子犬の肺動脈弁狭窄症 | 吾輩は獣医である!〜くるみ動物病院の日常〜

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2016年4月5日
福岡市中央区唐人町に「くるみ動物病院」を開院しました
院長(通称:ドリトル)と、看護師の妻(通称:あすか)の奮闘日記です
ワンコのこと、ニャンコのこと、診療のこと、日常のこと・・・
などなど綴っていきますのでどうぞ見守って下さい!

こんばんはドリトルですお月様

 

今日は子犬の先天性心疾患のお話です

 

 

先日、6ヶ月の子犬ちゃんが

かかりつけの動物病院で心臓の雑音を指摘され

精密検査のために当院に来院されました

 

産まれた頃から雑音が聞こえていたとのことで

産まれつきの心臓奇形が疑われますひらめき電球

 

早速、聴診器で心臓の音を聴くと

6段階中3段階目の音量の雑音が聞こえました

 

 

胸部レントゲン検査では心臓の陰影の拡大が確認されました

 

 

 

心電図検査では

 

 

右心系に負担のかかっている波形が確認されました

 

 

超音波検査では


 

肺動脈弁領域の狭窄と、その部分を通る高速血流が

確認されました

 

 

病名は

肺動脈弁狭窄症です

 

 

右心室から肺へ血液を送りこむ肺動脈の入り口

に存在する肺動脈弁が生まれつき

癒合していたり(癒合弁)、血管が正常より小さい(低形成)こと

が原因で、肺動脈の入り口が狭くなる病気です

 

 

運動をすると、全身に酸素が必要になるので

肺へ血液を送り込み、酸素の充填を行いたいけど

血管が狭くなっているため、上手く送れない病気です

 

 

運動時に疲れやすかったり

場合により失神、突然死してしまうケースもあります

 

 

肺動脈弁狭窄症は、タイプと重症度により治療方針が異なります

なるべく早く診断し、適切な治療に結び付けたいですね

 

 

先天性心疾患は聴診器で発見できることが、ほとんどなので

子犬・子猫ちゃんを家族に迎え入れられた際には

動物病院で心臓の音を聞いてもらいましょうビックリマーク

 

 

 

くるみ動物病院 わんわんにゃー

福岡市中央区唐人町3-11-57  

電話092-406-5631

 

大濠公園、西公園から徒歩約10分

百道、大手門、赤坂、六本松方面から車で約10分

 

前面駐車場も完備しています

 

公式ウェブサイト http://www.kurumiah.com/

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