経理の記帳代行
「記帳代行」という仕事は、経理の下仕事として古い歴史を持つが、汎用財務ソフトの普及と共に、その業態は崩れつつある。評論家は曰く「記帳代行の会計事務所は近未来に淘汰される」。それらの会計事務所はどうすれば良いのか?「税務会計及び経営総合のコンサルティングへ業態を移行せよ」と云うのがそのご宣託である。現に事務所経営でも先進国であるアメリカでは、決算申告料(記帳代行料は殆どない)は平均的な会計事務所の収入の50%程度という。日本の平均的な会計事務所の収入は、今でも90%から80%が記帳代行による収入であると思う。
(注) アメリカの会計事務所の収入構造はどうなっているか?決算料収入50%、生保コミッション30%、借入銀行の紹介料20%というイメージである。顧客からの収入は全体の40%分だけで、残り60%は生保会社や銀行からの収入である。
弊社も、大きな部分を記帳代行収入に頼っている故に、社長たる私は「瀕死の業態」を抱えて悪戦苦闘しているわけである。周りを見渡せばそのような事務所はまだまだ多い。謂わば守旧派と言うカテゴリーに入るのであろうか?
そのような会計事務所にエールを送るべく私は「顧問報酬」の解析に挑んでいる。
私は、税務顧問報酬を次のように区分した。
①決算申告料
②消費税申告料
③(オプション)月次監査料(謂わば月次顧問料)
④(オプション)月次記帳料
⑤(オプション)伝票整理料(月次入力資料整理料)
(注) 決算申告は現行の税理士先生にお願いするとして、弊社での記帳代行のみの受注も可能である。処理の特徴は、全体への「気配り」。
①決算申告料= 6万円 + 0.2%×{年商×(御社の粗利率%/35%)=α}
②消費税申告料=3万円 + 0.05%×α
(注)弥生・勘定奉行に限る。他のソフトは0.05%に替え0.1%を適用
③月次監査料=1万円 +{(月次仕訳数×@50円)×難易度(A,B,C,D)}
④月次記帳料=1万円 +{(月次仕訳数×@50円)×難易度(A,B,C,D)}
⑤伝票整理料=1万円 +{(月次仕訳数×@50円)×難易度(A,B,C,D)}
(注)難易度は、基準を設けておりますので、後でお客様と協議します。当初は1.0として仮計算して下さい。難易度係数は、A:0.8,B:1.0,C:1.3,D:1.5とします。
そして、各社の年商を粗利益率35%とした場合の年商に修正して、その修正年商×(0.2%決算申告料 + 0.05%消費税申告料)=決算申告報酬とした。これにより、現在の顧問先の報酬と凡そ合致し、競争力のある「記帳代行業者」の顧問報酬体系が出来上がる。このことは、http://www.fee-howmuch.com ; にて自動計算できる仕組みを提供している。
なお、サラリーマンの還付申告には、シミュレーションシステムにより、年収×0.1%又は所得税及び住民税の還付見込額×10%、いずれか多い方とすることとした。万が一何らかの都合で戻らなかった場合は返金する旨を契約書に入れている。このことは、http://www.kanpu.org
; にて告知している。
最近は、若手の経理マンは「記帳代行」を嫌がる。下仕事なのでモラルが下がるのである。経理が付加価値の高い専門職であった時代は終った。下仕事は各会社が自ら処理(自社経理)しなければならない。何故なら会計事務所とて、弊社のように上海工場での処理ができない事務所では、客先の値下げ要請に、経理コストが付いて行けないのである。
文責:税理士堂上孝生 dogami@taxes.jp
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