最近イモビライザー付の車両が盗まれ、盗難保険に入っていたにも関わらず、保険会社側は、イモビライザーがついているのに盗難にあう事は考えらないと保険支払を拒否していたことに対し訴えを起こした裁判は、一旦差し戻しされ保険会社は、車両が盗まれていないこと(所有者が何らかの形で寄与していないのに、イモビライザー付きの車両を盗まれることは無いというのが保険会社側の主張で、これでは不十分であるとの事)を証明しなければならなくなったのを、ニュースでごらんになられた方は多いのではないだろうか?
さて、正直イモビライザー付きの車両はキーと車両との間でデジタル信号のやり取りがあり、その組み合わせは100万通り或いはそれ以上の組み合わせから出来ていて理論上は、この信号が一致しないとECUがエンジンをスタートさせない構造になっていると言う。 それだけを聞くと、それならオーナーが絡んでいないと盗むのは無理と思えてきます。 ところが実際にT社のセルシオやMBのSクラス等かなりの車両が盗難にあっているようです。
ここで問題となるのは、まず保険会社側は、イモビライザーがついているのであれば盗難にあうことはクレーンで持ち上げるなどして行わないと盗めない車両に、何で盗難保険を販売するのか? 付いているから盗難の恐れは少ないから低価格で販売すれば、保険会社側のリスクは少なく儲かると思っているとしたら大きな判断ミスだと思うのです。 というのは、盗まれる可能性が高い車両ほど、イモビライザーが標準で付いているわけで、安い車両に付いていることは国産車では無いはず。 つまりリスクが一番大きいものに対して安全装置が付いているから盗まれないと言う発想事態がおかしいのではないかと言うこと。
また、オーナーの中には、メーカーでスペアキーを作ると非常に高価な為、特殊な装置を持つ鍵屋に鍵を預けてスペアキーを造る場合があり、これこそ車を盗んでくださいと言わんばかりの行為だと気が付いていないのも大きな問題だと思います。 また、どのような場合でも、高級レストランの駐車場やたとえ高級ホテルのフロントマンにもきーを渡すことは危険な行為だと認識すべきだと言えるでしょう。 特にスペアキーを造るためには同じ暗証番号の登録をスペアキーに覚えこますわけで、その時点でイモビライザーの暗証番号は盗ませているわけです。 クレジットカードや、銀行のキャッシュカードもIC化されていてもその暗証番号の読み取りは可能だと言うのと同じで、イモビライザーだって基本は同じです。
自分は、絶対にキーを預けるような所に通常なら持ち込むことはしません。 鍵を渡したことがあるのはSCDFの時だけは仕方なく預けましたが。
つまり、イモビライザーはあくまでエアバックと同じで盗難を難しくするだけの装置であって、盗難防止装置ではないのです。 いくら高度なセキュリティーをつけても、それを掻い潜る技術は造られるものです。 指紋認証や血管認証まで行えばかなりの効果があるかもしれませんが、 認証システムは完璧でも、車本体のECU側に送る信号で細工がされたりする可能性だって否定できませんから。 いたちごっこは何処の分野にも存在します。 技術過信はいけませんね。 これは、保険会社だけに限らずオーナーにも責任がある場合があること。 そして、メーカー側にもその趣旨を十分に説明する義務がある事は間違いないと思います。
イモビライザーは、盗難予防であって盗難防止装置ではありませんから。
最後に、通常は付いてる方がずっと安全なのは確かですが、過信しない事が大切だと思います。