5年前の初夏、関西のある市で虐待問題を担当する「家庭児童相談室」の女性職員(58)は、児童相談所から連絡を受けた
「2人の幼い子が裸でうろついているとの通報があった。確認を」
家族が住むアパートの部屋を訪ねると、生ゴミがあふれ、床が見えない
2歳と1歳の子供は紙おむつ一枚の姿だった
母親は「家事に手が回らない」といい、子供達はやせ気味で、長い間、風呂に入っていない様子だ
家計は内縁の夫の収入が頼みだが、安定した働き口がなく不安定だった
市はネグレクト(養育放棄)に当たるとして、この職員や保健師、保育士らで見守ることにした
子供は保育所に入れた。登園の度にシャワーを浴びさせ、汚れた服を替えさせた
あざの有無や体重もチェックし、給食もきちんと取らせる
家にも月1、2回は訪問し、掃除も手伝ってきた。
しかし、綺麗になった部屋は、すぐごみに埋もれる
上の子が小学校に入った今も母親は家事をしない
職員は「子供に自立の方法を教えるしかないのか」とため息をつく
読売新聞より 抜粋