酸化 | Meta☆。lic2ch

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アンチエイジングや健康ブームの昨今、「さびない身体をつくろう」なんてコピーを目にする機会は多い。

「身体がさびる」とは、言い換えれば「身体が酸化」するということ。最近は抗酸化作用を謳う商品も多く、とりあえず「酸化イコール悪」だと思っている人も少なくないのでは?

酸化とは、物質と酸素が結合する化学反応のこと。もちろん、人間の身体だけに起こるものじゃない。飲み残したワインの味が劣化するのも酸化のせいだし、鉄がさびるのも酸化が原因。まあ、いずれもイメージが良い例ではないが……。

そもそも人間が生きていくために酸素は不可欠。呼吸によって取り入れた酸素は栄養素と結びついてエネルギーになる。しかし、その一部は化学反応がおこりやすい「活性酸素」へと変化。一般的には、この活性酸素が体内に生じた状態を「身体の酸化」といっている。

ちなみに活性酸素にも善玉と悪玉がある。善玉は免疫力向上などに役立つといわれており、さまざまな病気を引き起こすといわれるのは悪玉の方だ。

活性酸素が増える原因はいろいろある。東京海洋大学院の矢澤一良教授は自身の著書『ヘルフード科学講座』(食品化学新聞社)のなかで、「必要以上の活性酸素によい面はないといえ、さらに言うと身の回りには必要以上のあるいは危険な状態に陥るほどの活性酸素を増やす要因があるといえる」と説明。

具体的な要因としては、「ストレスや不規則な生活習慣、偏った食生活」、さらに「紫外線のような太陽光性をはじめ、自動車の排気ガス、残留農薬、食品の添加物、焼却灰に含まれるダイオキシン、『シックハウス症候群』で知られるようになった新築住宅の接着剤や防腐剤、あるいは食物連鎖によって生じる食べ物に蓄積された環境ホルモン」などを挙げている。すべての原因を取り除こうと思ったら、普通の生活すら難しくなりそうなほど多い。

体の酸化の代表格は、血液の酸化による動脈硬化や皮膚の酸化による肌の老化などだろう。


また、あまり知られていないが目も酸化する部位のひとつ。紫外線によって肌だけでなく目にもシミができるという金沢医科大学の調査結果から、紫外線も活性酸素発生の原因。目の酸化は、白内障など目の病気の原因ともなる。

さらに意外なところでは髪も酸化することがわかっている。先ごろ、各国の科学者で構成される研究組織「パンテーン ヘアリサーチ アライアンス」は水に含まれる銅イオンが髪のたんぱく質の破壊を促進する「触媒」として働き、、フリーラジカル(酸化物質)を作り出して髪を酸化させることをつきとめた。

抗酸化対策としては、食べ物での予防がポピュラーだ。厚生労働省のサイト、e-ヘルスネットでは抗酸化物質として、「ブルーベリーなどに含まされるアントシアニン、大豆に含まれるイソフラボンやサポニン、ゴマの成分が変化してできるセサミノール、そばに含まれるルチン、緑茶のカテキン」などのポリフェノール、および「緑黄色野菜や果物など多くの食品に含まれるβ-カロテンやリコピン、えびやかになど甲殻類」などのカロテノイドを紹介。また、目の酸化対策としてはUVカットのコンタクトレンズやメガネの使用なども有効といわれ、髪の酸化対策にはその原因となる水に含まれる銅イオンを取り除く商品(パンテーン エクストラ ダメージケアシリーズなど)も販売されている。

身体の酸化は原因も多く、気にしすぎたらきりがないし、気にしすぎのストレスすら酸化の原因になりえてしまう。最近は抗酸化グッズも多いが、むやみに取り入れればよいというものでもない。ただ、身体にとって酸化のリスクが大きいのも事実なので、そのあたりのバランスをみつつ、現実的な対策していきたいものだ。(エキサイト)



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