さて、バイオエタノールの原料となるものには、色んな物があります。 現在日本で考えられてるのが、
1.等質原料
さとうきび・てん菜 等
2.でんぷん質原料
米・トウモロコシ・麦 等
3.セルロース系原料
木質バイオマス・稲わら 等
最近では、さんからコメントいただいた スイッチグラスと言うものが米国話題を集めたりしています。
エタノールの原料としてのスイッチグラスの長所は、
(1)北米の多くの地方で栽培が可能。
(2)成長が早く、病害虫に抵抗があり、わずかな肥料で高い単収が期待できる。
(3)原料1トン当たり400リットルのエタノールの生産が期待できる。
(4)投入エネルギーと生産されるエタノールからの産出エネルギーのバランスが、とうもろこしの20倍。
と言う事らしいのですが、 農水省のパンフを見ると1トン当たりのエタノール生産量と1ha当りの生産量は
1.米 0.45KL 2.4KL
2.麦 0.43KL 2.0KL
3.トウモロコシ 0.40KL 3.4KL
4.糖蜜 0.32KL 0.65KL
5.てん菜 0.10KL 5.9KL
だそうで、これらと比べて見ると、てん菜が効率よいように見えてしまいます。 しかし実際には、肥料や加工時の必要エネルギーなど総合で評価しなければなりません。 また、農作物と一緒で地産地消でないと、逆にCO2削減効果がなくなる場合も出てくるので、 今回はそこまで突っ込んで触れないことにします。 何故なら、どのケースも基本的に商業ベースに乗ってかつCO2削減効果を出せている場合と出せないどころかマイナスのケースも報告されていて、きっちり評価する状況にはどれも無いのです。
、これらのものは、基本的に食料を作るところで造られる事、或は森林を伐採して栽培する為、森林が減少する時のものや雑草が育つ事によるCO2削減がなくなることまで考えなければならないこと。 つまり現時点で商業ベースに乗りかつ環境に優しいかは個々の状況で判断せざるを得ないので無理に優劣を付けても意味は無いと思います。 だから、これらの可能性を、全て否定するつもりはありません。 でもE3、E10ならまだしもE85ぐらいになると新たな公害が予想されるなど、多くの不確定要素があり、本当に有効なエネルギーとしてバイオエタノールが優れているかは、正当な評価はまだまだ先にすべきだと思います。ただ、今のような内外の国の動きは、不確実な部分が多いのに、大幅な採用を決めた動きは、食料市場も含め、直ぐに投資の対象として扱われるアメリカ社会的経済が、世界的に主流になる中大きな疑問を持たざるを得ません。 以前紹介したスウェーデンのバイオエネルギー活用と今の動きは全く異なるものです。 まず現在廃棄されているものからのエネルギー回収だって、CO2抑制効果はあるわけですから、置き換えれば良いと言う発想自体に問題があると思うのです。 汚水処理からのメタンガス製造や清掃工場での発電などの方を優先的に進めることの方が重要だと言う事に気が付いて欲しいと思うのです。
例えば首都圏付近の道路は、不景気によるものなのかはわかりませんが、5月の連休後渋滞が急に減少していて、従来同じルートを往復しての307HDi136のトリップコンピューターの燃費は、19.2~19.6Km/L、平均時速も39Km/hだったものが、今週からは、21.7Km/Lで平均時速も50Km/hになっています。 つまり渋滞を緩和する事だけで10%以上の効果が期待できるわけです。 いくらバイオ燃料を増やしても、そう簡単に10%CO2削減する事は難しく、同時に食料の価格上昇、不足など多くの影響が出てしまいます。 しかし、現在の状況の問題点を改善するだけでも大きなCO2排出量を減らせる方法はあるわけです。 なんで新しい代替燃料に眼が行き、使用量を減らす事に眼が行かないか? 簡単に言えば、そんなものは新たなビジネスにはつながりにくいからかも知れません。 現時点では代替燃料より、節約と使われずに棄てられていた資源の有効利用が優先されるべきです。
現時点では、「絶対に食料を燃料に換えたらいけない。」と言う事は、はっきり言えると思います。 調べれば調べるほどその思いは強くなって行くばかりです。
次回ETBEの毒性やE85で予想される新たな公害について。