「自殺者の時代」 若一光司
自殺者は本気で生きる
ヒトラー、マリリン・モンロー、ヘミングウェイ。この3人
を知らないって人はいないだろうが、それではこの3人の
共通点が分かる人はいるだろうか?正解の分からない人
は今日紹介する本のタイトルを凝視。
そう、20世紀の巨人たちの共通点は、自殺したってことだ。
自殺が話題になる時に、「自殺者は負け犬」って言う意見を
耳にすることがあるが、本当に、そうか?あるいは「自殺する
くらいのエネルギーをほかに使えば良いのに」とか。
「夫が妻に先立つのは、呪われた妻を持ったことに原因がある」
―――古来インドの思考法
本書は自殺した巨人達の人生を通して、20世紀を振り
返ろうという趣旨で書かれている。計23にも及ぶ自殺者
達のストーリーは圧巻の一言で、読んだあとに考えさせら
れるものばかりだ。
例えば、韓国の労働者解放の為に尽力した全泰壱。彼は
労働基準の不正を告発したものの、それでも腰を一向に上
げない役所に業を煮やし、焼身自殺という形で抗議した。
抗議運動を続け、なおかつ成功させねばという「エネルギ
ー」が彼に自殺を選ばせた。
また、インドのサティーという風習を通じて描かれる2人
カンワルの場合、一方は花嫁衣裳をまとい、亡き夫とともに
火に焼かれた。今ひとりは義兄弟が無理やり炎の中に放り
込んだという噂がまことしやかに囁かれている。誇り高く死
んだ一人に、殺人同然に死んでいったもうひとり。「負け犬」
なんて言葉がいかに無力か分かるだろう。
「おなかが空いたよ」
―――全泰壱(「人間宣言」後、絶命寸前時のつぶやき)
本書に登場する人物たちは、本気で生きた人間ばかりだと
僕は思う。すればこそ、輝き、絶望を知っている。失意のう
ちに死んでいった人も何人もいるが、彼らの死と生前の功績
を対にすると、メッセージとなりずっしり胸に重い。
自殺者達はその足跡と、死に際をもってずっと語りかけて
くる。「あんた本当に本気で生きているか?」と。
ヒトラー、マリリン・モンロー、ヘミングウェイ。この3人
を知らないって人はいないだろうが、それではこの3人の
共通点が分かる人はいるだろうか?正解の分からない人
は今日紹介する本のタイトルを凝視。
そう、20世紀の巨人たちの共通点は、自殺したってことだ。
自殺が話題になる時に、「自殺者は負け犬」って言う意見を
耳にすることがあるが、本当に、そうか?あるいは「自殺する
くらいのエネルギーをほかに使えば良いのに」とか。
「夫が妻に先立つのは、呪われた妻を持ったことに原因がある」
―――古来インドの思考法
本書は自殺した巨人達の人生を通して、20世紀を振り
返ろうという趣旨で書かれている。計23にも及ぶ自殺者
達のストーリーは圧巻の一言で、読んだあとに考えさせら
れるものばかりだ。
例えば、韓国の労働者解放の為に尽力した全泰壱。彼は
労働基準の不正を告発したものの、それでも腰を一向に上
げない役所に業を煮やし、焼身自殺という形で抗議した。
抗議運動を続け、なおかつ成功させねばという「エネルギ
ー」が彼に自殺を選ばせた。
また、インドのサティーという風習を通じて描かれる2人
カンワルの場合、一方は花嫁衣裳をまとい、亡き夫とともに
火に焼かれた。今ひとりは義兄弟が無理やり炎の中に放り
込んだという噂がまことしやかに囁かれている。誇り高く死
んだ一人に、殺人同然に死んでいったもうひとり。「負け犬」
なんて言葉がいかに無力か分かるだろう。
「おなかが空いたよ」
―――全泰壱(「人間宣言」後、絶命寸前時のつぶやき)
本書に登場する人物たちは、本気で生きた人間ばかりだと
僕は思う。すればこそ、輝き、絶望を知っている。失意のう
ちに死んでいった人も何人もいるが、彼らの死と生前の功績
を対にすると、メッセージとなりずっしり胸に重い。
自殺者達はその足跡と、死に際をもってずっと語りかけて
くる。「あんた本当に本気で生きているか?」と。