ここ数か月、たびたび母に摂食障害のことを聞かれて、話をしました。


母の疑問は渦中だったら傷付くものだったかもしれないけど、多くの人が思っていることなのかなぁ?と感じました。

それに摂食障害を実際体験した、わたしにも答えに迷ったんです。。

でも自分の感じたことを話していました。結構いろいろ話して、母なりに理解はしてくれたようで・・・

忘れないウチに何となく整理してみようと思いました。

あとは、こんな感じだったよ・・・とどなたかに教えていただけもするかな、と(ずうずうしく)。




母の職場の日本料理惣菜店に、毎日いらっしゃるお客さまがいるそうです。


その方の顔を母は直視できないそうです。無知な母でさえ、倒れるんじゃないか、明日来なかったら…と心配になるくらい。。


「お弁当のご飯はいらないんです。重いし、お願いだから取ってください。」と何度も頼まれて、毎回出来ないからと謝っているそうです。


そして毎回、一番小さくて軽い袋にお弁当を入れてあげるのだそうです。



帰りがけには「明日のお弁当の中身は〇〇ね、お味噌汁は〇〇ね」と、嬉しそうにしばらく話して帰られるそうです。

その話を聞いたとき、拒食症の方なんだろうな、と思いました。



「でも…拒食症って痩せたいから食べたくないんじゃないの?」



「痩せていたいとか、太りたくないとか、気持ちは色々なんだよ。でも、食べなきゃ当然死んじゃうでしょ?」



「でも本当に嬉しそうに明日のおかずの事、ずっと話すのよ。拒食症って食べ物のことを考えるの嫌なんじゃないの?」



「摂食障害は人それぞれに安心できるパターンがあったりしてね、食べる他に運動をしたりもしてる。それを毎日繰り返しているの。お母さんとこのお弁当は安心できる範囲に入ってるんじゃないかな。だからとにかく楽しみにしているんじゃないの?そのお弁当のことをかなり考えてると言っても過言ではないかも。」


「そんなに?楽しみにしてるんだね。」



「摂食障害の人には空腹とはまた別の飢餓の状態があるの。それが満たされないと、いつも体には『飢え』があるの。だから、考えたくなくても通常は起きている限り、食物のことばかり考えてしまうんだよ。」



「でも、あんなに痩せて拒食症の人はすごくお腹が空いたりしないの?」



「基本的には空くんだよ。拒食に入っていく初期は、まだ元気だし空腹を感じる方が快感だったり安心できたり、ごまかしたりできるらしい。でも私の知り合った拒食のひとは、精神的ショックで、空腹を感じないまま気付いたら拒食になってた…と言ってた。でも、長く拒食にいる人は体も虚弱になるし、胃腸がとても弱くなるの。空腹というより、やっぱり飢餓を体に抱えているの。」


母「少しくらい太ったって大丈夫なのに…」


「そう思うよね。なんで食べるの恐いか分かる?」


「痩せていたいから?」



「それもあるのだろうね。でも痩せようとしなくてもなってしまい、抜けられない人もいるよ。自分では痩せすぎと分かっても、治ろうと思っても、恐くて食べられないんだよ。」



「あんなに痩せているんだから、少しくらい太ったって大丈夫なのに・・・」



・・・というような話をして

それから、食べる恐さや嘔吐の話になりました。