報告されている。
アメリカ発の金融恐慌は、レバレッジ(借金による投資)等の手法による粗末な破綻現象といえそうである。住宅ローンが不動産担保証券(MBS)、債務担保証券(CDO)と偽りの変化をした。そこには誤った格付機関の介助もあった。
この悪夢は想定範囲の破綻が現実となった訳である。でも当時はアメリカ人も、「悪夢」を「希望の夢」として、「皆で夢を見たかった」のである。人間の能力はその程度という外ない。平家物語の盛者必衰の理と同じである。ただ警鐘のタイミングで「相当の時間的余裕」、「適時」、「ぎりぎり」の差異があり、学者も社会への影響力の発揮で苦労をするところである。
Ⅱ アメリカ帝国の凋落には時間が掛かる
アメリカ帝国の凋落の予兆と多くの政治経済学者は指摘する。
通貨に関して言えば今のところ直ぐにドルに取って代わる強い通貨はない。政治経済を絡めてローマ帝国や大英帝国の凋落と同じように、長い年月を掛けてドルの機軸通貨性が弱まっていくのであろう。同教授は更に邦銀にとっては米銀買収の好機ともいう。しかし日本円は余りにもローカルである。
Ⅲ 中国・ロシアの内需切り替えの成功予測
中国は投資・輸出が加熱し国民の消費生活は進んでこなかった。2008年秋からアメリカへの輸出に急ブレーキが掛かっている。G20サミットの結果も踏まえて中国は1~2年すれば大規模な内需切り替えに成功すると思われる。日本政府も「来年末には」、景気が回復するとの期待を滲ませている。
ロシアも同様の経済環境にある。続いてブラジル・インド等のBRICS諸国が中国への投資・輸出を通じて、当面は徐々に景気を回復する。このようなシナリオが一般的である。また妥当性もある。
Ⅳ アメリカは何処へ行く?
アメリカの金融は証券業から金融業への鞍替えが進む。高リスクの投資銀行はなくなると思われる。もう証券業界による以前のような収益構造は望めない。その結果として今回露呈したドルのツケ(負債の政府信用)の処理が、急には進まない。
個人の借金は国に肩代わりされる。アメリカ国民は家を失い、失業し、将来の年金を失う。しかしもう住宅ローン、事業クレジット等は望むべくもない。普通に考えるとそうなる。
尤も米国はユダヤ資本の国でもある。このままオメオメと敗退するとも思えない。どうするのであろうか?アメリカ経済に取り込まれている日本国民としても、期待したいところである。
ただ40~50年のスパンでみると、アメリカ帝国もやはり「盛者必衰の理」から逃れるのは難しいと考えるのが、「人の世の幸せ」の限界をしるのに良いのと思う。人の世は悲しいものなのである。