最近になって、カー雑誌がディーゼル車の試乗記事を載せることは、珍しいことではなく、ほぼ毎月何処かの雑誌に載るようになって来ました。 しかし、実際の試乗を行う時にやはり基準を持っていないため、どうも的確な判断ができない印象があります。
(また、この様なブログを書くと、雑誌社には嫌われる?か、煙たがられるかもしれませんが、そんな事より正当な評価をして欲しい意味で、今回話題に取り上げることにしました。)
雑誌名は別にして、その記事はC5ブレークHDi138の6速AT車。 TLの技術とJAVELの整備・調整力の結晶第1号みたいなもので、307HDi136の年上の従兄弟になる関係です。 日本に上陸したのはちょうど307HDi136より1年送れて入ってきて、新短期規制をパスさせ、3年5万Kmの保証もついてきています。 (この辺りは、メーカー本社の保証だけの307とは大きく異なるところです。基本的にTLは、車の並行輸入業が専業ではないので違いがあって当然です。 でも単なる売りっぱなしでないところは共通していますけど。)
さて、本題の試乗記についてです。 まず、C5ブレークの自重は、1560Kg 肝心の比較に出されているMB E320セダンCDIは1680Kgで僅か2人分の重量差でしかないのに、排気量2.0L v.s. 3.0L トルクで言うと32kg・m/2000rpm v.s. 55Kg・m/1600rpm。 これを踏まえて比較しないといけません。 まずC5の136馬力のエンジンは、非常にマイルドで、ベンツのように踏むとガツンと来るような感じはなくいたってマイルド、キックダウンしても二呼吸してから反応があるとある。 このエンジン決してそんなにトロくはない。 ただし、使った燃料はTLのExtreme軽油なので、音質等が大幅にダウンしている為に一瞬レスポンスが悪く感じてしまいますが、測定すれば良く判るはず。 では、このC5とE320CDIとを比べると明らかにアクセルを踏んだ感じでは、アクセルの角度センサー(踏み込み量・速度・変化率等からECUが演算し、電気信号で燃料噴射量やターボのゲート開度・EGR量などをコントロールしています。)の味付け、 勿論スプリング(踏み応え)も異なります。 これは当然ピックアップも車重とトルクの関係から違いがでてきます。 通常の流れにあわせて走れば、かなり早い車と直ぐわかります。 1000rpm~せいぜい1800rpm程度の間で非常にスムーズに運転できて音もディーゼルとは思えないのに、 トロイとは???? 確かに、ガツンと行ったマナーの無い加速はしませんが中間加速は、2.5Lの国産ガソリン車よりずっと早い。 でもMB E320CDIとの比較は如何なものかと!!!
そう、本来C5が比較されるべき車両は、ボディーサイズはEクラスであるのはその週能力からすれば当然ですが、走りを比べるのであれば、ガソリンエンジンのC5 2.0L 143馬力の車両・或いは3.0Lの210馬力と比較してディーゼルとガソリンを比較すべきだと思います。 同じディーゼルの2.0Lと3.0Lのほぼ同等の車重のものを比較するのが妥当とは思えません。 コメントは、何か的ハズレ。 つまり、まだまだディーゼルと言うとBME320CDIが、日本では標準視されてしまいますが、今は別クラスディーゼル車同士の比較を読者は望んでいないし、すべきでもないでしょう。 今後増えるであろうディーゼル車はCO2排出量を削減する大きな切り札となるべき代表で、その車両が現行日本の市場のほぼ100%と締めるガソリン車との比較(音や動力性能・燃費)がされるべきで時期ではないかと思います。 ただ、決して悪い評価ではなく独特な足回りのスムーズさとのマッチングを褒め称えていましたが、そのエンジン特性をよく知る側からすると、とてもディーゼルとは思えない、回転のスムーズさから、速さを感じなかっただけで、実際乗るとアイシンの6ATとのマッチングの良さからススーと一気に流れをリードしマニュアルでは同じ加速をするにはちょっとシフトが忙しくなってしまいます。 勿論6MTでは通常ならかなり早い車とETCゲート後のバトルでは、3速でフル加速すると負けることなど1度もありません。 6ATでは直接比べていませんが、ちょっとそれよりは遅い(車重の違いもあり)でしょうがC5HDi138を遅い車の分類には入らないでしょう。
どんなものでも評価する時の基準を何にするかはとても重要です。 最近のマスメディアも真面目に報道或いは記述しているものでも、何処に基準を置いているかは、しっかりと明白にして行わないといけないと思うのです。 政治でも、何処かのおバカな大臣さんが、子供を生む機械という発言は言語道断です。 しかもそれを非難する政党もその言葉尻を捕らえて発言していますけど、重要な点は、少子化に対し、女性にがんばってもらいたいと発言したことであって、少子化問題を、がんばれば解決すると認識している方に、問題解決等できるはずがないということではないでしょうか。 環境が整っていないから子供を多く生まないのであって、がんばる云々では、それこそ基準の次元が異なります。 ディーゼルに注目するのはうれしい話ですが、日本では珍しいだけであって、欧州では特別ではないのです。 本来ディーゼルとガソリンは共存すべきもので、比較あるいはレポートするのであれば、現状の日本の状況を加味して、それらのメリット・デメリットでユーザーが選択肢を拡げられるものが欲しかった。 決して、TLが手がけた車両だからと言うのではなく、ディーゼルを認知して欲しいという意味で基準は大事だと思うのです。
最後に、「ほぼ同じ仕様のエンジンで新短期規制よりずっと厳しい新長期規制をクリアした車両(6MT)が・・・ 」 何故307HDi136と書かないのでしょうか? TLが2005年7月7日に新長期規制を何処よりも早くクリアしたことは、未だ何処の雑誌でもメディアでも取り上げられないのは、嫌われているのかなー? それとも何処からか指導でも入っているんでしょうか? あと半年で2年も経つのに・・・。 今年は新長期規制のディーゼルがきっと何処からか数車種、発売になるでしょう。 当たり前の技術なのにメーカー(特に日本の)は困難といい続けた分、そんな車が規制前に販売されたのでは、困ると言うことなのでしょうね。 ならば来年2008年は、ポスト新長期でも狙いますか。 できるかって、ただいま検討中です。
注:
(C5のエンジンは138馬力とありますけど、実際には同じ136馬力で、換算の違いで表記が異なっていますが、出力は同じです。 海外のサイトでも同様に136馬力と138馬力になっていますが、PSAの技術資料では、このエンジンの出力はどの車両も136馬力です。)