未曾有の建設ブームがやって来る!!
金融庁主導の中小銀行の「不良債権処理」は、2008年3月末の完了を目途に進んでいます。ビジネスモデルのない(儲かる仕組みのない)企業は、厳しい淘汰の季節を迎えています。
しかしそれはそれとして、今回政府は下記のとおり、空前の景気浮揚策を打ち出しました。建設業を通して雇用安定・一人親方等取引先の擁護を推進し地域貢献を果たそうではありませんか。
■ 衝撃の「改正・耐震改修促進法」
2006年1月26日施行の「改正・耐震改修促進法」は、衝撃的な建設業界の起死回生のシナリオを打ち出しています。
■ これは何を意味するでしょうか?
この法令は、今後10年で改修約100万戸、建て替え約550万戸の合計650万戸について、住宅の改修・建て替えを促進します。また学校・病院・百貨店など人が集まる所謂「特定建築物」は約3万棟の改修、約2万棟の建て替えにより、約5万棟の耐震化が必要とされています。
とんでもない建設ブームの再来が、法令の裏に隠れています。住宅についてご承知のとおり、現状では年100万戸の新築需要があります。マンションの耐震改修は後回しになるとしても、そこに年50万戸を越す新規需要が生じる訳で、現状の50%増し以上の需要が、今後10年続くわけです。
■ 建設業者は準備を急げ!
ピークから30%の生産能力を失っています。建設業者は今、何をすべきでしょうか? 急いで経営資源(人・設備・カネ・情報ネット)を元に戻さなければなりません。もう「改正耐震改修促進法」は、既にこの1月26日から施工されているのですから。大工の日当は、今1万円前後ですが、往時はピーク時で2万5000円まで上がったそうです。要員確保も急がれます。
■ 建設業経営支援アドバイザーの活用
ただ先立つ資金融資の銀行は、もう昔の銀行ではありません。2006年4月からは改正銀行法により銀行代理店業務が自由化され、銀行の営業支店の役割が、急速に様変わりして行きます。経営管理については、「中小企業新事業活動促進法」が、融資・助成金のインセンティブを通じて、経営者マインドを活性化してきました。経営者は、経営革新の理念を打ち出し、経営計画ソフトMAPII等によるPDCA(プラン→ドゥ→チェック→アクト)の仕組みを回す必要があります。
経営環境が激変してしまった昨今、経営計画のPDCAを回せないような経営者には、このニューディールへの参加は、10年後の更なる泥沼への引き金になりかねません。そのような経営者には、今こそ国土交通省が委任した建設業経営支援アドバイザーの活用が必要な時期に差し掛かっているようです。我田引水の様ですが宜しくお願い致します。
■ 法令順守の仕組み
例えば、労働安全衛生法は、2006年4月から、残業の多い企業には順次、心療カウンセラー設置を義務付けることにしました。コンプライアンスは迅速に、積極的に順守しましょう。
しかし法令順守と云うことは、違法をしないことですので、タックスプランニングや節税対策は必要です。例えば持ち株90%以上の同族会社では、同族役員の給与所得控除額に相当する金額は、法人税の計算上、益金加算とされました。その対策も必要でしょう。
65歳雇用延長では、給料水準を落としても、従業員に年金併給による生活費の確保が望まれます。その手法も合法的であれば、会社・従業員双方に有利な給与支給をする必要があるでしょう。
■ 終わりに
経営環境の激変と言えば、また2008年にも年末調整がせず国民皆申告の時代を迎え、サラリーマンの確定申告を始めとして、自己責任による資産運用が広まる時代、従業員には会社方針に従った社員教育が強く求められる時代になって行きます。ここでは近未来を見据えた聡明な人事運営が求められています。
このように、法令順守から、銀行融資、節税、従業員福利等、経営環境の変化を見据えた企業成長に合わせた経営管理は、以前にも増して煩雑になってきています。経営者は自分の会社をどうしたいのか、今一度考えてみるのも無駄ではなさそうです。以上
国交省認定・建設業経営支援アドバイザー
国交大臣認定MDR取次特約事業者(経審)
AFPフィナンシャルプランナー
アアクスグループ株式会社
税理士・行政書士 堂 上 孝 生