どうも、書き込もうとすると突発的な急用が入って上手く行きません。 決算に不具合が見つかって修正などでバタバタしてました。


さて、 DPFが解けるなんて懸念の記事なんかがあるとコメントが在ったので、最新のエンジン制御に関して、実際に経験した事からそのすごさに触れてみる事にします。


ここ数ヶ月、ある会社の輸入したディーゼル車の排気ガス規制試験のお手伝いをしてきています。 詳細は実際に全てパスさせた状態で報告するつもりですが、 最近のディーゼル車に使用されているECUプログラムの賢さには、頭が下がってしまいます。


また、多分この1年間は、並行輸入業者の方々の中には、ディーゼル乗用車の排ガス試験をやられるところが増えるのではないかと思います。 MBも発売したのですから並行輸入車を欲しがる人も当然増えるでしょうからある意味良い傾向です。 でもしっかりした技術を持っていたとしても最近の車の技術が進歩しすぎている為、意外と単純では無いというお話です。


現在ディーゼル車の排ガスと言えばなんと言ってもNOxをPM・NMHC等に影響を与えずにいかに下げられるかと言う事で、BMさんも、最新のディーゼル技術、コモンレール・可変ジオメトリーターボチャージャー・ピエゾ式インジェクター・酸化触媒+DPFをもってしても新短期規制ぎりぎりと言ったところで、新長期規制には届きません。 そうなると現状並行輸入車となると来年の8月までの執行猶予期間を使って新短期規制クリアを狙っての対応となるのは、ある意味当然(試験費用が半分で楽)です。 ところが、この新短期規制クリアもそう甘くは無いというのがこの数ヶ月の印象です。 と言うのも307HDi136に使った技術では15~20%下げるのがやっとで、日本の走行モード(10・15モード)とEuro4のモードの違いが結構効いてくるので、いくら現地の届出数値が低くても数倍NOxの排出量が違ってくるからですす。 これに対し11モードは、何度試験をやっても結構Euro4に近い数値が得られる結果が出ています。 つまり日本のモードでは、低速での加速やアイドリング時でのNOxの値をいかに下げるかがパスさせる大きな鍵となるのです。 この点はプログラムを自由に書き換えられる日本支社やメーカーは、結構楽に対応が取れますが、ECUが全くのブラックボックスで現行のエンジン制御状況が判らないと本当にトライ&エラーと言う事で迷路に入ってしまう事もあるということ。 つまり他が通せたのだからちょっと工夫すればパスすると言う事ではなくなってきています。 NOxを下げる方法は当然何処が行なっても基本的対応は殆んど同じでしょう。 しかし、次の点は要注意なんです。


1. 車両毎の違い: 同一車種でも、バラツキあり。 

2. ECUは、かなり賢い: 簡単に手をつけてもECUが通常の運転状況で無いと感知すると勝手にエンジン制御方法を変える。

3. 機械的な変更だけでは、かなり無理があり。


出来るだけ、状況を一定にして試験を行なわないと、車自体が考え対応を取るのが最新ディーゼル車の特徴のようで上記の3点を良く理解した上でトライする事が重要になってきています。


実際今回お手伝いしているところの場合も同様で、 ちょっとした条件が重なると事前に試験・調整した状態から全く異なる状況になってしまうことを経験しました。  つまり、一旦改良を加え試乗・テストを繰る返しこれで十分と思ったとたん、何故か従来とは異なるエンジン制御に変わってします事を何度か経験しました。 つまり通常運転している間に行なわれる学習機能などにより、急にエンジンの設定が変わるとECUは、その不具合を見つけ修正する方向に動きます。 或いは、安全モードに切り替わってしまいます。 つまり全てのセンサー・ディバイスは精密に関連し合い、僅かな修正も感知するほど正確な制御が行なわれていて、例えば酸素量をある方法(EGRに限らずに)で少なくしても検知されてしまいます。 つまり、DPFの温度が異常に上がってしまうなんて事は絶対にありえないほど厳密に管理されています。 


ここで問題なのが、どんなに良い技術で改良を行い排気ガス規制を通せても、このECUの動きを十分熟知して対応しないと実際の試験は通らない場合がある。 これは今後並行輸入を行なう所には、大きな輸入障壁になりかねません。 どうしたら良いかは書きづらいのでやめときますが、現在これに対しどう対応取るか検討中です。