ごみ発電が日本で7.5%もあるとは非常に感心してものの、よくよく調べてみると決して全てが上手く行っているわけではありません。 しかし、上手く行かないのには、十分のケーススタディーがなされていないような気がします。 ちょうど食料廃油をBDFにして地域の活性化ということで高価な製造装置を購入しても思うように運用できないのと同じで、バイオxxxと言う言葉に惑わされてしまったケースが多いようです。


まず、ごみ発電には、最低限次の条件が必要なようです。


1.十分なゴミが集められる事。

  十分なゴミが無いと、蒸気を作っても、連続して運転できない為、冷える暖めるの繰り返しでは、効率が非常に悪くなります。

  この為、十分なゴミが集まると仮定して計画したところは、予定通りに売電など出来ないので投資資金の回収が遅れる。 或は、運転開始の手順が面倒で運転し辛い。 等の問題が生じます。

2.近くに居住区が隣接している事。

  発電した電気は、できる限り送電距離を短くしてロスを少なくし、同時に廃熱利用を行う為には居住区・ビジネス街など熱源を利用しやすい環境が必要です。


1.は絶対必要条件でしょう。 さて、それでも通常ごみ発電の効率は10-15%にしかなりません。 これでは、効率が悪すぎ、設備投資の割りにメリットが少ないので今まで普及が遅れたのではないかと思います。 でも最近では、新たな技術が登場してきています。 それが複合ごみ発電です。


前回のごみ発電で触れましたが、蒸気発電の効率はタービン前の蒸気温度と出口圧力の差をいかに大きくするかで決まります。 この場合、タービン出口の圧力はタービンや発電設備の設計で決まってくるものだと思いますので、いかに高温の蒸気を作れるかにかかっています。 ところがごみ発電では、燃料となるゴミ自体が通常の重油や天然ガスのように均質では無いので、高温燃焼が難しいのです。 そうなるとごみ発電だと効率はアップできない事になります。 そこで新たに開発されたのが、複合ごみ発電です。 


まず、下の図を参照してください。 これは、群馬県にある高浜複合ゴミ発電所 のものです。

たぶんこれが現在最も進んだシステムではないかと思います。


gh1


 簡単に説明すると、始めに水蒸気を造る際には、水を加熱するわけですから、ゴミを燃焼した熱で200~350℃の蒸気を作ります。 その後重油や天然ガスなどを燃やしてガスタービンを回し発電します。 この時に排出される排気ガスで、ゴミの熱で造られた蒸気をさらに400~500℃に加熱し発電用蒸気タービンを回すことで、発電効率をアップさせる為のものです。 さならに、 廃熱を利用すれば、プールや近くの施設の冷暖房の熱源に使用する事も可能です。 これにより発電効率は一気に35%以上にアップします。


この様な発電所は、何処にでも設置できるわけではなく、高浜複合ゴミ発電所では、常にガスタービンと蒸気タービンを回せるほどのゴミと電力需要があるわけではないのです。 しかし、行政が絡めば。、例えば東京都の場合、ゴミの量は何処よりも多く、築地の移転予定地に東京電力と共同でこの様な複合ゴミ発電所を造れば、埋め立てなどしなくともゴミの処理が出来るわけです。


しかし、ガスタービンにしろごみ焼却にしろ小型で高効率なものを造れば小型化は可能なわけで、この様な機器開発にももっと力を入れれば、世界的にも需要はあると思うのです。 特に天然ガスが使えるので、石油ガスより埋蔵量は多いし、CO2の削減にも十分効果が出る(期待できるでは在りません。)。 ゴミを資源に変える。 これは一つの方法ではないでしょうか? しかも効率も重視して。


近く、全く新しい発電法、「大気熱発電を考える。」 についてです。