「ある少年は、卵屋さんになることを夢見て、貯金をはたいて鶏を1羽買った。
やがて、1羽の鶏が卵を産み、その傍らで繁殖をし、鶏が増えていった。
村には卵屋は少年のお店だけだったので、卵はそれなりに売れて行った。
ところが、ある日、おじいさんがやってきて、鶏を売ってくれないか?と少年に持ちかけた。
少年は考えたが、卵を100個売るのと同じ価格で、おじいさんは鶏を1羽買うと申し出た。
少年は鶏を売ってしまった。
また、次の日、おばあさんがやってきて、鶏をまた1羽売ってくれと申し出た。
少年は迷わずに、快諾した。
その後も、鶏を求めてたくさんの人が少年のもとにやってきて鶏を買っていった。
少年は自分が育てた鶏の半分を販売し、たくさんの収益を得た。
ところが、数ヵ月後、少年の村には、たくさんの卵屋さんができていた。
少年のところには、誰も卵を買いに来なくなり、鶏も誰も買いに来なくなった。
かくして、少年の卵屋は倒産した。」
目の前の利益に惑わされてはならない。という、教訓である。
手段と目的を明確に認識することはなかなか困難である。
時として、手段が目的になったり、目的が手段に変わったりもする。
そのときは、慎重に判断しよう。
自分の目的は、なんなのか?たまには、胸に手をあてて思い直してみるのもいいかもしれない。